NEWS RELEASE:JR&私鉄    4
No.2366 【東武】鬼怒川線の 建造物7件が国の登録有形文化財に登録決定
ほりうち(ccbu8181) 2017-07-21 21:33:50
TOBU NEWS 
2017年7月21日


      鬼怒川線の橋梁、跨線橋や駅プラットホーム等 建造物7件が
           国の登録有形文化財(建造物)に登録決定

      SL復活運転と共に鉄道産業文化遺産の保存と活用に貢献します

東武鉄道株式会社

 東武鉄道(本社:東京都墨田区)では、東武鬼怒川線(栃木県日光市)における7件の建造物について、2017年7月21日(金)付けで文化審議会から文部科学大臣に答申されたことを受け、国の登録有形文化財(建造物)に登録されることが決定しました。

 当社では日光・鬼怒川地区におけるSL「大樹」(C11形207号機)の 8月10日(木)運転開始に向けて準備を進めていますが、SLが運転される鬼怒川線には、その前身である下野電気鉄道時代に建設された建造物が残っており、登録有形文化財として登録し、広く周知して地域の財産として活用していくことで、SL復活運転の目的の一つである「鉄道産業文化遺産の保存と活用」を推進することを目的としています。

 今般登録される建造物は東武日光線開通時の姿を残す下今市駅旧跨線橋や、明治時代の輸入桁を転用した砥川橋梁(大桑〜新高徳間)、鬼怒川地域の石材を活用したと考えられる玉石積の駅プラットホーム等、いずれも昭和初期を中心に建造された歴史的文化価値が高いものです。
 当社では、SL運転開始とともに、引き続き「鉄道産業文化遺産の保存と活用」を推進してまいります。
 各施設の概要は別紙のとおりです。

以上

撮影日:
撮影場所:
キャプション: 下今市駅旧跨線橋
画像サイズ: 711×474(45%表示)
撮影日:
撮影場所:
キャプション: 砥川橋梁
画像サイズ: 722×481(44%表示)
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No.2367 (Re:2366) 別紙
ほりうち(ccbu8181) 2017-07-21 21:36:15
<別紙>


     東武鬼怒川線施設 登録有形文化財(建造物)登録予定 建造物概要


1 下今市駅旧跨線橋
(1)所在地
 栃木県日光市今市1110
(2)建設時期
 1929(昭和4)年
(3)構造、形式等
 鉄骨造、スレート葺 建築面積145u
(4)特徴
 東武日光線が新鹿沼駅から下今市駅まで延伸された際に建設された。
 プラットホームの西端部を相互に結ぶ。
 鉄骨による下路式プラットトラス造で、屋根は切妻造スレート葺である。昭和初期に当地まで鉄道が開通した際の景観を今に伝える構造物である。

2 大谷向駅上下線プラットホーム(2件として登録予定)
(1)所在地
 栃木県日光市今市1406
(2)建設時期
 1931(昭和6)年/昭和30年代後半改修
(3)構造、形式等
 玉石積盛土式 延長67m(下りホーム)
 延長61m(上りホーム)
(4)特徴
 下野電気鉄道が路線を道路上の併用軌道から現位置に移設した際に造られた。玉石積盛土式のプラットホームで地域の石材を活用したと考えられる特徴ある外観となっている。鬼怒川線の近代化を今に伝える構造物である。

3 大桑駅プラットホーム
(1)所在地
 栃木県日光市大桑町131
(2)建設時期
 1929(昭和4)年/昭和30年代後半改修
(3)構造、形式等
 玉石積盛土式 延長85m
(4)特徴
 延長85メートル、最大幅約4メートルのプラットホームで、全長に渡って玉石積盛土式で築造されている。玉石積の外観が、地域の鉄道敷設の歴史を今に伝える景観をなす構造物である。

4 砥川橋梁
(1)所在地
 栃木県日光市大桑町字籠岩1233地先〜栗原字新下ノ原333地先(大桑〜新高徳間)
(2)建設時期
 1946(昭和21)年
(3)構造、形式等
 支間25.2m上路プレートガーダ−1連
 支間61.9m下路プラットトラス1連
(4)特徴
 トラス橋は明治30年に当時の日本鉄道磐城線阿武隈川橋梁として架設されたトラスの内、1連を転用したものである。明治期に遡るトラス橋の貴重な遺構である。

5 新高徳駅プラットホーム及び上家
(1)所在地
 栃木県日光市高徳465
(2)建設時期
 1929(昭和4)年/昭和30年代後半改修
(3)構造、形式等
 ホーム:玉石積盛土式 延長125m
 上家 :古レール鉄骨造 建築面積136u
(4)特徴
 下野電気鉄道が昭和4年に下今市〜新高徳間および矢板線の改良工事をした際に造られた。延長125メートル玉石積盛土式のプラットホームで地域の石材を活用したと考えられる特徴ある外観となっている。上家は古レールを用いた鉄骨造で、上家軒先には円形装飾を設置しているのが特徴である。地域の近代化を物語る構造物である。

6 小佐越駅プラットホーム
(1)所在地
 栃木県日光市鬼怒川温泉大原29
(2)建設時期
 1930(昭和5)年/昭和30年代後半改修
(3)構造、形式等
 玉石積盛土式 延長98m
(4)特徴
 小佐越駅が開業したのは大正13年であるが、後に矢板線の開業などにあわせて改良工事が行われた際に造られたものである。延長98メートルの玉石積盛土式プラットホームで、地域の石材を活用した特徴ある外観が建設の歴史を今に伝えている。

以上

撮影日:
撮影場所:
キャプション:
画像サイズ: 553×874(58%表示)
撮影日:
撮影場所:
キャプション:
画像サイズ: 599×878(53%表示)
撮影日:
撮影場所:
キャプション:
画像サイズ: 603×927(53%表示)
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No.2368 (Re:2366) 参考
ほりうち(ccbu8181) 2017-07-21 21:38:43
<参考>


               登録有形文化財について


 登録有形文化財建造物制度は、50年を経過した歴史的建造物のうち一定の評価を得たものを文化財として登録し、届出制という緩やかな規制を通じて保存を図り、地域の資産としてまちづくりや観光に活用していくことを目的として平成8年に制定されました。
 既に1万件を超える建造物が登録されており、登録の基準は以下のとおりです。
 原則として建設後50年を経過したもののうち、
  1 国土の歴史的景観に寄与しているもの
  2 造形の規範となっているもの
  3 再現することが容易でないもの


以上