NEWS RELEASE:JR&私鉄    4
No.2190 【JR海】新幹線富士川橋梁に3Dレーザスキャナ利用の根固めブロック計測装置
ほりうち(ccbu8181) 2017-05-25 15:48:18
平成29年5月24日
東海旅客鉄道株式会社


 3次元レーザスキャナを用いた新幹線富士川橋りょうの根固めブロック計測装置開発


 台風等の大雨による河川増水が発生すると、橋脚の周りの地盤が掘られ(「洗掘」という)、橋脚の傾斜などの被害が発生する恐れがあります。急流の富士川に設置されている東海道新幹線富士川橋りょう(新富士駅〜静岡駅間)では、この洗掘を防ぐために橋脚防護工として約4万個の根固めブロックを設置していますが、大雨により河川が増水した際には、この根固めブロックに移動や沈下等が発生していないかを確認する必要があり、その確認には時間と労力を要していました。
 このたび、当社の小牧研究施設において、3次元レーザスキャナを用いた根固めブロックの位置計測装置を開発し、富士川橋りょうに導入することとしました。これにより、従来と比較し、迅速・正確・効率的かつ安全に、根固めブロックの位置を把握できます。

1.位置計測装置の特長
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|    |  従来方式(アナログ計測)  |    新方式(デジタル計測)    |
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|計測する|・下流側先端部の根固めブロック|・設置されている全ての根固めブロック|
|ブロック|・橋脚周辺の根固めブロック  |                  |
|    |         計約250個|              約4万個|
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|計測手法|下流側 <ヘリコプターによる |<3次元レーザスキャナによる計測> |
|    |        航空写真測量>|                  |
|※添付画|上流側            |                  |
| 像参照|<係員による河川内での確認> |                  |
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|即応性 |・ヘリコプター運航に調整が必要|・水位低下後、直ちに計測可能    |
|    |・計測から結果出力まで約1週間|・計測から結果出力まで1日     |
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|精度  |・計測誤差:±10cm     |・計測誤差:±2mm(従来比 約1/50)  |
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|効率性 |・計測費用は一回あたり約300|・計測費用はなし(初期投資のみ)   |
|    | 万円            |・専用ソフトにより誰でも簡易に分析可|
|    |・専門技術者による分析    |                  |
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|作業の |・河川内作業等、特殊作業あり |・橋りょうの手すりのついた通路での作|
| 安全性|               | 業                |
|    |               |・計測器具は軽量(約9kg)で運搬が容易|
└────┴───────────────┴──────────────────┘
※鉄道橋りょうの根固めブロックの位置計測に3次元レーザスキャナを用いるのは国内初
※平成29年5月に、国際航業(株)、ジェイアール東海コンサルタンツ(株)と共同で特許を出願済

2.使用開始予定時期
 ・平成29年9月(予定)

撮影日:
撮影場所:
キャプション: 下流側<ヘリコプターによる航空写真測量>
画像サイズ: 142×165(原寸表示)
撮影日:
撮影場所:
キャプション: 上流側<係員による河川内での確認>
画像サイズ: 163×164(原寸表示)
撮影日:
撮影場所:
キャプション: <3次元レーザスキャナによる計測のイメージ>
画像サイズ: 403×173(79%表示)
撮影日:
撮影場所:
キャプション: 別紙
画像サイズ: 1024×764(31%表示)