NEWS RELEASE:JR&私鉄    4
No.2044 【国土交通省】南阿蘇鉄道の鉄道施設災害復旧調査の報告書
ひろやす/伊藤(vnnc8158) 2017-04-17 23:55:43
[出典:国土交通省ホームページ]
国土交通省                         PressRelease
MinistryofLand,Infrastructure,TransportandTourism

                          平成29年4月16日
                          鉄道局施設課

   南阿蘇鉄道の鉄道施設災害復旧調査に関する報告書の公表について

 平成28年4月に発生した熊本地震で被災した南阿蘇鉄道高森線については、熊本地震復旧等予備費の一部を活用して、国直轄で調査を行って参りました。この度、調査結果が別添のとおり、とりまとまりましたので、お知らせいたします。

別添
南阿蘇鉄道の鉄道施設災害復旧調査報告概要
南阿蘇鉄道の鉄道施設災害復旧調査参考資料
南阿蘇鉄道の災害復旧調査結果について


【伊藤注】
「別添」資料のうち南阿蘇鉄道の鉄道施設災害復旧調査報告概要については、コメントで前文を紹介します。その次の2つは、画像添付でお知らせします。
画像は、次の通りとなります。
・当発言への添付画像 南阿蘇鉄道の鉄道施設災害復旧調査参考資料
・次発言への添付画像 南阿蘇鉄道の災害復旧調査結果について 1/2
・次々発言への添付画像 南阿蘇鉄道の災害復旧調査結果について 2/2
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NEWS RELEASE:JR&私鉄    4
No.2045 (Re:2044) 【国土交通省】南阿蘇鉄道の鉄道施設:災害調査報告概要
ひろやす/伊藤(vnnc8158) 2017-04-17 23:56:40
          南阿蘇鉄道の鉄道施設災害復旧
              調査報告概要

              平成29年4月
             国土交通省鉄道局

T.経緯
 南阿蘇鉄道高森線は、平成28年4月に発生した熊本地震で、地山全体が大きく動いたこと等により、トンネルや渓谷に架かる橋りょうが移動・変形するなど鉄道施設に甚大な損傷が発生した。
 被災した構造物を復旧するためには、地盤の動きなどを含む地質や地盤の調査や大きく損傷したトンネルや橋りょうの状況等に係る詳細な調査・分析など、難易度の高い、技術的に幅広い調査を行う必要がある。
 このため、被害状況に関する調査を国直轄で実施することとしたものである。

U.調査体制
 本調査は、トンネルや橋りょう等の鉄道構造物に関する研究や、斜面や地盤の挙動を分析、評価する研究等を行っている公益財団法人鉄道総合技術研究所に委託し、実施した。

V.調査概要
 本調査では、南阿蘇鉄道高森線の立野駅〜高森駅間のうち、平成28年7月31日に運転を再開した中松駅〜高森駅間を除く立野駅〜中松駅間について、以下の調査を行った。

1.地質・地盤調査
(1)現地調査:地山の変状箇所、地形、地質の状況を把握
(2)航空レーザー測量:立野駅〜長陽駅間の約6.5km2の数値標高モデル作成
(3)地盤調査・地質性状と地山の力学特性を把握するための調査
・試験(ボーリング調査、岩石試験※1、孔内PS検層※2、孔内載荷試験※3

 ※1 岩石試験
  岩の硬さ(強度)や重さ(密度)、岩の中を波が伝わる速さ(超音波速度)等の岩が持っている物理的な性質を把握するための試験
 ※2 孔内PS検層
  ボーリングした穴に振動センサーを設置し、地盤内を進む波(縦波:P波、横波:S波)の伝播速度を捉え、地盤の硬軟を推定する試験
 ※3 孔内載荷試験
  ボーリングした穴の任意地点において、穴を押し広げる方向に圧力をかけ、その圧力と変位量から変形係数(地盤の硬さ度合いを表す係数)を算出する試験

・挿入式傾斜計による斜面の動態観測
・トレンチ調査(犀角山トンネルの支保部材の損傷状況、底盤の地質状況を観察)
・トンネル出入口の坑門のクラックの開口幅計測
・弾性波探査※4による弾性波速度分布の把握。

 ※4 弾性波探査
  人工的に起こした振動が地盤内を通過する速度(弾性波速度)を計測し、地盤内の物理特性の分布を把握する調査(岩盤の物性値は弾性波速度に依存)。

・パイプひずみ計による斜面の動態観測
・地表面伸縮計による橋りょう基礎周辺斜面の動態観測 等

2.構造物損傷調査
(1)橋りょう詳細調査
・近接目視により橋りょう部材、橋台、橋脚の変状を抽出
・測量による橋りょう部材の変位量、変形量の把握
・構造解析(第一白川橋りょう)
 橋りょうの支点間距離が変化したことに伴う橋りょう全体の安定性や各部材の断面力を把握するため、3次元の有限要素モデルによる構造解析を実施
(2)トンネル詳細調査・トンネル変状展開図の作成
・3Dスキャナーによる全長にわたるトンネル内壁の変位計測
・内空変位計測※1(内空断面が拡大・縮小すること)
・覆工部材の強度(コア抜きにより採取した覆工部材について、一軸圧縮強度試
験、密度試験※2、超音波伝播速度試験を実施)
・トンネル背面地質調査(犀角山トンネル背面地山の健全性を把握するため水平、鉛直下方のボーリングを実施)

 ※1 内空変位計測
  トンネルの内壁にターゲット(反射板)を取り付け、光波測距儀(光波を反射板に飛ばすことにより測量する機械)により座標を測量し、その変化により内空断面の拡大・縮小を計測する。

 ※2 密度試験
  単位体積(1cm^3)当たりの質量(重さ)を把握するための試験

W.調査結果
1.犀角山トンネル(参考資料 P1〜2)
(1)犀角山トンネル及び周辺の地質、地盤(P1)
・犀角山トンネル及びその周辺地山について、地質調査を行ったところ、犀角山周辺の地質は安山岩(立野溶岩)であり、岩塊としては比較的堅いが、溶岩冷却時の割れ目や断層運動の影響によると考えられる割れ目が多く分布していることが確認された。
・弾性波速度を計測したところ、地表からトンネルの深いところまで総じて 1km/s以下(健全な安山岩で 3〜5km/s)であり、崖錐(がいすい:さまざまな粒径の土砂が不均質に混じり合った崩土)と同程度の速度を示した。これより、周辺地山は開口した割れ目が多く分布し、工学的には脆弱な地山と考えられる
(2)トンネルの変状(P2)
・トンネルの内壁を調査したところ、出口方(高森側)約 40m区間については、トンネルが地山ごと動いたためトンネルに歪み(高森に向かって右側に横ずれ)が生じ、それに伴い壁面のコンクリートに顕著な剥落・うきが見られるとともに、支保工の一部にずれが生じるなどの被害が発生した。その他の区間でも、壁面のコンクリートの剥落・うき、ひび割れが見られるが、比較的損傷は軽微であることが確認された。
・トンネル内壁の変位を3 Dスキャナーで計測したところ、上記の横ずれは最大で 490mmであることが確認された。なお、変状の進行性は特に認められなかった。
・トンネル内の軌道面で部分的に沈下していた箇所が見られたが、これは底盤岩盤の開口部にバラストが落ち込んだためと考えられる。
・トンネルの覆工部からボーリングを行って円柱状の試料(ボーリングコア)を採取し、強度を確認したところ、特に問題となる点はなく、良好であった。
・トンネル出口の坑門右側のクラックの開口については、非常にわずかではあるが、開口が広がる傾向にあることが確認され、第一白川橋りょう起点方(立野側)斜面はわずかながら変位が進行している可能性があると考えられる。

2.第一白川橋りょう(参考資料 P3〜8)
(1)橋台、橋脚の変位(P3)
 2P橋脚を基準点として、橋台、橋脚の変位を測量調査したところ、以下の結果と
なった。
・1A橋台と1P橋脚は、白川下流方向にそれぞれ404mm、258mm移動
・1A橋台と1P橋脚は、支点間距離が縮小する方向にそれぞれ2P側に337mm、307mm移動
・鉛直方向の変位として1A橋台は上流側で418mm、下流側で304mm、1P橋脚は下流側で81mm沈下し、橋りょう中央部が上流側で190mm、下流側で170mm隆起
(2)部材の損傷状況(P4〜5)
・1A橋台〜1P橋脚間の部材が、破断や著しく変形していた。
・1A橋台、3P橋脚のローラー沓の逸脱、1P下流側橋脚基礎のせん断破壊、2P橋脚ピン支承が台座コンクリートから27mm浮き上がっていることが確認された。
(3)有限要素法による応力解析(P6)
 上記(1)に示す変位が生じた場合に、橋りょうの各部材にどの程度の応力が生じたかを評価するため、構造解析(有限要素法による解析)を行ったところ、以下の点が確認された。
・1A橋台が下流側に変位することで、起点方(立野側)の側径間(1A橋台−1P橋脚の間)の部材に引張降伏応力や座屈応力を超える応力が生じたことが分かったが、1A橋台と1P橋脚の両方を下流側に変位させた解析では、同側径間のほぼ全ての部材が座屈応力や引張降伏応力に達しなかったという結果が示された。実際には上記(2)に示す部材の破断や変形が生じていることから、1A橋台が先行して移動し、1Pが追従するように変位した可能性がある。
・橋りょう全体にわたって支点変位に伴う応力が生じており、中央径間(1P橋脚−2P橋脚の間)の距離が縮まったことにより、起点方の側径間だけでなく、中央径間や2P橋脚側の側径間(2P橋脚−3P橋脚の間)の下弦材にも引張降伏応力や座屈応力を超えるような応力が生じている可能性が高い。
・なお、目視調査において、中央径間の支間中央に位置する下弦材が膨らんでいること、2P支点付近の下弦材に塗膜割れが生じていることは構造解析の結果を裏付ける結果となっている。
(4)第一白川橋りょう周辺の地質、地盤(P7〜8)
・第一白川橋りょう起点方(犀角山トンネル出口)の下方斜面(橋りょう基礎部の斜面)では、風化した凝灰角礫岩で構成され、割れ目が多く入っており、全体的に脆弱な岩質であることが確認された。また、挿入式孔内傾斜計による斜面の動態観測の結果、橋りょう下部の地表面の一部がわずかではあるが白川に向かって(高森側に)傾く傾向が見られた。
・第一白川橋りょうの終点方(戸下トンネル入口)斜面については、位置する沢の上流域には地震による影響を含めて不安定な浮き石が多く、これらが急崖や急斜面上に落下して堆積している。また、下流域では橋脚基礎周辺が表流水による浸食が進んでいる。また、ひずみ計及び地表面伸縮計により動態観測を実施したところ、斜面の変動を示す明瞭な変位は確認されなかったが、一部の地表面伸縮計でわずかであるが高森側に進行性の変位が観測された。

3.戸下トンネル(参考資料 P9)
 内空変位計測の結果、変状の進行性は特に認められず、また覆工部材の強度についても、特に問題となる点はなく、良好であった。
 一方で、補修が必要な被害としては、
・入口(立野側)から40m付近において、側壁のはらみ出し、大きな輪切り状のひび割れや覆工の剥落
・出口(高森側)の箇所において、輪切り状のひび割れや覆工の剥落(数箇所)
・トンネル全長にわたり路盤部の排水不良
・背面空洞調査により、出口から約 120mにわたり空洞
が確認された。

4.立野橋りょう(参考資料 P10)
 規模の大きい支点の移動や通り狂い等は確認されず、構造全体にわたる著しい損傷も確認されなかったが、部分的な補修が必要な被害としては、
・1P橋脚の全周にわたるひび割れ
・2P橋脚基部のアンカーの破断
・3P橋脚及び4P橋脚のひび割れ及びブロックの浮き
・5P橋脚上のアンカーボルトの抜け
等であることが分かった。

5.斜面・擁壁(参考資料 P11)
・立野駅構内、犀角山トンネル入口、出口及び戸下トンネル入口の石積み擁壁で崩壊やはらみだし等の変状が生じていることが確認された。

6.長陽駅〜中松駅間(参考資料 P12)
・阿蘇下田城ふれあい温泉駅付近の盛土の変状等で対策を要すると考えられるものは20箇所であった。
・加勢駅〜阿蘇下田城ふれあい温泉駅付近の軌道陥没箇所のトレンチ調査を行った結果、陥没部の下部に存在する岩盤の開口のひび割れによるものであり、隣接する斜面部には目立った変状はないことが確認された。
・阿蘇下田城ふれあい温泉駅付近の盛土について、ボーリング調査を実施した結果、盛土材料が軟質な粘性土であることや、黒ボク層とローム層が分布する旧地形面と地下水の影響を受けて変状が生じた可能性があることを確認した。
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NEWS RELEASE:JR&私鉄    4
No.2046 (Re:2044) 【国土交通省】南阿蘇鉄道の鉄道施設災害:復旧方法等
ひろやす/伊藤(vnnc8158) 2017-04-17 23:57:29
X.復旧方法
1.犀角山トンネル(参考資料 P13)
 変状状況に応じた覆工補強、剥落対策を行うとともに、高森方出口から40mまでについては地山の切り取り撤去を行い、坑門を再設置する。
・高森方40m付近においては、トンネル内に 490mm程度の横ずれが生じており、修復するためにはトンネル断面の大幅な拡幅が必要である。一方、トンネル周辺の地山及びトンネル出口斜面の地質は脆弱であること、第一白川橋りょうの復旧にあたり施工ヤードとして平場を確保しなければならないことから、トンネル出口方(高森側)の地山を切り取り撤去した上で、高森方の坑門を40mセットバックして、再設置する。また、第一白川橋りょう側の斜面については、動態観測の継続とともに、吹付枠工やグランドアンカー工による斜面補強を行う。
・その他の箇所のうち、変状の大きい箇所については、補強対策として、ロックボルトやインバートの設置、既存内巻(鋼製支保工や吹きつけモルタル)の撤去、再構築を行う。変状の小さい箇所においては、浮き上がったコンクリートのたたき落とし、ひび割れ箇所の補修を行った上で、剥落対策としてFRP(繊維補強プラスチック)帯板及びFRPネットの設置等を実施する。

2.第一白川橋りょう(参考資料 P14)
 復旧に当たっては、
・起点方の側径間(1A−1P間)の一部の部材では、座屈変形や降伏応力に達する変形が生じており、架け替えが避けられない程の甚大な損傷を受けていこと
・上部工全体にわたり、支点の変位に伴い部材に大きな応力が発生し、特に、下弦材に引張降伏応力及び座屈応力が働いている可能性が高いことが構造解析により確認され、橋りょうの広範囲で部材の耐力が低下している可能性が高いこと
・仮に各部材を補強や交換する場合、支点変位による部材にかかる応力を解放した後、部材の残留応力や残存耐力を評価する必要があり、これに非常に多くの時間を要すること等の理由により、早期復旧を図る観点からは、上部工全体を架け替えざるを得ない
と考える。
 復旧に当たっては、以下の手順で進めることとなる。
@施工ヤードの整備
 犀角山トンネルの出口方(高森側)地山を切り取り撤去し、橋りょう架け替え工事のための施工ヤードを整備する。
A斜面の補強及びブロックの設置工事
 崩壊した斜面を補強するとともに、橋りょう撤去の準備作業として、橋りょうの下弦材を支えるブロックを斜面上に設置する。
B橋りょう下部工の補強工事
 損傷した橋りょうの下部工(基礎部)を補強するため、コンクリート及び増し杭(マイクロパイル)を打設する。
C鉄塔及びケーブルの設置工事
 橋りょう撤去の準備作業として、上弦材を支える鉄塔及びケーブルを設置するとともに、橋りょうの部材を撤去するためのワイヤー式つり上げクレーンを設置する。
D橋りょう部材の撤去
E橋りょうの新設
・橋りょうの下部工については、基礎部に対する補強を行えば、上部工を支持するのに必要な性能まで回復できるものと考えられる。

3.戸下トンネル(参考資料 P15)
 変状状況に応じた覆工補強、剥落対策、トンネル全長にわたる排水溝の再構築をそれぞれ実施する。
・トンネル入口から約60m付近までは、大きな変状や覆工背面に空洞が見受けられることから、内巻、ロックボルト、裏込め注入を実施する。
・その他の箇所においては、浮き上がったコンクリートのたたき落としやひび割れ箇所の補修を行った上で、剥落対策としてFRP帯板及びFRPネットの設置等を実施する。
・トンネル全長にわたり、中央にある排水溝の撤去、再構築を行うとともに、道床交換を実施する。
・第一白川橋りょう側の斜面については、トンネル坑口の上方、下方を含めて一体的な対策(石積擁壁の改修や吹付工等)が必要と考えられる。

4.立野橋りょう(参考資料 P10)
 1P〜4Pの各橋脚について、以下の通り補修を行う。
 1P:橋脚の全周を鋼板による巻き立て
 2P:基礎コンクリートの拡幅、アンカーの再設置
 3P、4P:ひび割れ箇所、ブロックが浮いている箇所に鋼板を当てて補修

5.斜面・擁壁(参考資料 P11)
・石積み擁壁については、ブロック積み擁壁に再構築する。なお、軽微なものについては鋼材で固定する。
・崩壊した斜面については吹付枠工を、落石が懸念される箇所には落石防護柵等の設置を行う。

6.長陽駅〜中松駅間(参考資料 P12)
・被害の大きい 2箇所の盛土は、現盛土を撤去して、良質土を用いて安定勾配(斜面の崩壊が生じにくい勾配)により再構築する。その他、軌道陥没箇所の復旧や軌道整正等を実施する。

Y.復旧見通し・復旧費用
 X.の復旧方法を前提として設計・工事が実施された場合の復旧見通し(設計・工事期間)及び復旧費用(概算)について検討したところ、以下の通りの結果となった。
 最も復旧に時間を要するのは第一白川橋りょうの5年程度となっている。これは、架け替えが必要となるとともに、その前工程として、施工ヤードの整備等犀角山トンネルの工事を先行して実施する必要があるためである。
 復旧費用については、全体で約65〜70億円と試算された。これは原形復旧を基本とした場合の概算工事費である。
 今後、詳細設計等を行うことにより、工期や費用等について精査されるものと考えられる。

      表 南阿蘇鉄道の復旧見通し、復旧費用(概算)
┌─────┬────────┬─────────┬────────┐
│     │  被災箇所  │  復旧見通し  │復旧費用(概算)│
│     │        │(設計・工事期間)│        │
├─────┼────────┼─────────┼────────┤
│立野〜長陽│第一白川橋りょう│  5年程度   │約40億円   │
│     ├────────┼─────────┼────────┤
│     │犀角山トンネル │  3年程度   │約20〜25億円│
│     │戸下トンネル  │         │        │
│     ├────────┼─────────┼────────┤
│     │立野橋りょう  │  1年程度   │約5億円    │
│     │擁壁の損傷・斜面│         │        │
│     │の崩壊等(18箇所)│         │        │
├─────┼────────┤         │        │
│長陽〜中松│軌道の変状等  │         │        │
│     │  (20箇所)│         │        │
├─────┴────────┴─────────┼────────┤
│          合   計         │約65〜70億円│
└────────────────────────┴────────┘

Z.その他
 南阿蘇鉄道の復旧に当たっては、地域公共交通としての役割・機能や観光圏や広域周遊ルートにおける位置付け等を踏まえ、当該鉄道路線を将来にわたり復興後の南阿蘇地域の地方創生等に資するものとする必要がある。このため、他地域において地域鉄道の活性化に成功している事例等も参考にしつつ、長期的なビジョンを持って、復旧の在り方を検討することが重要であると考えられる。
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