NEWS RELEASE:JR&私鉄    4
No.181 【国土交通省】地域公共交通再編実施計画 岐阜市が全国で第1号
ひろやす/伊藤(vnnc8158) 2015-08-28 01:54:20
[出典:国土交通省ホームページ]
国土交通省                            Press Release
Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism

          地域公共交通再編実施計画の認定について
             〜 岐阜市が全国で第1号 〜
                              平成27年8月27日
                       総合政策局公共交通政策部交通計画課

 地域公共交通の活性化及び再生に関する法律(平成19年法律第59号)に基づく岐阜市地域公共交通再編実施計画について、本日、全国で第1号となる認定を行いましたのでお知らせいたします。

○地域公共交通再編実施計画とは、路線網の再編、デマンド交通への転換等を組み合わせつつ、地域公共交通ネットワークの再構築を図るための事業(地域公共交通再編事業)を具体的に実施する計画です。

○同計画の制度は、昨年11月に施行された地域公共交通活性化再生法の一部改正法により創設され、岐阜市地域公共交通再編実施計画が、初めての事例となります。

○本計画は、岐阜市が、関係交通事業者の同意を得た上で作成しました。

○本計画は、岐阜市地域公共交通網形成計画(平成27年3月27日作成)に定められた、
 ・JR岐阜駅をハブバスターミナルとしたバス路線の再編
 ・市民協働型のコミュニティバスの導入促進
等を内容とする、地域公共交通再編事業を具体的に実施するための計画です。(概要は別紙参照)

○認定に際し、中部運輸局(岐阜運輸支局長)より岐阜市に対して認定書を手交いたしました。


(別紙)

岐阜市地域公共交通再編実施計画の認定について@

岐阜市地域公共交通再編実施計画の概要
【作成主体】岐阜市
【区  域】岐阜市域内
【計画期間】平成27年10月1日〜平成33年3月末
【主な事業内容と効果】
┌───────┬─────────────────────────────┐
│  項 目  │            事業の効果            │
├───────┴─────────────────────────────┤
│JR岐阜駅をハブターミナルとしたバス路線の再編(岐阜乗合自動車(株))    │
│ 【平成27年10月1日実施】→A参照                  │
│┌──────┬─────────────────────────────┤
││茜部三田洞線│・定時性 ・速達性の向上 最大約5分の遅延改善      │
││      │・一定の収支改善による持続性の向上            │
│├──────┼─────────────────────────────┤
││日野市橋線 │・定時性 ・速達性の向上 最大約6分の遅延改善      │
││      │・一定の収支改善による持続性の向上            │
├┴──────┴─────────────────────────────┤
│JR岐阜駅を中心としたループ化への再編(岐阜乗合自動車(株))        │
│ 【平成27年10月1日実施】→A参照                  │
│┌──────┬─────────────────────────────┤
││鏡島市橋線 │・需要が見込まれるルートへの再編 ・定時性 ・速達性の向上│
││日野市橋線 │・一定の収支改善による持続性の向上            │
├┴──────┴─────────────────────────────┤
│市民協働型のコミュニティバスの導入推進(岐阜市(運行事業者:(株)日本タク│
│シー)) 【平成27年9月1日実施】→AB参照              │
│┌──────┬─────────────────────────────┤
││日野地区  │・路線バスとのネットワーク化によるバスの利用促進     │
││北長森地区 │・地域の活性化                      │
└┴──────┴─────────────────────────────┘

○上記の事業のほか、平成28年4月以降、6路線について再編を実施予定。(A参照)
○さらに、将来的に本計画を変更し、平成32年度までに、新たな都心拠点となる行政施設の建設にあわせて、「トランジットセンター」(乗継拠点)の整備、BRTの導入も含めた中心部の幹線バス路線の再編等を行うこととしている。

≪岐阜市による支援の内容≫
 ・運行費補助 ・利用環境、走行環境整備
 ・乗降データなどビックデータの分析による技術的支援
 ・モビリティ・マネジメント活動による利用促進活動  等

これらの事業により、利便性の高い公共交通ネットワークを構築
   ↓
将来の公共交通網のイメージ  ※伊藤注:添付画像をご覧下さい。


岐阜市地域公共交通再編実施計画の認定についてA
  ※伊藤注:添付画像をご覧下さい。


岐阜市地域公共交通再編実施計画の認定についてB

■コミュニティバスを支える市民協働の仕組み
 地域住民が主体となった運営協議会を設置
 地域住民・行政・交通事業者の3者が連携

 地域住民が主役
 ┌──────────────────────┐
 │         地域住民         │
 ├──────────────────────┤
 │    地域が経営感覚を持った運営     │
 │・計画段階から住民が参画          │
 │ ・ルートやバス停の位置の検討       │
 │ ・ダイヤの運行計画の立案・運賃の決定   │
 │ ・コミュニティバスの愛称も募集      │
 │・運行段階での運営             │
 │ ・地域で広告を募集            │
 │ ・利用者をサポートするヘルパーボランティア│
 └──────────────────────┘
         //         \\
 ┌─────────────┐ ┌─────────────┐
 │    行政(市)    │ │    交通事業者    │
 ├─────────────┤ ├─────────────┤
 │    運営の支援    │ │    バスの運行    │
 │・運行事業者の選定(公募)│−│・安全安心な運行の徹底  │
 │・法的手続き       │−│・運行経費の縮減     │
 │・利用促進の助言     │ └─────────────┘
 │・補助金         │
 └─────────────┘
 現在、岐阜市内16地区でコミュニティバスを運行
 (これらに加え、平成27年9月1日より2地区で運行開始)


(参考@)岐阜市地域公共交通網形成計画の概要

岐阜市地域公共交通網形成計画の概要
○岐阜市は平成27年3月27日に地域公共交通網形成計画を作成。
○同計画には、「地域公共交通再編事業に関する事項」を定めており、当該事業を具体的に実施するための地域公共交通再編実施計画を作成した。

「公共交通を軸に都市機能が集積した歩いて出かけられるまち」の実現を図る。

施策1 路線再編
幹線・支線バスへの再編による公共交通ネットワークの構築
・バス路線を幹線バスと支線バスとに再編し、需要にあったわかり易く利便性の高い効率的なバスネットワークを構築する。

施策2 BRT導入
幹線の強化としてBRT化を推進
・幹線を都市交通の軸とするため、定時性、速達性、視認性に優れ、導入コストが安価で、路線選定の柔軟性が優れ、段階的導入が可能なBRT化を推進する。

施策3 乗継拠点
トランジットセンターの整備によるネットワークの構築
・幹線、支線バスとコミュニティバスが有機的に連携したバスネットワークを構築するとともに、乗継のシームレス化を図る総合的な取り組みを行う。

施策4 コミュニティバス
まちの活力、暮らしを支える地域の移動手段の確保
・まちの振興に寄与し、地域生活の移動を支えるコミュニティバスの導入を推進する。

施策5 関係者の連携
多様な関係者の連携と市民の意識啓発
・公共交通に関係する市民、バス事業者、行政機関が連携し、総合的な取り組みを行う。

■実施施策
【ネットワークの構築】
幹線
・JR岐阜駅をハブターミナルとするバス路線の再編
 ●JR岐阜駅を中心とした幹線バス路線の再編により定時性向上、需要に合った運行
 ●幹線の運行の平準化
BRTの導入推進
 ●走行環境の向上により、定時性、速達性を確保
 ●都市内の基幹公共交通としてBRTの導入と連節バスの導入により大量輸送を実現
乗継拠点
・トランジットセンター整備検討
 ●幹線バス・鉄道と、支線バス・コミュニティバス間のスムーズな乗り継ぎを実現する結節機能の充実
支線
・支線バス
 ●地域に合った支線バスへの再編
 ●再編を推進する行政支援
市民協働のコミュニティバスの導入
 ●市民が経営感覚を持ち協働により運行するコミュニティバスの維持拡充

【ネットワークの強化】
都心部のバス路線の再編、拠点的バス停の整備、ダイヤシステムの構築
●目的地の選択の自由度を向上させる拠点の整備
●ネットワークの利便性を高める路線計画と運行ダイヤシステムの構築

【公共交通への意識の向上】
多様な関係機関との連携による地域公共交通網の確保
●モビリティ・マネジメント活動の実施
●(仮称)地域公共交通政策基本条例を制定し公共交通に関わる市民を含めた関係者の役割を明示

 ↓
地域公共交通再編実施計画の作成

(※)上記赤枠内以外の事業についても、将来的に地域公共交通再編事業として行うものが存在する。


(参考A)地域公共交通活性化再生法の概要
 地域公共交通活性化再生法の基本スキーム

基本方針(国土交通大臣・総務大臣が策定)
■ 地域公共交通の活性化及び再生の意義・目標
■ 地域公共交通網形成計画の作成に関する基本的な事項
■ 地域公共交通の活性化及び再生に関する事業の評価に関する基本的な事項等
  ↓
地域公共交通網形成計画(地方公共団体が策定)
・協議会を開催し策定(地方公共団体・交通事業者・道路管理者・利用者・学識者等から構成)
■ 持続可能な地域公共交通網の形成に資する地域公共交通の活性化及び再生の推進に関する基本的な方針
■ 区域・目標・計画期間
■ 実施事業・実施主体
■ 計画の達成状況の評価等
  ↓
地域公共交通特定事業
(地域公共交通網形成計画に事業実施を記載)
軌道運送高度化   道路運送高度化  海上運送高度化  鉄道事業再構築実施計画
実施計画(事業者) 実施計画(事業者)実施計画(事業者)(地方公共団体・事業者)
    └────────┴────┬───┴──────────┘
               国土交通大臣が認定
    ┌────────┬────┴───┬──────────┐
軌道運送高度化事業 道路運送高度化 海上運送高度化事業   鉄道事業再構築事業
 (LRTの整備)  事業(BRTの整備)(海上運送サービス改善)(鉄道の上下分離等)
  (事業者)    (事業者)     (事業者)      (事業者)
    └────────┴────┬───┴──────────┘
          法律の特例措置等により計画の実現を後押し

地域公共交通再編実施計画 今回活用される特定事業
  (地方公共団体)
     │
地域公共交通再編事業
(公共交通ネットワークの再構築)
   (事業者)
     │
法律の特例措置等により計画の実現を後押し

  鉄道再生実施計画
(地方公共団体・事業者)
     │
 国土交通大臣に届出
     │
鉄道再生事業(廃止届出がなされた鉄道の維持)
   (事業者)
     │
法律の特例措置等により計画の実現を後押し


(参考B)改正地域公共交通活性化再生法(平成26年5月成立、11月施行)の概要

交通政策基本法(平成25年12月4日公布・施行)の具体化
・日常生活等に必要不可欠な交通手段の確保等
・まちづくりの観点からの交通施策の促進
・関係者相互間の連携と協働の促進    等

目標
本格的な人口減少社会における地域社会の活力の維持・向上
 ポイント @地方公共団体が中心となり、
      Aまちづくりと連携し、
      B面的な公共交通ネットワークを再構築


コンパクトなまちづくりと一体となった公共交通の再編のイメージ
 ※伊藤注:添付画像をご覧下さい。

┌───────────────────────┐
│ 改正地域公共交通活性化再生法の基本スキーム │
└───────────────────────┘
 基本方針……………………国が策定まちづくりとの連携に配慮
 地域公共交通網形成計画…事業者と協議の上、地方公共団体が協議会を開催し策定
  ■コンパクトシティの実現に向けたまちづくりとの連携
  ■地域全体を見渡した面的な公共交通ネットワークの再構築
 ↓
地域公共交通特定事業
 地域公共交通再編事業………面的な公共交通ネットワークを再構築するため、事業者等が地方公共団体の支援を受けつつ実施
 ↓
 地域公共交通再編実施計画…地方公共団体が事業者等の同意の下に策定
 ↓
 国土交通大臣が認定し、計画の実現を後押し


(参考C)地域公共交通特定事業と特例措置
事業名
(1) 事業概要
(2) 主体 計画策定主体/事業実施主体
(3) 主な特例措置

軌道運送高度化事業
(1) 定時性、速達性及び快適性に優れた軌道運送を確保する事業
(2) 事業者/事業者
(3) ○軌道法の特例(第10条第 1項・第2項)
   ・計画認定による軌道経営特許のみなし取得
    (軌道整備事業と軌道運送事業に分けて特許をみなし取得可)
  ○地方債の特例(第12条)

道路運送高度化事業
(1) 定時性、速達性及び快適性に優れた道路運送を確保する事業
(2) 事業者/事業者
(3) ○道路運送法の特例(第15条)
   ・計画認定による事業許可等のみなし取得
  ○地方債の特例(第17条)

海上運送高度化事業
(1) 定時性、速達性及び快適性に優れた海上運送を確保する事業
(2) 事業者/事業者
(3) ○海上運送法の特例(第20条)
   ・計画認定による事業許可等のみなし取得

鉄道事業再構築事業(H20創設)
(1) 継続が困難又は困難となるおそれのある鉄道事業について、経営改善を図りつつ上下分離等の事業構造の変更により存続を図る事業
(2) 地方公共団体・事業者共同/事業者
(3) ○鉄道事業法の特例(第25条第1項・第2項)
   ・計画認定による事業許可等のみなし取得
   (地方公共団体が鉄道線路を保有して運行事業者に無償で使用させる場合には、計画認定の審査に際して、経営上の適切性の審査を要しない)


地域公共交通再編事業(H26創設)
(1) 路線網の再編、デマンド交通への転換等を組み合わせつつ、地域公共交通ネットワークの再構築を図るための事業
(2) 地方公共団体/事業者
(3)○鉄道事業法・軌道法・道路運送法・海上運送法の特例
  (第27条の4〜第27条の7)
   ・計画認定による事業許可等のみなし取得(道路運送法については運賃の上限認可等のみなし取得を含む。)
   ・バス事業に係る計画阻害行為の防止


鉄道再生事業
(1) 鉄道事業者と市町村が連携して、事業の廃止届出がなされた鉄道事業の維持を図る事業
(2) 地方公共団体・事業者共同/事業者
(3) ○鉄道事業法の特例(第27条第1項〜第5項)
   ・鉄道再生計画作成協議中における廃止届出に係る廃止予定日の延長を容認
   ・協議不調の場合、鉄道再生計画の期間後一定の場合に廃止届出から廃止までの必要期間を短縮等


(参考D)地域公共交通再編事業
地域公共交通再編事業とは、「地域公共交通を再編するための事業であって、地方公共団体の支援を受けつつ・・・国土交通省令で定めるものを行う事業」(法第2条第11号)

○国土交通省令で定める事業について(施行規則第9条の2)
第1号 特定旅客運送事業に係る路線・運行系統・航路又は営業区域の編成の変更
 ↑今回岐阜市地域公共交通再編実施計画において行われる事業
第2号 他の種類の旅客運送事業への転換
第3号 自家用有償旅客運送による代替
第4号 第1号〜第3号の再編事業と併せて行う
    ・異なる公共交通事業者等の間の乗継ぎ円滑化のための運行計画の改善
    ・共通乗車船券の発行
    ・乗継割引運賃の設定、交通結節施設における乗降場の改善、旅客の乗継ぎに関する分かりやすい情報提供、ICカードの導入その他の地域公共交通の利用を円滑化するための措置
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