メディアプラザ:書籍・DVD など5
No.614 (Re:560) Re2: 【企画展】「横浜ステーション物語」明日から「後期」
武居秀顕(ffnb4172) 2008-11-20 01:20:15
たいか@ふにゃさん、ひろやすさん、こんばんは。
遅ればせながら、先日、この企画展を見てきました。

>入口が湘南電車の乗車口に似せていたのに思わず笑ってしまいました(^^;)

たいかさんの仰るとおり、これには私もびっくりしました。ふだんはガラスの自動ドアに湘南カラーのラッピングがされていて、結構目立っていましたね。(肝心の展示のほうには、あまり湘南電車の印象が薄かったのですが…)

副題に「そこは昔、海だった…」とあるように、展示内容は、鉄道開業から2度にわたって移転した「横浜駅」の移り変わりを、その要因となった東海道線のルート変更や、都市の発展と絡めて取り上げた、6部構成です。(以下、展示内容はうろ覚えですがご容赦ください)

第1章:鉄道創業−横浜停車場の誕生
 言わずと知れた、1872年の初代横浜駅を取り上げています。当時は神奈川宿のあたりから現在の桜木町駅付近へ、海を横切るように堤防を作って線路が敷かれました。(ちょうど、今の高島貨物線とほぼ同じルートのようです。)その後、線路より海岸側(現在の横浜駅西口と東口)は埋め立てられたので、「そこは昔、海だった……」となるわけですね。

第2章:東海道線の開通−ルートから外れる横浜
 当時の横浜の中心街は、外国人居留地などのあった「関内地区」でした。初代横浜駅(現在の桜木町駅)は、その関内地区に面するようなカタチで設置されたのですが、東海道線を西へ延長する際に、スイッチバックする形で線路が敷かれたため、輸送上のネックとなりました。
 そこで、横浜駅のスイッチバックを解消するために東海道線の線路を付け替えることになり、神奈川宿付近から保土ヶ谷へと横浜駅をショートカットする線路が敷かれ、横浜駅はヒゲ線の末端駅に。また、横浜方面への乗客の利便を図るため、今の相鉄・平沼橋駅付近に平沼駅が新設され、優等列車が停車をするようになりましたが、当時の横浜の中心街から離れていたために不評だったそうです。

第3章:赤レンガの2代目駅舎
 そのため、さらにルート変更を行うことになり、桜木町へ向かう線路の途中、もと東急・高島町駅付近に2代目横浜駅が設けられ、ここから急カーブで保土ヶ谷方面へ向かう線形となりました。
 この2代目横浜駅は、遺構が保存されており、鉄道歴史談話室の#1469以下のツリーで紹介されています。

第4章:関東大震災、そして復興
 横浜150年の歴史を語るには欠かせないエポックです。この頃から太平洋戦争までの時期に、横浜の中心市街が拡大していきます。

第5章:モダン横浜駅−郊外電車のターミナルへ
 昭和の初め頃、今の京浜急行や東急東横線、あるいは相鉄線が開業し、横浜駅へ乗り入れてきます。また、ちょうど同時期に、横浜駅は現在の位置となる3代目横浜駅に移転。新駅への乗り入れを巡る私鉄各社のエピソードなどが紹介されています。

第6章:変貌する駅とまち−横浜の新しい中心
 現在の位置に移転した頃は、駅舎は国道1号に面した東口に設けられ、市電も乗り入れていましたが、その後、西口の開発が進み、「民衆駅」として駅ビルが開業し、東口にもデパートなどが開業して現在の姿に近づいていきます。また、当時の駅構内の様子や列車の姿も写真で紹介されています。

最後に、「トピックコーナー」という展示があり、この部分だけ「前期」と「後期」で展示換えがあるそうです。
「前期」の展示は「戦後横浜の国鉄と私鉄」と題して懐かしい列車の写真が中心の展示でした。
「後期」は「路面電車から地下鉄へ」だそうです。

入場した際に、後期の入場料が100円引きになる「割引入館きっぷ」をいただきました。定期券のサイズよりもちょっと(5ミリくらい)横長ですが、その名のとおり「きっぷ」を模したデザインです。

この「都市発展記念館」は、もともと昭和以降の横浜市の都市の発展を記録・展示する博物館ですが、企画展の記録を見ると、そのものズバリ「横浜地下鉄物語」(平成16年)や、「地中に眠る都市の記憶」(平成17年)では先述の2代目横浜駅の遺構が取り上げられるなど、鉄道関係の企画が多いような気がします。
それだけ横浜という街の発展に鉄道が密接に関わっていたということなのでしょうが、それ以上に、テツな学芸員さんがいるんじゃないかな〜? などと勘ぐってみたり(笑)

ちょうど明日20日から、「後期」が始まります。【たけい】
撮影日: 2008年11月08日
撮影場所: 都市発展記念館(横浜市)
キャプション: 入口の自動ドアが装飾されていてびっくり!
画像サイズ: 599×454(53%表示)