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No.1251 【東海道線根府川駅】 朝日新聞夕刊1ページトップの記事に
Mt.Tortoise(nvdh8312) 2010-08-14 22:31:34
 きょう8月14日の朝日新聞夕刊1ページトップに、「あの夏 赤い花」「失った青春 詩人万感」とのタイトルで、詩人茨木のり子さん作の詩「根府川の海」が載っています。この詩は茨木のり子さんが終戦の日の翌日に列車で根府川駅を通ったとき目にした赤いカンナの花の記憶をその数年後に詩にしたものです。(この記事は東京版だけか?)
 この記事の概要はasahi.comに載っています。
 これは、明日終戦の日を迎えるに当って載せたのだと思います。

 根府川駅の周りにはカンナがたくさん生えていることは気が付いていましたが、これはもともと自然生えらしく、終戦の年にはすでに目立っていたのですね。
 ただ、記事によれば当時赤いカンナが多かったのに、最近は黄色の花が増えているそうなので、これを地元の有志が赤い株に戻そうと作業をしているそうです。

 根府川駅は大動脈の東海道線には珍しい無人駅ですが、海岸沿いの高台にあって景色が良いことで知られているほか、関東大地震のときに列車が脱線して海岸まで転落したとか、また第二次世界大戦中には米軍からの機銃射撃を受け、その跡が残っているとか、また、駅舎に米国製の鉄骨が使われているとか、いわば数奇な運命をたどってきたのですね。現在は関東の駅百選に選ばれています。

 なお、新聞のほうには自立型の駅名標と金網越しに相模湾の海を背景としてカンナの花が写っている写真が載っています。この駅名標はごく最近まで国鉄時代からの、駅名の下に「神奈川県小田原市」と記したものが使われていたはずですが、写っている写真によるとJR東式の新しいものに代わっているようですね。

                            Mt.Tortoise/T.亀山