ひろやす/伊藤(vnnc8158) 2010-06-27 21:57:12 |
東京堂出版から、「私鉄・車両の謎と不思議」の発刊案内が参りましたのでここにご紹介いたします。なお、内容から本館「NEWS RELEASE:全般」「メディアプラザ」とともに、技術系の書として倶楽部鉄道フォーラムの「混合列車」でもご案内いたします。
鉄道フォーラム・マネジャー 伊藤 博康 私鉄・車両の謎と不思議 車両の新技術導入は、JRよりも私鉄のほうが早い!? 特急に乗るには、別料金がかかるのか、かからないのか なぜダイヤが乱れると先行する列車も時間調整するのか 通勤や観光輸送で活躍する 私鉄の謎や不思議を解明する!! [本書の構成】 第1章 私鉄車両の不思議 第2章 鉄道構造物の不思議 第3章 私鉄とJRの違い 第4章 相互直通運転の不思議 第5章 私鉄にまつわる不思議 タイトル: 私鉄・車両の謎と不思議 著 者: 広岡友紀 発 行 所: 株式会社東京堂出版 定 価: 本体1600円+税 初版発行: 平成22年5月30日 図書符号: ISBN978-4-490-20698-2 〔著者略歴〕広岡友紀(ひろおか・ゆき) 東京都生まれ。米国系航空会社乗務員を経て、現在は鉄道アナリストとして、特に民鉄(私鉄)をテーマとして執筆活動を続けている。著書に、『日本の私鉄 西武鉄道』『日本の私鉄 京王電鉄』『日本の私鉄 相模鉄道』『日本の私鉄 小田急電鉄』(以上、毎日新聞社)、『大手私鉄比較探見 東日本編』『大手私鉄比較探見 西日本編』(以上、JTBパブリッシング)、『「電車の進化」大研究』(中央書院)、『鉄道路線サバイバル』(戎光祥出版)、『鎌倉メモリー』(朱鳥社)などがある。 はじめに 私鉄の車両(電車)、施設・設備など、全般について簡潔に記したものが本書です。基礎的な疑問への回答を心掛けて記しました。鉄道趣味への入門書として活用していただければと思います。 鉄道趣味書の多くが、ともすると用語のひとり歩きをしているような印象があり、さらに表面的な現象を追っているような気がします。 車両のディテールや運用に終始した研究発表が多く、基礎をしっかりと押さえているとは、残念ながら思えません。 この世界を本当に知る第一歩は、車両のメカニズムを理解することから始まるのです。 それには電気工学や車両工学を知る必要があります。しかし、そこは数式の世界であり、非常にハードです。だから敬遠され、一部の人々だけの世界になっているといってもよいでしょう。 そこを何とかして、わかりやすくしたいと考えて、この本ができました。 知っているつもりになっていることでも、あらためて確認する必要があるのです。 今日、鉄道ブームといわれ多くの入門書が出版されていますが、そこでも言葉が先行し、事実誤認が少なくありません。用語の丸暗記だけでなく、基礎を固めていただくことを願い、筆を執りました。 二〇一〇年四月 著者 私鉄・車両の謎と不思議 ●目次● はじめに 1 第1章 私鉄車両の不思議 001「私鉄」か「民鉄」か 8 国鉄民営化以降、どちらも耳にするようになったが…。 002 車体は何でできている? 10 鉄かステンレスかアルミニウムか。 003 車両についている記号の謎 12 「ク」「モ」「サ」「ハ」と「系」「形」。 004 車両限界とは 16 脱線することなく安全に走れる大きさはどのくらい? 005 運転士はどこに座るもの? 20 車体の右側か左側か。 006 電車が走る仕組み 22 自動車のようなギアチェンジは行わない。 007 鉄道の車輪の謎 24 なぜ鉄の車輪で、ゴムタイヤではないのか。 008 電車の加速方法の謎 26 モータへかかる電圧を上げて回転数を増やす。 009 減速方法(ブレーキシステム)の謎 28 発熱する発電ブレーキと架線に電気を返す回生ブレーキ。 010 モータ(直流/交流)の謎 30 直流モータよりも交流モータが主流に。 011 車両の連結方法と連結器の謎 32 今では係員なしで行えるようになった。 012 シートの種類 35 座る客に配慮した工夫が欲しい。 013 ドアと窓の謎 38 挟まれたときのために、少しの時間だけ圧力を下げるドアも。 014 パンタグラフの謎 41 シングルアームは、騒音防止と架線摩耗減少に効果あり。 015 床下機器の謎 45 車両の下にぶら下がっているもの。 016 空調の謎 48 私鉄での本格的な冷房は、近鉄ビスタカーから。 017 車両から聞こえてくる音の謎 50 電車の停車中にする音は何だろう。 第2章 鉄道構造物の不思議 018 駅の構造の謎 54 駅にも種類がある。 019 ホーム有効長と車両 58 編成を長くするならホームも長くしなければならない。 0020 レールと軌道の謎 61 枕木は、木からコンクリート、合成、そしてラダー枕木へ。 021 軌間(ゲージ)の謎 64 広軌、標準軌、狭軌といろいろあるが…。 022 鉄橋の謎 65 有道床の鉄橋が増えてきた。 023 トンネルの謎 68 山をくり抜くのも川や海を通過するのもトンネル。 024 架線の謎 70 断線したときは、すぐに送電が止まる。 025 列車の運行はどこで制御しているのか 72 コンピュータ化しているが、乱れたときにもどすのは人力。 026 勾配の謎 74 都内でも、京浜急行の品川−泉岳寺間の上り線は38パーミル!! 027 ATS(=Automatic Train Stopper)の謎 76 ATSと信号の関係。 第3章 私鉄とJRの違い 028 車両に対する考え方 80 新技術の採用は、私鉄のほうが早い! 029 車両の運用に関する考え方 82 JRは1路線1形式、私鉄はバラバラ。 030 ダイヤの組み方 84 なぜ私鉄には列車種別が多いのか? 031 踏切遮断時間の謎 86 JRは長く、私鉄は短い!? 032 事故から復旧するまでの時間 88 ダイヤ全体の回復のためには犠牲になる列車もある。 033 組織・制度 90 人事に対する考え方は大きく違う。 第4章 相互直通運転の不思議 034 相互直通運転史−黎明期− 94 不利な条件を改善して集客力を高める。 035 相互直通運転史−発展段階− 98 2者間の直通から3者間の直通へ。 036 相互直通運転史−現状− 100 地下鉄線内での急行設定があまりに少ない。 037 相互直通運転史−今後− 102 私鉄間の特急網の充実を! 038 相互直通運転の協定事項 104 かつてほど厳格ではなくなったが…。 039 相互直通運転での事故 106 修理の費用はどちらが負担するのか。 040 運転交代時に行われること 108 申し送り事項はあるのか? 041 運転士の免許は各社で違うのか? 110 免許を有する運転士はどこの路線でも運転できるのか? 042 ダイヤ乱れなどの緊急時対応 112 PASMOやSuicaでは振替輸送は受けられない。 第5章 私鉄にまつわる不思議 043 大手・準大手・中小の区別 116 大手かどうかは路線規模ではなく、輸送量!! 044 「普通」と「各停」は同じなのか? 118 各駅に停まらない「普通」がある。 045 特急料金がかかる?かからない? 120 各社で異なるため、初めて利用する人にはわかりにくい。 046 私鉄有料特急の謎 126 特急ネットワークは近鉄がいちばん充実している。 047 運賃制度の謎 129 輸送密度が同じなら同一運賃のはずなのだが……。 048 私鉄特急の座席措定券の謎 132 JRの「マルス」にあたるものはあるのか。 049 私鉄のターミテルはなぜ櫛形が多い? 134 他線区とのネットワーク化でスルー形になっていく。 050 接続駅・共用駅の謎 136 業務や財産、経費はどのように各社が分担するのか。 051 「上り」「下り」の謎 138 私鉄においては「上り」「下り」はどうなっているのか。 052 軌道の謎 140 「鉄道」と「軌道」では、何がどう違うのか。 053 バス会社の謎 142 私鉄各社はバス会社を持っている。 054 ホームドアの謎 144 本当に安全なのか? 055 駅のエスカレータ 146 絶対的に数が足りない。 056 女性専用車について 148 利用客の意識が高ければ不要なのだが……。 057 車両のデザインについて 151 流行を採り入れる会社もあれば、独自性で突き進む会社もある。 058 電車の外装について 156 塗装ではなく、カラーフィルムを貼るのが主流。 059 電車の内装について 159 色は乗り心地に影響する。 060 車両の乗り心地を決めるもの 162 空気バネはもともと自動車用に開発されたものだった!? 061 制御系機器の謎 166 音がしなくなったのではなく、問こえなくなっただけ。 062 機器の静止化−MGからSIVへ 169 電車の機器は次々に静止化が進んでいる。 063 理想の車両とは 171 あとがきにかえて。 |
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