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No.8186 【鉄ピク】7月号別冊:国鉄形車両の記録 キハ17系気動車
ひろやす/伊藤(vnnc8158) 2024-06-30 17:19:54
株式会社電気車研究会
鉄道図書刊行会
http://www.tetsupic.com

鉄道ピクトリアル
THE RAILWAY PICTORIAL(c)
2024年7月号別冊

特別定価2550円(本体価格2318円)
雑誌06412-7 (L)-8/23

昭和28年に登場、当初の形式名をキハ45000形と称し、車体構成をはじめ機関、液体式を採用した駆動・走行装置など、後に続く近代国鉄形気動車の原形となり地方線区の無煙化・近代化に貢献した、キハ17形をはじめとした一連のグループの形式概要と運用、後の改造などを、大判で精細な形式写真とともに解説する。



        国鉄形車両の記録 キハ17系気動車

 国鉄における内燃動車の技術開発は,戦時下の中断を挟んで,戦後まもなく本格的な実用化にむけて再開され,戦前の電気式キハ43000形の実績をもとに1952(昭和27)年度に製造されたキハ44000形,44100形などを嚆矢として,新たな国鉄の気動車時代が築かれていく.1952年度には並行して同時に開発が進められていた液体式変速機を採用したキハ44500形が良好な成績をおさめ,以後の国鉄気動車は液体式変速機により量産が進められることとなり,1953年度にはキハ45000形(→キハ17形)が新製されたのである.
 キハ45000形はこれ以降続々と新製され,千葉,新潟,奈良や九州地区など各地に配置され,非電化路線の無煙化や所要時分の短縮などによる輸送の改善が図られていった.同系列では運転台無しの中間車キハ46000形(→キハ18形)や単行運転に対応したキハ48000形(→キハ11形)をはじめ多彩な車種も登場し,国鉄の動力近代化に大きな成果を挙げていった.さらに,内燃動車の開発は機関の出力増強や車体大型化に向けて継続され,1957年以降は準急形キハ44800形(→キハ55形)や一般形キハ20系列が出現して,国鉄気動車技術の確立が進んでいく.こうして,国鉄気動車は国鉄が進めた動力近代化の主役へと成長するが,一方で技術の革新の中でキハ17系の華々しい時代は長くはなかった.とはいえキハ17系は,液体式ディーゼル動車の技術確立と普及,その後に続々誕生していく急行形,特急形気動車誕生の礎を築いた車両として,国鉄車両史を語るうえで欠かすことができない名車の一端を担うものであり,1980年代初めまで国鉄の地方線区を中心に地域の輸送に活躍したのである.また,初期のキハ44000形(→キハ09)なども後年は液体式ディーゼル動車に改造され,その他多数の車両が郵便・荷物車に改造されるなど,系列のバリエーションも数多く,車両興味には事欠かない存在である.
 キハ17系については,本誌ではこれまで通常号で1968年7月号(No.211)以来たびたび特集号を発行しており,その数は4回に及ぶ.各特集号では本系列の足跡をはじめさまざまな話題を構成したが,今回は別冊によってあらためてその全貌を振り返り,車両研究の資料として活用していただければと考えた次第である.本別冊が読者の皆さんの鉄道趣味の促進,さらなる理解の一助になれば幸いである.
2024年6月 鉄道ピクトリアル編集部


目  次

国鉄気動車 発展の礎……………………………………………………………1
キハ17系気動車のあゆみ……………………………………… 平石大貴… 10
北海道に居たキハ17系あれこれ……………………………… 小薪智徳… 60
JR北海道キハ12 34の話…………………………………………平石大貴 …76
キハ17系登場時の快速・準急列車
 〈本誌1980年4月号記事再録〉…………………………… 三宅俊彦 …80
新潟地区のキハ17系 配置から解体までの26年
 〈本誌1980年4月号記事再録〉…………………………… 瀬古龍雄 …85
南薩鉄道/鹿児島交通キハ300形の資料から………………… 堀田和弘 …90
キハ17系気動車 形式集……………………………… 構成:平石大貴 …96
キハ17系気動車 車歴表……………………………………千代村資夫 …174
撮影日:
撮影場所:
キャプション:
画像サイズ: 516×729(62%表示)