ほりうち(ccbu8181) 2007-07-03 00:31:10 |
*【REJ】RAIL EUROPE JAPAN NEWS 2007/6つづき*
旅のヒント レイルエキスパートが体験した 鉄道の旅 このコーナーでは、レイルエキスパートが体験したヨーロッパ鉄道旅行を紹介しています。ルートを組む際に気をつけたいポイント、日本でチケットを購入するメリットの具体例など役立つ情報が満載です。販売にお役立てください。 ドイツ・ベルギー・フランス7泊9日の旅 (サザンクロストラベル 斎藤一幸) 母親と妹も実際にユーレイルパス(セイバー運賃)を利用しながら、3名での家族旅行を楽しんできました。初めてのヨーロッパということもあり、約1週間で3カ国を駆けめぐるというハード・スケジュールでしたが、予定通り訪れるべき場所はすべて見て回ることができたことは収穫でした。 旅程 1日目 朝、成田空港からソウル経由でフランクフルトへ。【マインツ泊】 2日目 JALユーロエキスプレスにて1日2日の移動型ツアーに参加。 ハイデルベルク、ローテンブルクを観光。【ローテンブルク泊】 3日目 朝、ノイシュバンシュタイン城へ。観光後、アルゴイ地方を走り抜け、夕方ミュンヘンへ。【ミュンヘン泊】 4日目 終日、列車で移動。ミュンヘン〜マンハイム〜ケルン〜ブリュッセル南駅。夜、ブリュッセル着。【ブリュッセル泊】 5日目 朝、ゲント市内観光後、ブルージュへ移動し、市内観光。その後、ブリュッセルに戻って観光。【ブリュッセル泊】 6日目 午前中、パリへ移動。午後はパリ市内観光。【パリ泊】 7日目 終日、モンサンミッシェル観光。【パリ泊】 8日目 午前中、ベルサイユ宮殿へ。夜、ソウル経由にて帰国の途へ。【機中泊】 9日目 夜、成田空港着。 セールスポイント ◎JALユーロエキスプレスでのノイシュバンシュタイン城へ ヨーロッパ到着2日目。早朝、マインツのホテルをチェックアウトし、7時15分にはフランクフルト中央駅到着。この日はJALユーロエキスプレスという移動型のツアーに参加。2日間でフランクフルト〜ローテンブルク、ローテンブルク〜ノイシュバンシュタイン城を経由してミュンヘンまで行けるため、この2日間は鉄道には頼らずにバスでの移動を選択した。日本人のガイドが丸二日間お世話をしてくれ、詳しい説明などもすべて日本語で聞けたのは、とても有意義だった。フランクフルトを出発し、大学の街で有名なハイデルベルクへ。3時間ほどかけて旧市街、アルトブリュッケ(古い橋)、哲学者の道など観光名所を一通り見学。ローテンブルク到着後はタウバー川、市庁舎、アイゼンフートなどを観光した。 翌日、バイエルン州の最南端にあるノイシュバインシュタイン城を目指した。ローテンブルクからバスで約3時間、ノイシュバインシュタイン城の麓、ホーエンシュバンガウに到着。昼食を簡単に済ませ、お城の見学へ。ルードヴィッヒ2世という人の生涯についてなどの解説を聞きながら、館内を見学した。ミュンヘンに到着したのは夕方。その後、市内観光へ。 ◎ICでライン川と古城の景色を堪能 翌朝、ホテルをチェックアウト後、タクシーでミュンヘン中央駅へ。この日は終日、鉄道移動。とても楽しみにしていた。ミュンヘン中央駅はいかにもヨーロッパの鉄道駅という雰囲気。ICEでマンハイムへ。昼食は食堂車を利用。食堂車の窓は大きくて景色がよく見えた。メニューはドイツ語、フランス語の2カ国語のみ。ウェイターもどうやらドイツ語しか話せない様子だった。身振り手振りで説明して、ラザニアとペンネを注文。味はとてもおいしかった。ICEはシートの幅はゆったりして前の座席との間隔もかなり余裕があり、快適だった。全体的に広々として、きれいで快適な車両だった。車内のスタッフも親切でこちらの質問にも優しく対応してくれた。 13時28分、マンハイム駅に定刻通りに到着。IC2012へ乗り換えてケルンへ。ICEでそのままケルンまでも行けたのだが、わざわざマンハイムでICに乗り換えたのは、車窓からライン川の景色を眺めるためだ。ビンゲンを過ぎたあたりから、車窓にはライン川の景色がひらけてきて、両サイドにはたくさんの古城を見ることができた。観光船で巡るのが一般的のようだが、車窓からでも十分堪能できた。モーゼル川との合流点でもあるコブレンツまでライン川の景色を楽しみ、そこからはケルンまで比較的単調な景色が続いていた。 夕方、定刻よりも20分遅れてケルン中央駅到着。乗り継ぎ時間を利用してケルン大聖堂を見学。世界遺産に登録されているから、という軽い気持ちしかなかったが、実際に聖堂の中に入ってみると、建物は想像以上に大きく、厳粛な感じがした。 ワインレッド色の車体が特徴のタリスに乗車し、ブリュッセルへ。乗車後しばらくすると、食事が運ばれてきた。機内食のサービスと同じような感じだが、座っているだけで食事が出てくるので正直ありがたかった。ベルギーの鉄道だからだろうか、どちらかと言うとフランスっぽい内容の食事だった気がする。食事が終わった後も、飲み物のサービスがあった。車内スタッフは基本的にはフランス語だが、英語もたいていの事は分かってくれた。全体的に車内サービスの質は良かった。 ◎ベルギー3都市巡り この日は、まずブリュッセルから列車でゲントへ。ゲント駅前からトラムで旧市街まで移動すると、突然大きな建物が見えてきた。それは鐘楼(Belfort)といい、13世紀頃にギルドによって建設され、その高さは91メートルにもなる。ゲントの見所はこの鐘楼のほかに、聖バーフ大聖堂(聖なる子羊の礼拝で有名)、フランドル侯の居城などがある。城頂上からの景色は旧市街が一望できる絶景の撮影スポットだった。その後、再びICに乗車してブルージュへ。 ブルージュも駅前にはこれといった見所がなく、旧市街に見所が集中している。西フランドル州の州都で「水の都」として、9世紀頃から残っているヨーロッパでも有数の古い街。その謳い文句に劣らないくらい、素晴らしい場所だった。駅前の観光局でガイドマップを購入し、それを頼りに旧市街を散策。ゲントと比べると観光客の数はずっと多い。運河巡りは混んでいたので諦めて、街の中心にあるマルクト広場へ。この広場周辺にはお店やカフェ、レストランなどが並ぶ。広場の近くにガレGaller のお店があったので、チョコレートをお土産に購入。 14時31分発のICで、ブリュッセルに戻った。この日は結局、3都市(ゲント、ブルージュ、ブリュッセル)巡りを強行してしまった。ブリュッセルの見所は何と言っても、グランパレスと小便小僧。他にも見所はあるのだが、さすがに時間もなくなってしまうのでグランパレスの周辺を重点的に観光した。Galeries St-Hubert というアーケードがグランパレスのすぐ近くにあり、ここでもチョコレートなどの買い物をしてから、ホテルに戻った。明日はパリへの移動だ。 朝食後、ホテルをチェックアウト。タクシーにて再びブリュッセル南駅へ(8ユーロ)。タリスに乗車し、パリへ。ブリュッセルを出発すると、すぐに車内サービスが始まった。内容はパンとサラダ、ヨーグルトといった具合で量的にもちょうどよかった。11時35分、パリ北駅到着。メトロ4 号線でホテルへ。メトロのチケットは、機械からしかチケットを買うことができず、さらにその機械の案内もすべてフランス語だったため、勘に頼るしかなかった。正直、想像以上にパリの地下鉄は汚く(路線によっては新しくてきれいなのもある。後で他の線に乗った時に気付いた)、一見怖そうな人も乗っていた。昼頃、ホテルに到着。早速、市内観光へと出かけた。ルーブル美術館、ノートルダム寺院、凱旋門、モンパルナスタワーなどを見た回った。明日にはモンサンミッシェルに行くつもりなので、できるだけこの日でパリの街を見て回れるように頑張った。夜は、モンパルナスタワー56階の「Le Ciel de Paris」で夕食。景色が素晴らしい。さっきまで地上で地下鉄などを乗りまくり、観てきた名所がここの展望台からはすべて見ることができた。日本語のメニューもあった(言えば、出してくれる)。ウェイターも気が利くし、店の雰囲気がとてもよい。もちろん、英語は話せる。注文した料理は美味しく、大満足の内容だった。 ◎TGVでモンサンミッシェルへ この日はTGVとバスを乗り継いでモンサンミッシェルへ。モンパルナスの駅では、乗車する列車の番線を確認するも、レンヌ方面TGVの番線が表示されていない。出発の10分くらい前になり、ようやく番線の表示と構内アナウンスがあり(もちろん、聞き取れない)、自分たちの乗るTGV8611は5番線だと判明した。TGVは、4人がけで向かい合う形の席だった。食事のサービスはない。朝食も食べていないので、食堂車に行ってみる。既にたくさんの人たちがコーヒーやサンドイッチなどを食べていた。食堂車といっても、実際にはそれほど豪華なものではなく、コーヒースタンドといった感じだ。11時過ぎにレンヌ到着。バスに乗り換えへて昼頃、モンサンミッシェルに到着した。修道院へと続く参道は徐々に道が狭くなっている。両側はレストランやカフェ、お土産物屋が続く。修道院に入り、階段をどんどんと登っていくと頂上に着いた。頂上から下を見下ろすと、潮の満ちひきの様子が見ることができて、きれいだった。もちろん、少しだけ遠い場所から見たモンサンミッシェルは想像以上に美しく、神聖な場所に感じた。 旅の最終日ということもあり、朝から積極的に動くことに。帰国便は21時20分発だったので、みゅう主催のベルサイユ宮殿半日観光に参加。オペラ座近くでバスに乗り込み、バスティーユ牢獄、コンコルド広場、シャンゼリゼ通り、凱旋門などの名所を通りながら、パリの隣にあるベルサイユ市へ向かった。昼過ぎにはパリに戻りツアーは終了。夕方までは買い物などをして過ごした。その後、RER(郊外高速電車)のB線で約40分、シャルル・ド・ゴール空港へ。同空港にはTGVの停車駅もあり、南のマルセイユ方面や、北のブリュッセル方面への路線があるとのこと。パリ市内を通らないで行けるので、空港から直接、地方都市や隣国へ行きたい場合には便利だろう。 今回の旅行では、ドイツのICE、ベルギーのタリス、フランスのTGVと、3タイプの新幹線に乗車することができた。それぞれの特徴があり、どれも快適だったが、個人的には最初に乗ったという印象のせいか、ICEがとても印象深かった。各座席に乗車中の列車の時刻表が置いてあり、到着駅からの乗り換え案内やその他細かい情報などが記載されてあるのも、気が利いているサービスだと感じた。また、旅行期間中はユーレイルパスをふるに活用した。その価値はわかってはいたものの、いざ実際に使ってみるととても便利でまるで定期券を持って鉄道旅行をしているような気がしていた。 ★利用する鉄道商品 ユーレイルパス1 等を利用。ICE、タリス、TGVなどに乗車。 ○レイルエキスパート プロフィール 斎藤一幸(さいとう かずゆき) サザンクロストラベル(株)相談役。オーストラリア中心に鉄道の旅を経験し、お客様をご案内してきました。今回初めてヨーロッパの鉄道に乗り、大きな違いを発見、良い体験となりました。オーストラリア鉄道エキスパート有資格。 |
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