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No.3524 (Re:3520) 旅のヒント:ワルシャワとクラクフを起点に鉄道で巡る旅
ほりうち(ccbu8181) 2015-02-05 23:52:54

旅のヒント

 高速列車、夜行列車、景観列車(シーニックトレイン)や登山列車など、ヨーロッパにはさまざまなタイプの列車が縦横無尽に走り、観光客はもちろん、地元の人々にとっても大変身近な交通手段となっています。便利さだけでなく、車窓を流れる風景や地元の人々とのふれあい、列車での国境越えという体験など、鉄道旅行の魅力は尽きません。このコーナーでは、テーマを決めて鉄道を楽しむ旅のモデルコースとともに、駅構内や列車内でのサービスや設備などについてご紹介いたします。


ワルシャワとクラクフを起点に鉄道で巡る旅
 ワルシャワ、ヴェラゾファ・ヴォラ、クラクフ、ザコパネ、ポズナン


 今月号の旅のヒントは、ポーランドです。ポーランド1カ国をじっくりと巡ります。ヨーロッパの観光地としてはまだまだメジャーではありませんが、文化遺産も多く、徐々に注目を集めています。今月のプランでは、ワルシャワとクラクフを起点として、列車(=画像(C)Robert Red)に乗ってショパンゆかりのヴェラゾファ・ヴォラ、春になると紫色のクロッカスが山や渓谷を覆うばかりに咲くザコパネ、古都ポズナンを訪れます。

 なお、「旅のポイント」では、訪れる都市の観光情報をはじめ、利用する空港や鉄道駅の構内設備や構内図、アクセスや交通情報などについて、弊社公式サイトの各ページにリンクしていますので、そちらも併せてご覧ください。


 旅程

1日目
 日本から、ヨーロッパの都市を経由するなどしてワルシャワへ。着後、ホテルへ。
 ワルシャワ泊

2日目
 朝、ショパンの生家へ。ワルシャワ東駅からTLKでソハチェフ駅で下車(所要約34分)。駅前から路線バスに乗って約20分の終点で下車。
 ワルシャワ泊

3日目
 出発までワルシャワ市内散策。午後ワルシャワからEICでクラクフへ(所要約2時間25分)。
 クラクフ泊

4日目
 早朝、クラクフ中央駅から普通列車でザコパネへ(約3時間30分2時間)。ザコパネの山ハイキング。
 クラクフ泊

5日目
 出発までクラクフ市内散策。夕方、EICでワルシャワへ(約2時間25分)。
 ワルシャワ泊

6日目
 朝、ワルシャワからEICでポズナンへ(約2時間29分)。ポズナン市内散策。
 ワルシャワ泊

7日目
 ワルシャワ国際空港からヨーロッパの都市を経由するなどして日本へ。
 機内泊

8日目
 日本着 


 旅のポイント:

ワルシャワとクラクフを起点に鉄道で巡る
 ワルシャワ・フレデリック・ショパン国際空港に到着したら、近郊列車、バスやタクシーなどに乗ってワルシャワ市街地へと移動します。ワルシャワ市街地にある主要駅のうち、ワルシャワ中央駅(Warszawa Centrain)、ワルシャワ東駅(Warszawa Wschodni)にほとんどの列車が停車します。ワルシャワ中央駅の中央ホールにはワルシャワ観光案内所があります。ワルシャワ旧市街はワルシャワ歴史地区として世界遺産に登録されており、ワジェンキ公園などはぜひとも訪れたいところです。ワルシャワのおすすめ観光スポット情報、マップなどは、弊社公式サイト都市情報「ワルシャワ」で画像とともに紹介しています。
 ワルシャワ滞在中に、郊外にあるショパンの生家をたずねます。朝、ワルシャワ東駅(Warszawa Wschodnia)からTLKに乗って約34分でソハチェフ駅(Sochaczew)に到着です。駅前から路線バス(6番)に乗って終点まで20〜30分ほどで到着です。ヴェラゾファ・ヴォラ村のショパンの生家は、一般公開されており、ショパンゆかりの貴重な資料を展示しています。また、夏の時期には毎週日曜にコンサートが開かれます。ただし、2015年2月末までは、修復工事中で入場ができなくなっています。生家周辺は公園が整備されていて、小川のせせらぎと花々、緑豊かな木々がとても気持ちのよい公園です。
 3日目の夕方、古都クラクフへと移動です。ワルシャワ中央駅からEIC(エクスプレスインターシティ)に乗って約2時間25分で、クラクフ中央駅(Krakow Glowny)に到着です。ヨーロッパでもっとも美しい町のひとつとも称されるクラクフは、1000年の歴史を誇り、かつてポーランド王国の首都でした。中世の風情を残すクラクフ旧市街は、世界遺産にも登録されています。町の中心街にある中央広場は、歴史的風情ある邸宅や聖マリア教会に囲まれています。


クロッカスの花咲くザコパネへ普通列車の旅
 ポズナンへはワルシャワから日帰りで

 4日目は、ポーランド南部の町ザコパネへ出かけます。クラクフ中央駅からは、普通列車またはTLK(Tanie Linie Kolejowe)でザコパネ駅まで約3時間30分です。普通列車の旅をお楽しみください。地元の人も乗り降りする列車に乗って、この地方の人々の生活を垣間見つつ、のんびりとした列車の旅をお楽しみください。また、クラクフ〜ザコパネ間はバスも運行されています。行きと帰りで列車とバスを利用すると、車窓からは異なる風景や通り過ぎる町を見ることができます。
 タトラ山脈の麓にある、ポーランドの冬の都とも呼ばれているザコパネは、年間を通してさまざまなアクティビティや風景を楽しめます。周囲をゴツゴツとした岩山と豊かな緑に囲まれたザコパネの町は、春には、山々と渓谷が紫色のクロッカスの花で一面覆われ、春から夏の間中、ハイキングや山登りを楽しむ人々で大いに賑わいます。ケーブルカーに乗ってカスプロヴィ・ヴィエルフ山(標高1959m)へと登り、眼下に広がる絶景を楽しんだら、町のなかの木造教会などを見て回りましょう。
 この町の郷土料理も忘れずに。スモークチーズ、オシツィペクは、ザコパネの名物で、道端で売っていたりします。
 翌日は、午後の遅い時間にクラクフ中央駅からEICでワルシャワ中央駅へと戻ります。所要時間は約2時間25分です。この日はワルシャワに宿泊して、6日目は、古都ポズナンへと日帰りで出かけます。歴史ある商都ポズナンは、ポーランド西部にあります。ワルシャワ中央駅からEC(ユーロシティ)に乗って約2時間29分でポズナン中央駅に到着します。旧市街広場を散策し、広場にある旧市庁舎(市歴史博物館)、さらにはグルカ宮(考古学博物館)などを見学。この町の大きな見どころです。

 ここで明記している乗車時間や乗換駅は、季節や曜日、発車時刻などによって異なる場合があります。乗車される際は実際に時刻表でご確認ください。


 鉄道パス&チケット
ユーレイルポーランドパス4日間/1カ月有効(1等):TLK(ワルシャワ東駅⇔ソハチェフ駅<2日目>)、EIC(ワルシャワ中央駅⇒クラクフ中央駅<3日目>、EIC(クラクフ中央駅⇒ワルシャワ中央駅<5日目>)、EIC(ワルシャワ中央駅⇔ポズナン駅<6日目>)

 ・今プランでは、4日目に普通列車でザコパネへ行く際は、現地でチケットを購入することとします。そうすることで、料金的にはお得です。ただ、現地の言葉がよく分からない、あるいは駅の券売機や窓口でチケットを購入するのに多少の躊躇いがある場合は、通用日5日間のユーレイルポーランドパスを購入されることをおすすめします。

・2015年からは、ユーレイルポーランドパスを所持する大人に同行する子供(4歳以上、12歳未満)2人までは、無料となります。

・ユーレイルポーランドパスは、2人以上で同一行程を一緒に旅する際にお得なセーバーパス、26歳未満を対象にしたユースパスがあります。2015年からはユースパス1等が登場します。シニア向けのパスはありません。

・EIC、TLKにご乗車の際は、別途、座席/寝台指定券が必要です。その際、お得なパスホルダー料金でご購入いただけます。


 Tips & インフォメーション
・ここに記載する列車や船、バスなどのスケジュールは時期などによって異なる場合があります。必ず事前にご確認ください。

・目的駅に到着したら、復路の列車の時刻表を必ず確認してから観光へとお出かけください。不慣れな駅構内では目的とする場所に辿りつくのに多少時間を要することも考えられますので、時間に余裕を持って駅に到着するようにしてください。復路の列車の時刻も必ずご確認ください。

・列車、またはバスにご乗車の際には、時刻表を確認し、遅延なども考えられますので、余裕をもって行動するようにしてください。乗り継ぎの際は、余裕ある乗り継ぎ時間を確保することをおすすめします。

・ポーランド政府観光局⇒http://www.poland.travel/ja/

・ポーランド旅行のためのアイデア:

・「ポーランドを知るための60章エリア・スタディーズ」(著者:渡辺克義、明石書店、2001年)、「魅惑の東欧・ポーランドインテリア&雑貨めぐり」(著者:マルタ・ヴァヴジニャク・イヂチ、辰巳出版、2011年)
 「世界のかわいい刺繍」(編集:誠文堂新光社、誠文堂新光社、2001年)
 「伝記世界の作曲家(6)ショパン―ピアノの詩人とよばれるポーランドの作曲家

撮影日:
撮影場所:
キャプション:
画像サイズ: 221×148(原寸表示)