ほりうち(ccbu8181) 2013-03-31 17:06:57 |
旅のヒント 高速列車、夜行列車、景観列車(シーニックトレイン)や登山列車など、ヨーロッパにはさまざまなタイプの列車が縦横無尽に走り、観光客はもちろん、地元の人々にとっても大変身近な交通手段となっています。便利さだけでなく、車窓を流れる風景や地元の人々とのふれあい、列車での国境越えという体験など、鉄道旅行の魅力は尽きません。このコーナーでは、テーマを決めて鉄道を楽しむ旅のモデルコースとともに、駅構内や列車内でのサービスや設備などについてご紹介いたします。 ブリュッセルを拠点に巡るベルギーの古都 リエージュ、ナミュール、ディナン、トゥルネー、モンス ブリュッセルを拠点にベルギー・ワロン地方の古都を巡る列車の旅を紹介します。今回訪れる古都は、どこもブリュッセルからインターシティ(IC)で1時間から1時間30分程度の場所に位置しています。それぞれに、風情ある古都へ列車で気軽に訪れませんか。今回の旅のプランは5泊7日ですが、日程に余裕があれば、延泊して高速列車ユーロスターを利用して1時間51分でアクセスできるロンドンへ、あるいは高速列車タリスを利用して1時間22分でアクセスできるパリへと、それぞれ日帰り旅行も楽しめます。また、リエージュを訪れた日に、可愛らしい町デュルビュイまで足を延ばしてもいいかもしれません。夏期であれば、最寄り駅からシャトルバスでデュルビュイまでより便利にアクセスできます。 旅程 1日目 日本からヨーロッパの都市を経由してブリュッセルへ。着後、ホテルへ。 【ブリュッセル泊】 2日目 終日、ブリュッセル市内散策。 【ブリュッセル泊】 3日目 Option 1:午前中はブリュッセル市内散策。午後、ICでリエージュへ(所要約1時間24分)。 Option 2:朝食後、ICでリエージュへ(約1時間24分)、午後、リエージュからICでバルヴォーへ(約58分)。バルヴォー駅からシャトルバスで世界一小さなな町デュルビュイへ。注)シャトルバスは夏期のみ。それ以外はタクシーを利用。 【ブリュッセル泊】 4日目 朝食後、ICでナミュールへ(約1時間6分)、市内散策後、ICでディナンへ(約29分)。夏期はリバークルーズでなミュームからディナンへと移動してもいいでしょう。 【ブリュッセル泊】 5日目 朝食後、ICでトゥルネーへ(約57分)。その後、ICで古都モンスへ(約24分)。 【ブリュッセル泊】 6日目 ブリュッセル国際空港からヨーロッパの都市を経由して日本へ。 【機中泊】 7日目 日本着。 旅のポイント ブリュッセル空港から列車で市街地中心まで ベルギーの首都ブリュッセルを拠点にワロン地方の古都をを鉄道で巡ります。ブリュッセル国際空港にはベルギー国鉄が乗り入れており、空港の地下にある国鉄駅からブリュッセル北駅、ブリュッセル中央駅、ブリュッセル南駅へと簡単にアクセスできます。ユーロスターやタリスなど高速列車はブリュッセル南駅発着となります。 ブリュッセルといえば、グラン・プラスです。グラン・プラス周辺への最寄り駅はブリュッセル中央駅、あるいは地下鉄ブルス駅となります。ブリュッセルの顔でもあるグラン・プラスは、広場に面してゴシック様式の市庁舎やギルドハウス、王の家(市立博物館)が並びます。広場は花市が立ったり、イベント会場としても広く利用されています。また、王立美術館や小便小僧は定番観光地です。散策途中には、ヨーロッパ最古のアーケード「ガルリ・サンチュベール」にあるカフェで一休み。漫画家650人の作品を展示するベルギー漫画センターの建物は、アールヌーボー建築の巨匠オルタが設計しました。ショッピングならルイーズ通りへ。ここには高級ブティックが並びます。 ブリュッセル郊外のアトミウムへ行くのもいいでしょう。展望台からはブリュッセル市街が一望にできます。また、トラムに乗ってソワーニュの森の一角にあるテルヴューレン公園へ出かけるのもいいでしょう。地下鉄モンゴメリ駅からトラム44番で終点まで約20分、トラムは木立を抜けて目的地まで走ります。公園内のルイ16世様式で建てられた宮殿は現在、王立中央アフリカ博物館になっています。 ブリュッセルから90分圏内の古都ICで巡る、リエージュとデュルビュイへ 3日目の午後はリエージュへ出かけましょう。ブリュッセル南駅からリエージュ・パレ駅までは、インターシティ(IC)で約1時間24分でアクセスできます。途中リエージュ・ギマン駅で乗り換えがあります。リエージュ・ギマン駅は近年、改装されたユニークなデザインの近代的な駅です。自動コインロッカーやスタッフ常駐のロッカー、レストランなどを備えており、駅窓口は5:45(週末は6:00)〜22:00の間、オープンしています。バスやタクシー乗り場も駅前にあります。 リエージュ旧市街の最寄り駅はリエージュ・パレ駅です。リエージュ・ギマン駅で下車した際はバスで旧市街までアクセスできます。見所はマルシェ広場にあるベロンの噴水、君主司教宮殿、ワロン民族博物館、聖パルテルミー教会、聖ポール大聖堂などです。ワロン民族博物館の近くにあるビューラン山からは市街地が一望に。さらに登りきると、シタデル(城塞)に到着します。緑溢れるシタデルには公園もあり、眺望を楽しみましょう。日曜にはムーズ川沿いで朝市(ラ・バット市)が開かれます。 夏期なら、午前中にリエージュを散策して、午後は世界一小さな町デュルビュイへ出かけてもいいでしょう。リエージュ・パレ駅から普通列車(L)でバルヴォー駅へ(約58分)。6月末〜9月は、バルヴォー駅からデュルビュイまでシャトルバスが運行されています。バルヴォー駅は小さな駅です。夏期以外は電話でタクシーを呼び、約10分のデュルビュイの町まで行くことになります。 バルヴォー駅からブリュッセル南駅へは、普通列車とICを乗り継ぎ、Marloie経由で、所要約2時間15分です。 ICで古都ナミュール、そしてディナンへ、夏期ならムーズ川クルーズも 4日目は、ムーズ川の真珠と称されるナミュール、そしてディナンへと出かけましょう。ブリュッセル南駅(または北駅、中央駅)からインターシティ(IC)で約1時間6分で到着です。ナミュール駅には手荷物預かり所やコインロッカー、駅窓口(8:30〜18:30)、レストランやカフェなどがあります。ナミュール駅から南へとサンブル川の方に向かって歩くと、10分足らずで旧市街へと入ります。石畳の旧市街には、聖ルー教会、画家フェリシアン・ロップス美術館、鐘楼(世界無形遺産に登録)などがあります。小さなショップやカフェも並ぶ町の散策を楽しみましょう。サンブル川を渡ってシタデル(城砦)へ。ここから見下ろすナミュールの町とムーズ川の眺めは最高です。ナミュール銘菓ビエトリュメのキャラメルをお土産にいかがでしょう。 午後は、ディナンへ。ICでナミュール〜ディナン間は約30分で移動できます。夏期であれば、ムーズ川の遊覧船乗り場からリバークルーズで約3時間30分でディナンに到着します。ディナン駅には手荷物用の自動コインロッカー、レストランなどがあります。駅窓口は5:45(週末は6:00)〜20:00(週末は20:30)までオープンしています。ディナン駅からムーズ川を目指して歩きましょう。尖塔に特徴があるノートルダム教会や公園周辺の可愛らしい家並みを眺めつつ、川を渡ってロープウェイで崖の上にあるシタデル(城砦)へと登りましょう。ここからの眺めは絶景で、クレヴクール城までも遠望できます。ディナン銘菓といえば、クック・ド・ディナンです。蜂蜜と小麦粉で作ったクッキーで、15世紀には作られていたという伝統あるお菓子です。 ディナンからはICで約1時間44分ほどでブリュッセル南駅に到着します。 ブリュッセルから1時間圏内の古都をICで巡る トゥルネーとモンス 5日目は、ICでトゥルネーへ。ブリュッセル南駅からICに乗って約57分でトゥルネー駅に到着です。トゥルネー駅には自動コインロッカーやレストランが備えられています。駅窓口は5:45(週末は6:00)〜20:00(週末は20:30)までオープンしています。Wi-Fiはありません。トゥルネーはベルギー最古の町のひとつに数えられ、長い歴史においてその支配はフランスや英国、スペイン、オランダ、オーストリアと移り変わり、さまざまな文化を街角に垣間見ることのできる町です。駅から南西方向、エスコー川へと歩き、川を渡って少し歩くと、旧市街があります。三角の形をしたグランプラス、鐘楼、さらにはノートルダム大聖堂、タペストリー織物博物館やトゥルネー美術館はこの町の見所です。西へと歩き、エスコー川に架かるトル橋を渡りましょう。トル橋は中世の市壁の一部だったものです。第二次世界大戦時に英国軍に破壊されましたが、47年には修復されました。トゥルネー散策後、再びICに乗ってモンスへ。所要時間はわずか24分です。丘の上の町モンスは、3月に開かれるカーニバル、バンシュで知られています。駅から東へと進むと旧市街に入ります。グランスプラス、市庁舎とその裏にある庭園(市長の庭)、ベルギー唯一のバロック式の鐘楼などを見ながら散策を楽しみましょう。モンスからはICでブリュッセル南駅までは所要約44分で戻ります。 ※ここで明記している乗車時間や乗り換え駅、連結されている車両は、季節や曜日、発車時刻などによって異なる場合もあります。乗車される際は実際に時刻表でご確認ください。 鉄道パス&チケット ・ユーレイル ベネルクスパス/1カ月の有効期間内に通用日3日間:IC(ブリュッセル南駅⇔リエージュ・パレ駅<3日目>)、IC(ブリュッセル南駅⇒ナミュール駅⇒ディナン駅⇒ブリュッセル南駅<4日目>)、IC(ブリュッセル南駅⇒トゥルネー駅⇒モンス駅⇒ブリュッセル南駅<5日目>)。 ・ユーレイル ベネルクスパスを使ってICにご乗車の際、座席指定券は必要ありません。有効な鉄道パスを持って列車にご乗車いただき、開いている席に座ってください。座席予約はできません。 Tips & インフォメーション ・目的駅に到着したら、復路の列車の時刻表を必ず確認してから観光へとお出かけください。不慣れな駅構内では目的とする場所に辿りつくのに多少時間を要することも考えられますので、時間に余裕を持って駅に到着するようにしてください。復路の列車の時刻も必ずご確認ください。 ・ベルギー観光局ワロン・ブリュッセル公式サイト ⇒ http://www.belgium-travel.jp ・バルヴォー駅発着のシャトルバス情報 ⇒ http://www.durbuy.be/La-Navette-Gare-de-Barvaux-Durbuy.html ・レイルヨーロッパが提供するベルギー、列車などの口コミ情報 ⇒ http://www.raileurope-japan.com/spip.php?page=comments-faq&id_rubrique=2 ・レイルヨーロッパが提供する主要空港の詳細情報 ⇒ http://www.raileurope-japan.com/plan-your-trip/airports/ ・レイルヨーロッパが提供するブリュッセル南駅の詳細情報 ⇒ http://www.raileurope-japan.com/plan-your-trip/rail-stations-maps/ |
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