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No.245 (Re:244) 【名古屋レールアーカイブス】NRA NEWS No.3-2:絵葉書を楽しむ(2) 右側通行時代の名古屋市電
ひろやす/伊藤(vnnc8158) 2008-03-17 21:48:50


非営利活動法人 名古屋レール・アーカイブス          2008年2月
   NRA NEWS No.3




絵葉書を楽しむ (2)
  右側通行時代の名古屋市電      藤井 建

 今年は、明治31(1998)年5月に開業した名古屋市電(当時は名古屋電気鉄道)の110周年に当たる。開業当初、右側通行をしていたことは、周知の事実である。ただ、なぜ右側通行だったのかという理由は、今のところ明確な解答が見いだされていない。
 それはともかく、右側通行時代の写真(絵葉書)は、今のところ2種類が知られている。有名なのは、征清碑の前を走るもの(右の写真)であるが、今回、広小路の中心を走るものを入手した。
 上の写真がそれで、明治30年代後期によく作られた着色絵葉書で、実際に使用されたもの(郵便諏味では「実逓便」という)である。
 宛名面を見ると、名古屋から伊賀上野に送られたもので、消印は尾張名古屋/丗八年八月三日/ハ便(写真右)とある。
 当時の郵便物は、通常、宛先地での到着便が押されているが、これにはないのが残念である。
 文面を見ると、「先日下された絵葉書の御礼として名古屋で一番賑やか町の写真の絵葉書を送ります(後略)」とある。
 ここが現在のどの辺りかと思い、会員のH氏に聞いたところ、画面中央の鳥居(矢印で表示)が朝日神社の鳥居であると、ご教示いただいた。ということは、現在の丸善の前ということである。
 今一度、消印に注目いただきたい。記録によれば、右側通行は明治39年3月まで続いたとあるので、この絵葉書は、まさにその期間中に使用されたことが分かる。使用済みの絵葉書を敬遠する向きも多いが、資料的に見れば貴重である。
 なお、この画像は、『名古屋を走って77年』の17頁に掲載されているものと同じものであることを書き添えておく。
撮影日:
撮影場所:
キャプション:
画像サイズ: 635×655(50%表示)