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No.1656 【ふるさと鉄道保存協会】戦前の面影を留める木造有蓋車/蒲原鉄道「ワ12」を無償譲渡します
ひろやす/伊藤(vnnc8158) 2011-06-20 22:29:07
ふるさと鉄道保存協会
http://furutetu.web.fc2.com/

 戦前の面影を留める木造有蓋車/蒲原鉄道「ワ12」を無償譲渡します

 ふるさと鉄道保存協会(本部・兵庫県明石市、理事長・笹田昌宏)では、歴史的な鉄道車両を後世に伝えるべく、さまざまな車両を解体から救済する活動に取り組んできましたが、このたび、保有する車両の有効活用を図るため、戦前製の木造貨車1両を無償譲渡することと致しました。
 今回無償譲渡する貨車は、昭和4(1929)年に新潟鉄工所で製造された新潟県・蒲原鉄道の「ワ12」で、戦前の面影を留める貴重な「ワ」級の木造有蓋車です。
 本車は製造から一貫して蒲原鉄道で活躍ののち、昭和52(1977)年に廃車となり、以降は五泉駅構内に留置となっていました。蒲原鉄道の鉄道線が廃止されることになったため、平成11(1999)年に当協会が譲受して外観修復を行い、蒲原鉄道の営業最終日には村松駅構内にて展示走行を披露しました。
 その後は保管場所である和歌山県の旧・有田鉄道金屋口駅までトラックで輸送することになりました。その際、輸送中に屋根や床の劣化木材が飛散するのを防ぐため、これらの除去を行い、現在もそのままの姿で和歌山県有田川町の「有田川鉄道公園」の一角に保管頂いています。
 木造貨車の意義について、東武博物館の花上嘉成館長は、「木造貨車は明治期以降、国土の物流を支える存在として活躍。現存するものは非常に少なく、貴重な存在」と話されています。

【蒲原鉄道「ワ12」の無償譲渡について】

■1.応募要領

(1) 無償譲渡の応募は、平成23年6月21日(火)より受付いたします。
(2) 車両本体の譲渡は無償としますが、搬出・運搬・設置等にかかるすべての費用は応募者ご自身の負担とさせていただきます。また申請、届出等が必要な場合には、譲受者ご自身に行っていただきます。
(3) お引き渡しは現状とし、写真と現状に相違がある場合は現状を優先とします。
(4) 譲渡にあたっては、当会所定の譲渡契約を締結いただきます。
(5) 譲渡後に車両の解体、部品の転売等を目的とされる場合にはお譲り致しません。
(6) 譲渡契約成立後の搬出や運搬の際、新聞・テレビ等の取材に応じて頂く場合があります。
(7) 搬出・運搬・設置等にかかる1両あたりの費用の目安は次のとおりです。
 運搬費用(和歌山県近郊) 50〜60万円程度
 設置費用(レール敷設) 250 万円程度
 (注) 上記はあくまで目安であり、運搬距離、設置場所のアクセス等の状況により、実際には大きく異なる場合があります。

■2.車両の概要
最大寸法 6,360×2,530×3,383、自重 6.15t、積載量 10t。1929年・新潟鉄工所製.
 (注) 全体に経年劣化が進んでおり、輸送時に補強あるいは取り外しが必要な場合があります。

■3.応募方法および応募締切
 当協会の公式メールアドレス furutetu1999@yahoo.co.jp までお申し込みください。応募締切は平成23年10月30日・午後5時です。応募多数の場合の譲渡先の選定につきましては、当協会に一任頂くものとします。また、応募状況により、応募締切を繰り上げる場合があります。最新の状況については、当協会のホームページ http://furutetu.web.fc2.com/ をご確認下さい。


写真.ワ12の外観
 1929年の製造以来、主要部分に大きな改造などは受けておらず、戦前の姿を色濃く残している。なお、屋根と床については、使用部材が劣化しており、強風などで飛散するのを防止するため、大半の部分を除去してある。 
撮影日: 2009年07月10日
撮影場所:
キャプション: P.笹田昌宏
画像サイズ: 473×300(68%表示)