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No.6366 【鉄ピク】12月号別冊:国鉄形車両の記録 165系急行形電車
ひろやす/伊藤(vnnc8158) 2019-12-06 00:16:09
株式会社電気車研究会
鉄道図書刊行会
http://www.tetsupic.com

鉄道ピクトリアル
THE RAILWAY PICTORIAL(c)
2019年12月号別冊

特別定価2300円(本体価格2091円)
雑誌06412-12 (L)-'20.1/26

国鉄形車両の記録 165系急行形電車

 新時代を担う鉄道輸送の主役として期待を担って東海道新幹線が1964(昭和39)年に開業したとはいえ,1960年代後半から70年代後半にかけては在来幹線の都市間輸送などは特急・急行が主力となっていた.こだま形151系電車に発する特急形直流電車は181系や183系電車などが登場し,一方,特急を補完する急行形直流電車は東海道・山陽筋が主要な活躍場所であった153系から,パワーアップ,勾配線区対応の165系が1963(昭和38)年にデビューして上信越,中央線方面へと運用範囲が拡大されサービスの向上に貢献するとともに,直流電化在来幹線の輸送を支えたのであった.
 153系電車が東海道・山陽本線特急の補完と位置づけられたのに対し,165系電車はデビュー当時は特急設定が限定的であった上信越線や中央本線の急行として,都市間輸送の主役として存在感を発揮した.153系と同様の湘南色ながら前面まで塗り分けられた姿は重厚さに溢れ貫禄が感じられた.上野や新宿駅では必ずその雄姿があり,関西地区においても山陽本線の急行として親しみをもたれた向きも多いのではないかと思う.その後165系電車は増備を重ね,1965(昭和40)年に修学旅行用の167系電車が加わり,さらに1968年には横軽間協調運転に対応した169系量産車の投入が始まり全盛期を迎えるのであるが,その期間はけっして長くはなく,1980年代以降は特急列車の増発,新幹線網の拡大とともに,より高いアコモデーションによる快適性指向が高まり,活躍の範囲を変えつつ,多岐にわたる諸改造により形態のバリエーションも増加していくが,経年も加わり国鉄時代の末期,JR発足以降は淘汰も本格的となり,2000年代には終焉を迎える.私鉄に譲渡された車両たちも今はなく,わずかな保存車両のみが存在するにすぎない.
 本誌では165系電車の特集は通常号において1984年6月号(No.433),1994年3月号(No.588),1997年7月号(No.639),2012年10月号(No.867)で,また167系電車は2009年12月号(No.827/修学旅行電車)にて特集を組んだが,今回167系,169系電車を含め一括して総まとめした次第である.車両研究の資料としての視点から,広く165系の技術と往年の運転の記録を振り返ることにより,一時代を画した急行形電車の興味と魅力をお届けできればと考えたものである.本別冊が鉄道趣味・研究の一助となれば幸いである.

2019年10月 鉄道ピクトリアル編集部


目  次

急行形電車の時代
      星 晃・根本幸男・久保 敏・太田正行・佐藤利生 ……1

165系〜169系電車のあゆみ   平石大貴……10
    (国鉄時代…10   国鉄分割民営化からJR発足以降…42)

国鉄形KE70ジャンパ連結器  亀井秀夫……68

1970年代前半 165系〜169系電車の運転  杉下 日出夫……72

165系〜169系電車 形式集  構成:平石大貴……84

165系〜169系電車 車歴表  作成:平石大貴 ……174
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画像サイズ: 422×623(76%表示)