ひろやす/伊藤(vnnc8158) 2019-08-30 22:57:01 |
鉄道博物館
THE RAILWAY MUSEUM 2019年8月29日 鉄 道 博 物 館 鉄道博物館2019年秋の企画展 「走るレストラン〜食堂車の物語〜」の開催について 列車に乗って、移り行く車窓風景を眺めながら美味しい料理に舌鼓を打つという特別なひとときを演出してきた食堂車。その原点をたどると、日本では今から約120年前に山陽鉄道が食堂車を連結したことからはじまります。以来、社会情勢や生活スタイルの移り変わり等の影響を受けながら、食堂車もまた内装や調理設備、メニューなど、あらゆる面で変化を遂げ現在に至ります。本展では、食堂車にまつわる歴史を紐解き鉄道と食の関係をご紹介します。 1 会 期 2019年9月14日(土)〜2020年1月19日(日) 2 会 場 本館2F スペシャルギャラリー1 3 入場料 無料 ※鉄道博物館の入館料のみでご覧いただけます。 【入館料(税込み)】 (2019年9月30日まで)一 般 小中高生 幼児 1,300円 600円 300円 (2019年10月1日以降)一 般 小中高生 幼児 1,330円 620円 310円 ※幼児は3歳以上未就学児。 4 主 催 鉄道博物館 5 後援・協力 <後援>さいたま市 東日本旅客鉄道株式会社 <協力>株式会社日本レストランエンタプライズ 株式会社フジマック 6 展示・イベント内容 別紙1・2参照 |
|
|
ひろやす/伊藤(vnnc8158) 2019-08-30 23:03:32 |
別紙1
<主な展示内容> T 食堂車のはじまり【1860年代から1900年代初めまで】 1860年代にアメリカで誕生した食堂車は、長距離列車の乗客に対するサービスとして生まれました。同様に日本でも、1872(明治5)年に新橋〜横浜間の鉄道が開業して徐々に鉄道網が全国に広がりを見せ、乗車時間が長くなる中で、乗客への食事の提供が必要となりました。1899(同32)年5月に山陽鉄道(現・JR山陽本線など)が京都〜三田尻(現・防府)間に最初の食堂車を連結しました。当時食堂車を利用するのは主に富裕層や上流階級で、洋食が提供されました。その後、官設鉄道や他の私設鉄道にも食堂車が普及していきました。 U 鉄道国有化後の食堂車【1900年代初めから1940年代半ばまで】 鉄道が国有化され、全国の主な私設鉄道はすべて国有鉄道となりました。食堂車はそれまで洋食一辺倒でしたが、三等急行列車に和食堂車が連結されると、一般庶民の利用も徐々に増えていきました。食堂車を運営する複数の事業者はお互いしのぎを削り、味やサービス、メニューなどを競いました。戦前は食堂車の最も華やかな時代でした。ところが戦争の波がしだいに押し寄せてくると、食堂車の営業も運営の合理化を図る必要性が出てきました。列車食堂を運営していた複数の事業者を統合し、日本食堂株式会社が設立されました。こうして鉄道省の監督のもと、1社による独占的な運営がスタートしました。 V 食堂車の廃止と復活【1940年代半ばから1950年代半ばまで】 戦争が激化してくると、鉄道は旅客輸送から軍事輸送中心へシフトしていきます。そしてついに1944(昭和19)年3月末をもって食堂車、寝台車、一等車はすべて廃止されました。翌年、戦争に敗れた日本は、連合国軍の占領下で統治されることになります。連合国軍は、大きな被害を被った日本に対し車両などを接収し、食堂車の利用を連合国軍の軍人およびその家族らに限定しました。このような状況下で日本の鉄道は必死に復興を目指し、1949(同24)年6月には公共企業体日本国有鉄道が発足しました。同年9月には特急列車も復活、食堂車も5年ぶりに営業を再開しました。 W 食堂車の時代【1950年代半ばから2000年代まで】 高度経済成長により日本経済が発展する中で、鉄道技術の発達もめざましいものがありました。蒸気機関車から電車主体の時代へ変わり、東海道新幹線に象徴されるように列車の高速化が図られました。所要時間は短縮され、気軽に軽食を楽しめるビュフェが新しいかたちとして誕生しました。一方、食堂車も大衆化の時代を迎え、1968(昭和43)年10月の「ヨン・サン・トウ」ダイヤ改正で特急が大増発されたのを経て1970年代前半には食堂車のピークを迎えます。しかしその後はさらなる列車の高速化、従業員の確保の問題等から次第に食堂車は数を減らしていき、廃止へと向かいます。その一方で1987(同62)年に国鉄が分割民営化されJRグループが発足すると、各社で工夫を凝らした運営を行うようになりました。「北斗星」を皮切りに豪華寝台特急がデビューし、当時の食堂車ではフランス料理のフルコースなどを楽しむことができました。それまでの食堂車のように、誰でも気軽に利用できるものではなくなりましたが、こうした「特別感」のある列車の登場は、現在のクルーズトレインへ続く道筋となりました。 X 食と鉄道の新しいカタチ 列車の高速化と引き換えに姿を消すと思われた食堂車ですが、列車が単なる移動手段ではなく乗ること自体を「目的」とした列車の登場により、新たな列車と食事の関係が生まれました。JR東日本が誇るクルーズトレイン「TRAIN SUITE 四季島」は、JR東日本が2017(平成29)年5月1日から運行を開始した周遊型の列車です。「TRAIN SUITE 四季島」のダイニングでは、旬の食材を使った料理が堪能できるほか、厨房の調理スペースを一部外から見られるようにし、料理人の調理風景を生で見られるようにした「オープンキッチン」など、数々の工夫の中にその新しいかたちを見ることができます。 |
|
|
ひろやす/伊藤(vnnc8158) 2019-08-30 23:03:33 |
別紙2
企画展「走るレストラン〜食堂車の物語〜」特別イベント 1 カシオペア総料理長と学芸員によるトークショー「走るコックさんの物語」 2009(平成21)年から北斗星、カシオペアの食堂車で提供されていた洋食メニューを監修していた五十嵐総料理長をお招きし、鉄道博物館の学芸員とのトークショーを行います。列車の中で調理するにあたっての制約や難しさなどを、様々なエピソードを交えてご紹介いただきます。質疑応答やクイズなども行います。 ご参加いただいた方には鉄道博物館オリジナルグッズ(なくなり次第、配布終了)をプレゼントいたします。 ■開催日 2019年11月23日(土・祝)、2020年1月11日(土) ■時 間 13:00〜14:00 ■場 所 本館2F てっぱくシアター ■定 員 45名(整理券制) ※当日11:00から、本館2Fてっぱくシアター前で整理券を配布します。(なくなり次第、配布終了) 五十嵐 章 プロフィール 1985(昭和60)年 ホテルエドモント(現:メトロポリタンエドモント)開業時に入社。 中村勝宏 現:名誉総料理長(日本人シェフとして初めてパリでミシュランの星を獲得)に師事。 1990(平成2)年 日本食堂株式会社(現:株式会社日本レストランエンタプライズ)入社。 2000(平成12)年 鉄道ロマン夢空間で巡る旅の調理担当として乗務、芝弥生会館パステル亭、GOOD TIMES、日本食堂グランスタダイニング店の調理長を経て調理指導役を務める。 2009(平成21)年 カシオペア・北斗星の洋食メニューを監修。 2 蘇る!昭和13年当時の食堂車「洋食定食」メニュー 1938(昭和13)年に鉄道省(後の日本国有鉄道)の食堂車のサービスを一手に担った日本食堂株式会社が発足しました。企画展の開催に合わせ、1938(昭和13)年当時の昼食メニューの中から、最も高価だった「洋食定食」のメニューを紐解き、現代の素材で蘇らせます。 ■開催期間 2019年9月14日(土)〜2020年1月19日(日) ■場 所 本館2F トレインレストラン日本食堂 ■価 格 3,000円(税別) 「洋食定食」 ボリュームのある牛肉(2枚で約300g)にメントルテールバター(材料はバター、パセリ、レモン汁等)をのせ、ニンジンのグラッセなど、昔ながらの付け合わせを意識して製作しました。 また、1938(昭和13)年当時のメニューに記載があったロールパンを再現。「果物」は実際にどのような果物が提供されていたか不明のため、懐かしさを感じていただけるよう「冷凍みかん」を採用しました。 3 展示解説員による企画展ガイドツアー 企画展「走るレストラン〜食堂車の物語〜」の見どころを展示解説員が展示室内を巡りながら解説します。 ■開催期間 2019年10月5日(土)〜2020年1月19日(日)の土休日 ■時 間 14:00〜14:30 ■場 所 本館2F スペシャルギャラリー1 ■定 員 約20名 ※2020年1月2日(木)、3日(金)は開催します。 4 あさかぜの食堂車で働くスタッフドキュメンタリー映像放映 収蔵資料映像の中から、あさかぜの食堂車で働くサービススタッフや、キッチンスタッフのドキュメンタリー映像を放映します。 ■開催期間 2019年9月14日(土)〜2020年1月19日(日) ■時 間 @11:30〜 A15:30〜(各回約15分) ■場 所 本館2F てっぱくシアター ■定 員 各回45名 5 食堂車前夜!昔なつかし駅弁祭り 食堂車が日本に誕生する前から車内の食を支えてきた駅弁を選りすぐって販売します。その他の人気駅弁も併せて販売します。 ■開 催 日 2019年9月14日(土)、15日(日)、16日(月・祝)、21日(土)、22日(日)、23日(月・祝) ■時 間 10:30〜14:00(売り切れ次第、販売終了) ■場 所 本館2階 ステンドグラス前 【販売する駅弁(一例)】 ●元祖鯛めし 750円(税込み) 販売開始時期:1897(明治30)年 約120年前 創業以来のロングセラー商品。甘めに味付けされた自家製鯛そぼろをふんだんに使用し、醤油で炊いた桜飯との相性が抜群の自慢の逸品です。 ●伝承 鯵の押寿し 1,280円(税込み) 販売開始時期:1913(大正2)年 約100年前 大船軒の創業者富岡周蔵が相模湾でふんだんに獲れているアジに着目し、薄皮を残した小アジの半身をひと握りにして誕生した駅弁です。 ●峠の釜めし 1,080円(税込み) 販売開始時期:1958(昭和33)年 約60年前 益子焼きの土釜に入った「あたたかくて家庭的な素朴な味わいのお弁当」です。 ※金額は全て2019年8月29日現在の価格です。10月の消費税率引き上げに伴い、価格が変更になる場合があります。 |
|
|