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No.5836 【創元社】来住憲司著『「見る鉄」のススメ 関西の鉄道名所ガイド』
ひろやす/伊藤(vnnc8158) 2019-02-11 02:10:04
                             2019年2月
                             株式会社創元社

 著者オススメの関西の鉄道シーンを紹介した本です。
 いわゆる撮影名所も含まれていますが、「見る鉄」とありますように、鉄道を見ることに重きをおいて、ビギナー向けから意外と知られていない穴場まで、関西の鉄道のハイライトを蘊蓄たっぷりにお伝えしています。


書 名: 「見る鉄」のススメ 関西の鉄道名所ガイド
発売日: 2019年2月8日
著 者: 来住憲司
体 裁: A5判、135頁
価 格: 1500円(税込1620円)
ISBN : 978-4-422-24096-1
内 容:鉄道好きなら一度は訪ねておきたい、その場所ならではの鉄道シーンが堪能できる優良スポットを厳選紹介。ビギナー向けの場所から意外と知られていない穴場まで、関西の鉄道のハイライトを蘊蓄たっぷりにお伝えします。


本書はこういう方にオススメします。
・新幹線が格好よく撮りたいけれど、どこで撮ればいいのかわからない。
・阪急とか、京阪とか、カーブを走り抜ける写真をよく見るけど、あれはどうやって撮影してるの?
・とにかく車両基地をじっくり見たい。
・増結とか、車両入換とか、めずらしい場面を観察したい。
・ちょっとマニアックな歴史探訪や廃線ハイキングに興味がある。
・写真は二の次。とにかく鉄道を心ゆくまで眺めていたい。

著者:来住 憲司(キシ ケンジ)
1961年東京生まれ。父が転勤族だったため、生後半年ほどで四国・松山に転居したのを皮切りに、西日本各地を転々とする少年時代を過ごす。現役蒸機時代末期と重なったこともあり、各地で蒸機撮影にいそしむ。サラリーマン時代にはリゾート開発に関わり、技術的な折衝で頻繁に運輸局に出入りした時期もある。その後は鉄道のCD-ROMコンテンツや鉄道誌・旅行誌への寄稿、鉄道をテーマとする単行本を手がける。
著書:『京都鉄道博物館ガイド』、『関西の鉄道車両図鑑』(いずれも単著)、『東京の地下鉄相互直通ガイド』(共著)、『全国駅名事典』(編集協力)などがある。

気負わす、気楽に鉄道を楽しむ−「見る鉄」のススメ

 関西に住む鉄道好きの一人として、私はつとめて地元の魅力的な鉄道シーンや名所を紹介してきました。地元愛もありますが、そうでなくても、JR、私鉄ともに充実した関西には、知る人ぞ知る名所がいくつもあるからです。
 もっとも、鉄道名所と一口に言ってもさまざまです。独特の車窓が楽しめる名所もあれば、いわゆる撮影名所もありますし、撮影には必ずしも向いていないけれど、見応えのあるシーンを見学できる場所もあります。主役は車両ばかりでなく、古風な駅舎や待合室が見物という場合もあります。
 レールファンは、撮り鉄、乗り鉄などに分かれるように、好みは人それぞれ。興味の対象によって名所は変わります。それでも、鉄道好きなら、興味や関心の強さに濃淡があっでも、「走っている電車を眺めるのっていいよね」とか「駅にいるだけで楽しい」という気持ちは同じでしょう。
 「広く浅く」をモットーとし、撮り鉄にも乗り鉄にもなる私も、単純に鉄道を眺めている時間こそが至福のひとときです。
 書名に「見る鉄」とあるように、本書では鉄道を「見る」ことに重心をおき、そうした名所をできるだけたくさん紹介してみました。
 誰もが知るような名所も一部入れていますが、どちらかといえば、マイナーだけれども珍しいモノやシーンが見られる場所や、ちょっとした空き時間や外出のついでに、その場所ならではの楽しみや発見があるスポットを集めてみました。
 たとえば、新幹線の項で紹介した米原や西明石では、迫力のある走行シーンが撮影できるので、「撮り鉄」だけでなく親子連れや孫連れも多く見かけます。ドクターイエローが見られる「道の駅」は撮影より見物向きです。
 北大阪急行の桃山台駅は、撮影名所の歩道橋や、入換作業が見物できる桃山台車庫があり、「撮り鉄」も「見る鉄」も楽しめるスポットです。
 また、見学しやすい廃線跡として、旧北陸本線や旧福知山線をたどるハイキングコースも紹介しています。
 紹介した場所の多くは、一人でも、家族連れでも、どっぷり鉄道に浸かって一日を過ごすことができます。本書を参考に、関西の鉄道名所を訪ね歩き、鉄道にはいろいろな楽しみ方があることを感じていただければ幸いです。

来住憲司


もくじ

まえがき
目次
路線図

◆関西の新幹線ウォッチング名所
・関西屈指の新幹線見学スポット、米原をたずねる[JR東海・米原駅]
・ドクターイエローが見られる「道の駅」[アグリの郷栗東]
・新大阪にみる新幹線の歴史とこれから[JR西日本/JR東海・新大阪駅]
・トンネルの真上から新幹線を見下ろす[山陽新幹線記念公園]
・新神戸駅の隠された過去[JR西日本・新神戸駅]
・迫力ある走行シーンを目撃するなら西明石[JR西日本・西明石駅]
・高速道路に化けた新幹線用地[国道2号線加古川バイパス]

◆大阪市内編
・関西のJR列車が勢揃い! 大阪駅の「見る鉄」名所[JR西日本・大阪駅]
・私鉄ターミナルの頂点、梅田駅を堪能する[阪急電鉄・梅田駅]
・3複線区間を疾走するマルーンを目撃せよ![阪急電鉄・新淀川鉄橋]
・消滅寸前の遺構――中津駅に歴史をたずねる[阪急電鉄・中津駅]
・淀川堤防で鉄道をのんびり満喫する[上淀川橋梁、下淀川橋梁、新淀川橋梁]
・梅田貨物線を「かぶりつき」で見学![JR西日本・福島駅]
・トレインウォッチャー御用達のハンバーガーショップ[JR西日本・鶴橋駅]
・桜之宮にある明治の鉄道遺構[JR西日本・桜ノ宮駅]
・弁天町で発見! 2つの歴史的遺産[JR西日本・弁天町駅]
・インスタ映え間違いなし! 日本一のビルとチンチン電車[阪堺電車・松虫電停]

◆大阪北部編
・「走る展望台」大阪モノレールで空中散歩[大阪モノレール線]
・ラッピング列車の特等席[大阪モノレール・山田〜千里中央間]
・桃山台で北大阪急行を堪能する[北大阪急行・桃山台駅]
・阪急発祥の線区、箕面線の今[阪急電鉄・石橋駅]
・京阪の魅力は大阪府下にあり![京阪電気鉄道・京阪本線]

◆大阪東部・奈良編
・鉄道車両の「出荷」を見学する[近畿車輛]
・意外に古い!? 学研都市線の歴史[JR西日本・学研都市線]
・平面交差の極み! 「大和西大寺」ジャンクション[近畿日本鉄道・大和西大寺駅]
・見てびっくり! パン屋さんの中に電気機関車!?[JR西日本・木津駅付近]

◆大阪南部・和歌山編

・曳家で残った築100年超の名駅舎[南海電気鉄道・浜寺公園駅]
・「めでたいでんしゃ」が走る線[南海電気鉄道・加太線]
・知る人ぞ知る、D51が走る鉄道公園[有田町・有田川鉄道公園]

◆京滋・福井編
・博物館で現役車両を見学する[京都鉄道博物館]
・地下線あり、山越えあり、道路ありの劇場路線[京阪電鉄・京津線]
・蒸気機関車黄金時代の足跡をたどる[旧北陸本線木ノ本〜敦賀間]
・貴重な車両を見学したあとはレトロ車両で一服「加悦SL広場」

◆兵庫編
・伊丹線、甲陽線の誕生秘話[阪急電鉄・伊丹線、甲陽線]
・「橋上駅」から延びる阪神唯一の単線ワンマン路線[阪神電鉄・武庫川線]
・幻の「阪神急行線」計画[阪神電鉄・御影駅]
・阪神電鉄の秘めたる野望? 西宮駅の謎[阪神電鉄・西宮駅]
・都会のローカル線!? 朝夕のみの通勤専用路線[JR西日本・和田岬線]
・鉄道車両製造の老舗「川崎重工」で見る・学ぶ[川崎重工業兵庫工場ほか]
・ロープウェイでトレインウォッチング[山陽電気鉄道・須磨浦公園駅]
・山下駅の"入換大作戦"[能勢電鉄・山下駅]
・福知山線旧ルートを歩く[旧福知山線・生瀬〜武田尾間]

◆〈番外編〉観光列車を楽しむ
・近畿日本鉄道50000系「しまかぜ」
・嵯峨野観光鉄道トロッコ列車

〈コラム〉
・新幹線の上に建つ謎の構築物
・ドクターイエローとは?
・新大阪駅の未来像
・和田岬線用103系の回送
・段差だらけの大阪駅
・十三駅といえば「阪急そば若菜」
・モノレールの方式――跨座式と懸垂式
・北大阪急行と日本万国博覧会
・小さくれも見どころいっぱい、諏訪ノ森西駅舎
・日本一のミニ非電化私鉄

〈撮影スポット紹介〉
・阪和線イチオシ撮影ポイント
・南茨木駅付近の撮影ポイント
・もう1つの大ジャンクション、大和八木
・阪急神戸線、S字カーブ

「見る鉄」に役立つ〈補足解説〉
参考文献
撮影日:
撮影場所:
キャプション:
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