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No.3354 【南軽出版局】Steam on 2ft Lines V ペルス・ピラポラ鉄道
ひろやす/伊藤(vnnc8158) 2014-09-29 18:36:31
南軽(なんかる)出版局
http://nankaru.info/
2014.9.28

              Steam on 2ft Lines V
              ペルス・ピラポラ鉄道


●『ペルス・ピラポラ鉄道』
 ご好評いただいている Steam on 2ft. Lines series の第3弾としてブラジルで1983年まで運行されていたペルス・ピラポラ鉄道をテーマにまとめました。この鉄道は延長20数キロという規模ながら、20数両ものSLを所有、晩年まで19世紀に製造されたアメリカ製機関車が現役だったことにも特筆に値します。日本では「DUCHS」シリーズとして製品化された鉄道模型のプロトタイプとして知られています。しかし、ファン向けのまとまった記録はブラジルをはじめ、どの国にも残されていません。今回は1970年代に3回訪問をした「けむりプロ」の千数百枚から選び抜いた画像でフォトストーリーを構成、その魅力的な姿をよみがえらせました。また、ブラジルで保存活動に携わる人々の協力も得て、詳細な図面、古い写真も収録しています。ページ数は114ページ(表まわり別)となっています。


タイトル : Steam on 2ft Lines V  ペルス・ピラポラ鉄道
発 行 日 : 2014年9月28日 第1版
体  裁 : A4 114ページ(表まわり別)
定  価 : 2500円(税別)
著  者 : KEMURI PRO.
発  行 : 南軽出版局 http://nankaru.info
印刷・製本: 加藤製版印刷株式会社
企画・編集: 下島啓亨
撮   影: 井上一郎、内田真一、杉 行夫、下島啓亨
解説 鉄道: 内田眞一
   車輌: 井上一郎
   歴史: 片岡俊夫
   模型: 中部浩佐
保存活動 : Nilson Rodrigues(ABPF,Peruibe.Brazil)
制   作: 近藤和磨、片岡俊夫、松本典久
図面作成 : 「Classic Story」、山川良一
地図・イラスト作成:片岡俊夫
表紙・タイトルデザイン:近藤和磨
資料提供・編集協力:
 Nilson Rodrigues(ABPF),Nelson Bueno de Camargo(lFPPC),Julio Moraes(IFPPC),Thor WindbeRgs,RaiLroad Museum of Pennsylvania(H.L.Broadbelt Collection)、隅野成一、須賀健一郎、大久保清

Estrada de Ferro 1971
Perus-Pirapora
Steam on 2ft.Lines V

ベルス・ピラポラ鉄道 目次

はじめに         ●2 いざブラジル
                機関車と鉄道に対する想い
                ペルス鉄道との出会い
ペルス・ピラポラ鉄道1971年●6
                Gato Preto /グースを追って
                石灰石の積み込み/ Cajamarの大ヤード
                これがペルス鉄道の沿線だ/本線を往く
                交換駅ミリン/コレド-ルからペルスへ
                ペルス セメント工場/気持ちの良いブラジルの人たち

生きていた機関車たち   ●66
                Porter 6,7号/サイドタンク+テンダー機10号
                美しきテンホイラー16号/最古参Baldwin11号
                2-4-0テンダー機17号/ Baldwinサドルタンク1号
                Alcoサドルタンク1〜5号/客車/グース/貨車
                Drawings
アメリカ型機関車のこと  ●94
                機関車の美しさ
                アメリカのメーカーの特徴
                Baldwinの作った2フィート機関車たち
ペルス鉄道の70年     ●98
                ガト・プレートの開発
                大石灰岩層の発見
                セメント工場と鉄道の終焉
生き続けるペルス鉄道   ●108
                ナローの楽園を建設中
                ペルスが生んだ模型「DACHS」

「はじめに」より…
ブラジルに行けば、オールドアメリカンに会えるだろうという希望的な思いに立って、『ジェーン鉄道年鑑』で蒸気機関車のいる都市名を調べ上げた。日本の23倍近くにもなる広い国土にその都市名が散らばっていた。機関車のタイプも車軸配列しか分からず、軌道幅だけが記載されている。南米の鉄道状況に明るいC.S.スモール氏を含む何名かの鉄道ファンに問い合わせても明確な回答は得られなかった。唯一、汽車会社の高田隆雄さんから見せていただいた南米の4−4−0蒸機のスナップだけがブラジルへの招待状のように私たちを誘う。どこへ行けば私たちが追い求めた理想のアメリカ蒸機に会えるのであろうか、まさに手探りの状態であった。
 そんなとき、苦手な物理学をぎりぎり合格点でうまく進学した高校時代の友人のことを思い出した。物理の期末試験は100題の問題集から10題が出されるので、「すべてを覚えるより確率の高い10題を覚えよう」と、友人は路上占い師に試験問題10題を予測させるという博打に打って出た。そしてあろうことか、単位取得に成功したのだ。私も彼にあやかろうと考え、浅草寺の占い師に頼ることにした。蒸機残存のブラジル都市名をすべて書き出して、私が訪問して満足できる都市を独自の計算によって絞り込んでもらったのである。
初めてブラジルで蒸機を見た町はサンジョアン・デル・レイであった。バスの中で乗客と古い蒸機の写真を撮りにきたことを話すと、「オイルで動く機関車がある」と言う。「ディーゼル機関車ではない、オイル機関車だ」と言い張る。夕刻、静まり返った町の石畳を歩いてセントロ・オエステ鉄道(VFCO)の駅へ向かった。大きな駅舎からホームをのぞくと、4−4−0ボールドウィンが静かに休んでいた。私は雷に打たれたかのように、しばらく動けなかった。占い師作戦は成功したのだ。


「南軽出版局」とは、軽便鉄道の魅力を伝え継承する目的でつくられた非営利団体です。これらの制作物によって得られた収益は、羅須地人鉄道協会で行われている軽便車両の保存維持費用に充てています。南軽出版局の名称は、かつて、けむりプロの作品として発表された「南部軽便鉄道」にちなんでいます。現在ではホームページ(http://nankaru.info/ )による情報提供も行っておりますので、合わせてご覧いただければ幸いです。
 なお、これらは、書泉グランデ、書泉ブックタワー、旭屋書店なんばCITY店、エコーモデル、さかつうギャラリー、Models IMON、天賞堂、モデルワム、イチフジモデルショップなどで取り扱っていただいております。
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