NEWS RELEASE:全般      3
No.2438 【南軽出版局】新刊:Steam on 2ft Lines 基隆炭鉱鉄道 Keelung 1966
ひろやす/伊藤(vnnc8158) 2012-10-26 17:49:19
Steam on 2ft Lines
基隆炭鉱鉄道 Keelung 1966
き−るんたんこうてつどう


書  名 : 基隆炭鉱鉄道
発 行 日 : 2012年10月7日 第一版発行
定  価 : 2300円(税込)
著  者 : KEMURI PRO.
発  行 : 南軽出版局 http://nankaru.info
印刷・製本: モリモト印刷株式会社
企画・編集: 下島啓亨
撮影・解説: 井上一郎,梅村正明,下島啓亨,杉 行夫,
制  作 : 片岡俊夫,松本典久
図面作成 : 「Classic Story」山川良一
表紙デザイン:近藤和磨
参考文献 : 「機関車の系譜図」   臼井茂信 著
       「森製作所の機関車たち」名取紀之 著
資料提供 : 宮田寛之,中西進一郎,呉 小虹,野口信夫,角田幸弘,羅須地人鉄道協会

※注※
 10/7-8「軽便鉄道模型祭」にて頒布されたものですが、次の各所で入手可能です。
 書泉グランデ,書泉ブックタワー,エコーモデル,さかつうギャラリー,Models IMON,イチフジモデルショップ、モデムワムなど

Steam on 2ft.LinesI
     はじめに ●page2
 1966年の台湾 ●page4
     劇的発見 ●page6
人車軌道から鉄道へ ●page8
“田んぼ線”を行く ●page10
  “山線”を行く ●page30
   Happenings  ●page50
   機関庫のこと ●page54
   坑車総站にて ●page66
   さらば基隆よ ●page78
     KEMURI PRO.

はじめに
 小鉄道は面白い。近寄りがたい大鉄道と違って、生きているぬくもりを身近に感じて親しみが持てる。そんな軽便鉄道は既にほとんど無くなっていたが、日本を離れてでも見られるならと学生時代最後の春休みを利用して、阿里山を唯一の手がかりに台湾を訪れたのは1966年のことである。
 そこにはまだ実に様々な軽便車輌や蒸機がいた。初めて発見した蒸気小鉄道はことのほか感動的だった。その一つ、基隆炭鉱鉄道もこれまでにいくつかの雑誌に代表的な写真で紹介させて頂いているが、今なぜ同じ写真を使ってでも一冊にまとめようとしたのか、それは小鉄道の面白さを、車輌としてではなく、美しい風景写真としてでもなく、一つの鉄道の生きた姿≠ニして記録し、後世に伝えたいと願ったからである。
 40年以上たち、今にしてこれほど軽便らしく面白い鉄道はなかったと言える。訪れたときが実に最後の全盛期であったことも大きな動機づけとなった。この写真集が読者のタイムマシーンになって、2フィート軽便蒸気鉄道を訪問する楽しさを味わっていただければ真に幸いである。


「あとがき」

■我々の汽車の写真は、国鉄の機関車を単発的に良い雰囲気で捕らえるだけでなく、その鉄道の「風景・人々・出来事」を羅列してでも、一つの鉄道を表現することにあった。この基隆炭鉱鉄道ほ、ただでさえ心楽しいナロー鉄道に、蒸気機関車が活躍するという鉄道で、その魅力は筆舌に尽し難かった。サイドタンクに開いた穴をぼろきれと小枝で止め、走行振動でサイドタンクからは水が跳び、空転し、バケツで給水し、時には細った線路が飛び散った。そこで見た事実を伝えるにはどうすれば良いか。シャッターをただひたすら押し続けるしかなかった。多くの好ましい情景があった“田んぼ線”は、我々の訪れた年には消えてしまったが、基隆炭鉱鉄道の全盈期ともいえる時期に訪れることが出来たのだ。この本の写真は1,500コマから選ばれている。45年以上前、あたかも「鉄道劇場・基隆」とでもいえる処で演じられていた情景を、目にすることが出来た。(杉 行夫)

■学生時代の最後に台湾の鉄道めぐりを行い、蒸気鉄道の全盛期時代の名残を見ることができました。撮影制限はありましたが、十分に雰囲気は堪能できました。町里山のシェー、台東線のポーターDタンク、鉄路局のアルコ96、8900型、台湾糖業のポーター、クック、コッペル、ヘンシェル、日車、雨宮などなど、自分が思い描いていた蒸気機関車の8割方を見ることができたでしょうか、特に思いがけなく見つけた基隆炭鉱は2ft.の小型蒸気機関車鉄道でもあり、魅力にとんだ鉄道でした。45年もたち、改めて台湾の写真を見直し感激を新たにしています。(井上一郎)

■いま模型の世界では軽便鉄道がちょっとした人気アイテムになっているようだ。小さくて可愛らしく、スペースを取らないので実物を知らない人たちをも惹きつけるのだろう。そんな若い人たちに軽便鉄道が生き生きと活躍していた時代の姿、本当の面白さを知ってもらいたくてこの本を作った。数年前に個人的なホームページでも紹介したが、自分の写真しか出せず内容も不十分だった。今回、グループ全員で本格均な写真集にまとめることができ、やっと基隆炭鉱鉄道の魅力を余すところなく表現できたと思っている。さてタイムマシーンの役割を果たすことができただろうか。(梅村正明)

■軽便鉄道模型祭を機に南軽出版局が生まれ、世に小鉄道の魅力を残し伝えたいと願う様になった。ナローや軽便の2′6″鉄道の書は少なからずあれど、2ft.鉄道のものは少なく、さらにそれは一層模型的で面白いものだ。我々の写真集は組み写真で一つの鉄道全体を捉えようとするものである。模型製作で言えばブラスの機関車“単体の製作”にとどまらず、ヤードがあり森や渓谷を行く“レイアウト製作”の気持ちによく似ている。2ft.蒸機軽便鉄道シリーズの第一巻は基隆炭鉱鉄道である。本書を見て基隆が好きになり、模型を作りたいと思う方々が少しでも生まれたら喜びに耐えない。(下島啓亨)

2012年10日7日 KEMURI PRO.
撮影日:
撮影場所:
キャプション:
画像サイズ: 352×466(91%表示)
NEWS RELEASE:全般      3
No.2929 (Re:2438) 【南軽出版局】ダージリン・ヒマラヤン鉄道&マテラン登山鉄道 KEMURI PRO著
ひろやす/伊藤(vnnc8158) 2013-10-12 21:33:31
南軽(なんかる)出版局
http://nankaru.info/
2013.10.08

去る10月5〜6日、目黒さつき会館で開催された「軽便鉄道模型祭」を機に南軽(なんかる)出版局では同封の『軽便讃歌V』および『ダージリン・ヒマラヤン鉄道&マテラン登山鉄道』(略称「ダージリン鉄道」)を制作いたしました。
前者は、昨年(2012年)の「軽便鉄道模型祭」のイベントとして開催した記念講演の記録冊子です。講演は今回で4回目、冊子も3冊目となりました。お蔭様でご好評をいただき、定例冊子となりつつあります。
後者は、昨年刊行のSteam on 2ft.Lines「基隆炭鉱鉄道」に続く同シリーズ第2弾です。

今回は1969〜1970年、下島啓亨氏と杉行夫氏によって撮影されたダージリン・ヒマラヤン鉄道およびマテラン登山鉄道をまとめました。現在、ダージリン鉄道は世界遺産にも登録されていますが、山岳部の崩落によりその大半の運行が止まっています。これは鉄道趣味的な観点から、はるかに魅力的だった時代の姿を紹介したものです。今回もおよそ1500点におよぶ写真を洗い出し、さらに車両図面なども作成して当時の姿を蘇えらせました。

なお、「南軽出版局」とは、軽便鉄道の魅力を伝え継承する目的でつくられた非営利団体です。これらの制作物によって得られた収益は、羅須地人鉄道協会で行われている軽便車両の保存維持費用に充てています。南軽出版局の名称は、かつて、けむりプロの作品として発表された「南部軽便鉄道」にちなんでいます。現在ではホームページ(http://nankaru.info/)による情報提供も行っておりますので、合わせてご覧いただければ幸いです。

なお、当日、会場で入手できなかった方への配慮として、『軽便讃歌V』および『ダージリン・ヒマラヤン鉄道&マテラン登山鉄道』は、書泉グランデ、書泉ブックタワー、旭屋書店なんばCITY店、エコーモデル、さかつうギャラリー、Models IMON、天賞堂、モデルワム、イチフジモデルショップなどで取り扱っていただいております。


ダージリン・ヒマラヤン鉄道 & マテラン登山鉄道
Darjeeling & Matheran 1969
 Steam on 2ft.Lines U


タイトル : Steam on 2ft LinesU
        ダージリン・ヒマラヤン鉄道 & マテラン登山鉄道
発 行 日: 2013年10月6日 第1版発行
定   価: 2500円(税込)
著   者: KEMURI PRO
発   行: 南軽出版局 http://nankaru.info
印刷・製本: モリモト印刷株式会社
企画・編集: 下島 啓亨
撮影・解説: 杉 行夫
       下島 啓亨
車両解説 : 井上 一郎
制   作: 片岡 俊夫
       松本 典久
図面イラスト作成:「Classic Story」山川 良一、片岡 俊夫
表紙・タイトルデザイン:近藤 和磨
資料提供・編集協力:David Churchill,Peter Barnes
 (The Darjeeling Himalayan Railway Society)
          永澤 吉晃、野口 信夫、高橋 卓郎、梅村 正明、鵜久森 武

もくじ

 ダージリン・ヒマラヤン鉄道 ●2  ダージリンと鉄道のこと 地理と地形
  From Terai Plain to Woods ●6  シリグリジャンクション/テライ平原を行く
                   スクナに到着/スクナ駅舎
                   山にとりつき そして森へ/消えた「No.1ループ」
                   森の中の給水/チュンパティループ
                   待ちうける大斜面/「Loop」と「ZigZag」
        Winding Road ●32 斜面を刻む大ヘアピン/グームティ ベンド
                   大休止の中間駅/2257mの峠を越えて
                   終着駅ダージリン
    The Land and the Sky ●48 山を下りる/パタシアの5列車
                   霧の村グーム/天空の地 バタシアループ
     Sketches of D.H.R. ●60 Bサドル快走
                   屋根乗り、飛び乗り、ただ乗り、&ホーム無視。
                   大勢の鉄道員で
Rolling Stock and Structures ●66 ダージリンの機関庫
                   The Himalayan Two Footer
                   機開車のこと/客貨車のこと/編成のこと
                   模型にしたくなる風景
      マテラン登山鉄道 ●86 もう1つの発見/パノラミックマテラン
                   これぞ「Toy Train」
                   コッペルCタンクの秘密/グース発見

「あとがき」

■インドを一言で表現することは難しい。その複雑さは今までに見たことも・経験したことも無いものだ。あるインド人が言った。正確な言い回しではないかもしれないが「ここで見たもの・経験したこと、その『真逆のもの・こと』が、インドには存在する。」というのだ。それを聞いたとき、私は頷いた。インドで経験したことはまさにそうだ。極端に感じるかもしれないが、一言でインドを経験したことの無い人に、インドを伝えるとずれば、この言葉ほど正鵠を射たものはない。今、インド政府観光局が掲げる標語ほ「lncredible India」(信じられない国 インド)である。ダージリン・ヒマラヤン鉄道とマテラン登山鉄道は鉄道であるだけに「真逆」というほど世間にある鉄道と異なってはいない。しかし「えッ」と思わせるには充分、インド的であった。(杉行夫)

■1969年、グーム村落のとある家に招かれ、その庭先から眺めたバタシアループとヒマラヤの景観は実に壮大で感動的であった。その後も生き続けたこの鉄道が1999年に世界遺産に登録された後に再訪の機会をもったが、バタシアループほ驚くほどの家と木が密集して、かつての天空の地の面影はなく蒸機列車もダージリン・グーム間のみの観光列車化していて、老朽化した機関車はなんとも弱々しい走り方で懐かしさよりも可変そうな思いが強く残った。「Toy Train」と軽く呼ばれることにいささか抵抗を感じるものである。D.H.R.は、ヒマラヤと対峙し天空の地ダージリンへ登り行く神々しい登山鉄道であり、総距離240kmで130年の歴史を持つ立派な鉄道なのだ。マテランも涼を求めて山へ登るインド人建設の貴重な鉄道であり、特殊な装置の機関車など、これまであまり知られていない。これらの鉄道の生き生きした情景を世に残しておきたいと思う。2ft.英機軽便鉄道シリーズの第2巻は、地形と勾配と曲がった線路の、ことのほか楽しい登山鉄道のパッケージである。(下島 啓亨)

2013年10月6日 KEMURJ PRO.
撮影日:
撮影場所:
キャプション:
画像サイズ: 410×541(78%表示)