NEWS RELEASE:JR&私鉄    3
No.3174 (Re:3165) 【JR東海】平成22年3月期 決算短信(9/9)
ほりうち(ccbu8181) 2010-05-05 11:26:26

(3)会社の対処すべき課題

 当社グループにおいては、中核をなす鉄道事業における安全・安定輸送の確保を最優先に、グループ全般にわたり、より質の高いサービスを提供するとともに、業務執行のさらなる効率化・低コスト化等につとめ、収益力の強化を図ります。重点的に取り組む施策は、以下のとおりです。

 鉄道事業においては、さらに安全性を向上させるため、引き続き東海道新幹線の盛土・橋脚の耐震補強や脱線・逸脱防止対策を着実に進め、地震対策を強化します。また、在来線における平成23年度中のATS−PT(パターン照査式自動列車停止装置)の導入完了に向けて工事を着実に進めます。

 東海道新幹線については、引き続きN700系の集中的な投入を進めるとともに、定期「のぞみ」のN700系による運転を順次拡大します。また、「のぞみ」9本ダイヤを活用して、ご利用の集中する時期・時間帯における弾力的な列車設定に取り組みます。さらに輸送能力の弾力性向上等を目的とする、新大阪駅の大規模改良工事を着実に推進するとともに、九州新幹線直通列車の新大阪駅乗り入れに伴う諸準備を進めます。

 在来線については、平成22年から実施する新型車両への取替や、武豊線の電化計画により名古屋都市圏の輸送基盤強化を推進するとともに、東海道本線幸田・岡崎駅間の新駅建設等、さらなる輸送サービスの充実に向けて取り組みます。

 販売面については、「エクスプレス予約」について、一層の会員拡大に向けた取組みを推進します。また、TOICAについて、本年3月に開始した電子マネーサービスや、TOICA定期券による新幹線乗車サービスの利用拡大に努めるとともに、名古屋地区の交通事業者が導入予定のIC乗車券等との相互利用サービスについて検討を進めます。さらに、「さわやかウォーキング」や京都・奈良をはじめとする各種観光キャンペーンについても引き続き積極に的に展開するとともに、魅力ある商品設定や、インターネットを活用した販売によるご利用拡大に努めます。

 旅客関連設備については、駅を一層快適にご利用いただけるよう、東京駅において引き続き改良を進めるほか、新横浜駅のホーム柵取替等についても着実に推進します。また、バリアフリー設備については、関係自治体等と連携し着実に整備を進めます。

 技術開発及び技術力の強化については、小牧研究施設において引き続き「鉄道技術のブラッシュアップ」と「新しい分野への挑戦」を柱とした研究開発を推進します。また、高速鉄道に関する総合的な技術力を活用し、海外における高速鉄道プロジェクトへの事業展開の具体化を推進します。今後、絞り込んだ路線の事業化に向けた営業活動に取り組みます。

 鉄道以外の事業においては、名古屋駅新ビル計画について、関係機関との協議等、計画を着実に進めるなど、駅立地を十分に活かすことができる事業を積極的に推進します。また、保有資産の有効活用を図るため、引き続き「セントラルガーデン・レジデンス静岡」及び商業施設の建設をはじめとした社宅跡地の開発を進めます。さらに、農業事業については、グループ会社への安定的な供給に向けて取り組むとともに、将来に向けた新たな取り組みを検討するなど、当社グループとしての一層の総合力強化に取り組みます。

 地球環境問題については、大幅な省エネルギーの実現を可能とするN700系の導入、在来線における省エネ型車両への取替等の地球環境保全に資する諸施策を進めます。また、「Eco出張」の浸透を目指すとともに、地球環境への負荷が少ない鉄道本来の特性を広くご理解いただくため、あらゆる機会を捉え積極的に情報を発信します。

 このほか、高速鉄道技術の進歩等を広く紹介するため「JR東海博物館(仮称)」の平成23年春開館に向けて建設及び諸準備を進めます。


※入力者注:以下の財務諸表を中心としたページについては掲載を省略させていただきます。