NEWS RELEASE:JR&私鉄    3
No.2836 【JR東海】高速鉄道の海外事業展開について(1/3)
ほりうち(ccbu8181) 2010-01-26 10:06:18
JR東海 ニュースリリース

2010.01.25
高速鉄道の海外事業展開について


JR東海は、米国の調査会社を通じ、米国を含む海外市場への参入の可能性について数ヶ月間検討してきました。このたび、第一段階の絞り込みを終え、今後、絞り込んだ路線の事業化に向けた営業活動を積極的に行っていくこととしましたので、お知らせします。


1.米国企業と提携

 JR東海は、ワシントンDCにある2企業U.S.-Japan High-Speed Rail社(USJHSR)、U.S.-Japan MAGLEV社(USJMAGLEV)と提携し(別紙参照)、最新型高速鉄道システム「N700−I Bullet※1」と超電導リニアシステム「SCMAGLEV※2」の展開を図るため、米国をはじめとする諸外国での市場でいくつかの高速鉄道路線プロジェクトに参入することとしました。

・USJHSRは、「N700−I Bullet」をトータル高速鉄道システムとして積極的に海外にマーケティングしてまいります。

・USJMAGLEVは、JR東海の革新的な「SCMAGLEV」を海外にマーケティングしてまいります。

・他の海外の高速鉄道事業者が世界中に進出していく中、これまでJR東海は海外の競争には参入せず、日本において技術開発や営業展開、運行を行ってきました。今回、JR東海は正式に世界市場に参入することを表明しました。

※1・・・N700-I Bullet:N700系を国際仕様としたN700-Iを中心とする東海道新幹線運行システムの総称。
※2・・・SCMAGLEV:Superconducting Magnetic Levitation Transport Systemの略。SCMAGLEVは、鉄道の世界最高速度記録を保持している。


2.JR東海、USJHSR、USJMAGLEVによる計画と今後の進め方

 過去6ヶ月間にわたり、JR東海、USJHSR及びUSJMAGLEVは市場参入の可能性を検証し、可能性のある路線関係者と話し合ってきました。
 2009年11月には、JR東海が日本で開催したN700−Iを披露する「高速鉄道シンポジウム」に米国や他の国の代表者が出席しました。その後、同じ11月から12月にかけて、JR東海一行がアメリカを訪問し、ワシントンDC、フロリダ、ネバダの運輸担当官と会い、N700−Iの運行面、技術面の詳細にわたり意見交換を行ってきました。

・この間、USJHSRは、N700−IまたはSCMAGLEVの進出に適していると思われる路線を決めるために、全世界の150箇所以上を詳細に分析してきました。

・今回、東京での打ち合わせを経て、JR東海、USJHSR及びUSJMAGLEVはターゲットとする路線を特定し、米国およびその他の国へのN700−I及びSCMAGLEV展開の概要をまとめました。

・JR東海とUSJHSRは、近々米国連邦鉄道局(FRA)が2010年に高速鉄道に投資される予定の80億ドルの景気対策資金をどの路線に割り当てるかを発表し、これが、米国での高速鉄道への関心を盛り立てるであろうと言われていることに注目してきました。近い将来、米国にN700−Iのトータルシステムの導入候補地が複数あり、例として、タンパ−オーランド−マイアミ間、ラスベガス−ロサンゼルス間、テキサス、中西部の路線や他の地区で時速330キロ運転が行われる可能性があると考えています。加えて、他の世界市場も検討対象として行く予定です。

・JR東海とUSJMAGLEVは、いくつかの路線でSCMAGLEV技術に相応しいプロジェクトがあると考えています。米国においては、ボルチモア−ワシントンDC間、チャタヌーガ−アトランタ間、ペンシルバニアなどが可能性があると考えており、米国以外でも、長期的視点で検討できる路線があると考えています。

・今回、N700−I、SCMAGLEVの展開方法が決まり、今後、USJHSRとUSJMAGLEVは、対象路線について、より積極的なアプローチをして行きます。


○東海旅客鉄道株式会社(JR東海)について
JR東海は、主に東海道新幹線ならびに在来線での旅客鉄道事業を行っている会社である。東海道新幹線は、世界最初の高速鉄道で、東京・名古屋・京都・大阪といった日本の最も大きな都市を結んで、年間約1億5000万人のお客様を運んでいる。JR東海の最新のモデルであるN700系は、高速、安全、静粛で安定し、環境にも優しいということで世界中の評価を受けている。N700系は時速270キロから300キロで営業運転している。また、JR東海は、時速500キロの営業運転が可能なMAGLEVシステムを開発し、東京〜名古屋間に2025年までに営業線を運転する計画を進めている。高速鉄道・MAGLEVともに海外展開を計画している。

○U.S.-Japan High-Speed Rail(USJHSR)について
USJHSRは、米国を含む国際市場にJR東海の高速鉄道システムと技術をマーケティングし、展開するため、JR東海と提携した米国の会社である。

○U.S.-Japan MAGLEV(USJMAGLEV)について
USJMAGLEVは、米国を含む国際市場に世界最速のJR東海のSCMAGLEVのシステムと技術をマーケティングし、展開するため、JR東海と提携した米国の会社である。


※詳細は別紙をご覧下さい。「(別紙)USJHSRおよびUSJMAGLEVについて」