ほりうち(ccbu8181) 2012-12-20 17:13:53 |
JR東海 ニュースリリース
┃2012.12.20 ┃【社長会見】東海道新幹線の脱線・逸脱防止対策について 東海道新幹線では、平成21年10月より、軌道延長140kmにわたり脱線・逸脱防止対策を実施してきました。工事は予定通り進んでおり、今年度中に、地震により万一脱線が発生した際に被害拡大のおそれが大きい、高速で通過する分岐器手前の区間全てを含む140kmの対策が完了することとなります。(※1) このたび、さらなる安全性の向上のため、東海地震の際、強く長い地震動が想定される地区の全区間(別紙1)、及びその他の地区の高速で通過するトンネルの手前や三主桁(別紙1)の手前の区間全てを含む、軌道延長456kmに対策を実施することとしました。 これにより、脱線時の被害拡大のおそれが大きい区間の対策は全て完了することになります。 ※1 併せて実施していた、万一、脱線した場合に車両が線路から大きく逸脱することを防ぐための「逸脱防止ストッパ」の車両への設置についても、今年度中に全編成完了。 1.今回計画の内容(詳細は別紙2参照) (1)脱線防止ガード ・地震時の脱線そのものを極力防止するため、脱線防止ガードを軌道延長456kmに敷設します。 今年度実施完了となる140kmと合わせ、脱線防止ガードの敷設区間を、軌道延長計596kmに拡大します。 (2)土木構造物対策 ・脱線防止ガードを有効に機能させるため、今回敷設の軌道延長456kmの区間のうち必要な箇所で、 バラストの流出、盛土の沈下、高架橋の変位を抑制する対策を実施します。 【参考】前回計画との比較 <前回計画> ・主な対象箇所:高速で通過する分岐器の手前 ・軌道延長(※3)(全1036km中):140km ・工期:平成21年10月〜平成25年3月 <今回計画> ・主な対象箇所:(1)東海地震の際、強く長い地震動が想定される地区の全区間(※2) (2)その他の地区の高速で通過するトンネルの手前や三主桁の手前 ・軌道延長(※3)(全1036km中):456km ・工期:平成24年12月〜平成32年3月 ※2 分岐器・トンネル・三主桁の手前以外の区間(軌道延長69km)についても、全て対策を実施します。 ※3 東海道新幹線の東京〜新大阪間は概ね518km。施工は上り線、下り線それぞれで必要なため、その合計距離。 2.工事費 約830億円 3.工期 平成24年12月〜平成32年3月(予定) ※詳細は別紙をご覧下さい。 |
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ほりうち(ccbu8181) 2012-12-20 17:15:38 |
[別紙1]
○東海地震の際、強く長い地震動が想定される地区 政府が平成15年に公表した東海地震の「想定地震波形」に基づき、当社が試算した結果、強く長い地震動が想定される区間。(富士川の東岸付近から浜名湖の東畔付近まで。総延長は124km、軌道延長248km。) ※脱線防止ガードは、分岐器など施工できない箇所を除く軌道延長246kmに敷設します。 ○三主桁(さんしゅけた) 3本の桁が線路上に露出している構造の橋りょう。 |
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ほりうち(ccbu8181) 2012-12-20 17:17:36 |
[別紙2−1]
1.脱線防止ガード (今年度末までに軌道延長140km を完了予定、今回計画は456km) ・脱線防止ガードをレールの内側に並行して敷設し、地震時の脱線そのものを極力防止。 ・地震時の脱線に対し、脱線防止ガードは有効に作用。 【参考】図の解説 (地震時の脱線形態の1つである「ロッキング脱線」と脱線防止ガードの作用) (1) 地震で線路が左右に揺れると、一方の車輪がレールと衝突し、反動で反対側の車輪が浮き上がる。 (2) この状態で線路が逆に動くと脱線が生じる。(ロッキング脱線) (3) 浮き上がった車輪の反対側の車輪はレール上に載っているため、この車輪の横方向の動きを脱線防止ガードが止めることで脱線を防止。 【参考】逸脱防止ストッパ (平成24年度末までに全135編成への設置を完了予定) ・逸脱防止ストッパを車両(1〜16号車)の台車中央部に設置し(32箇所/1編成)、 万一脱線した場合に、車両が線路から大きく逸脱するのを極力防止。 |
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ほりうち(ccbu8181) 2012-12-20 17:19:02 |
[別紙2−2]
2.土木構造物対策 ・脱線防止ガードを有効に機能させるため、地震時に土木構造物に生じる大きな変位を抑制。 (1) バラスト軌道の対策 ・バラスト軌道の外側に壁を設け、地震時のバラストの流出を抑制する。 (2) 盛土の対策 ・盛土の「のり面」を補強し、地震時の盛土の変形により生じる沈下を抑制。 ・橋台裏(盛土と橋の境界部)にセメントミルクの注入等を実施して盛土を固め、地震時の橋台裏での盛土沈下により生じる段差を抑制。 (3) 高架橋の対策 ・隣接する高架橋を連結し、地震時に高架橋間で生じる水平目違いを抑制。 ・高架橋の柱にX型の補強をし、地震時の高架橋上での揺れの増幅を抑制。 |
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