NEWS RELEASE:JR&私鉄    3
No.5851 【小田急】2012年度の鉄道事業設備投資計画(1/3)
ほりうち(ccbu8181) 2012-05-02 19:27:37
小田急電鉄株式会社 CSR・広報部

ODAKYU NEWS RELEASE
http://www.odakyu.jp/

第12−1号
2012.4.27

 2012年度の鉄道事業設備投資計画
 輸送サービスの向上に291億円






 小田急電鉄株式会社(本社:東京都新宿区 社長:山木 利満)では、お客さまに安心、便利、快適に鉄道をご利用いただくため、鉄道事業の設備増強を積極的に進めています。2012年度も「輸送力の増強」「安全対策の強化」「サービスの向上」を3本の柱に、総額291億円の設備投資を実施します。
 2012年度の鉄道事業設備投資計画の概要は、次のとおりです。

 記

1.輸送力の増強
 (1) 複々線化事業の推進(東北沢〜和泉多摩川間10.4km)

  現在工事中の東北沢〜世田谷代田間(1.6km)が完成すると、朝のラッシュピーク時間帯に列車の増発が可能となり混雑が緩和されるほか、各駅停車と急行などの列車が別々の線路を走ることにより、所要時間が短縮されます。
 昨年度は営業線直下での掘削作業が完了し、線路の地下化に向けたトンネル本体や各駅ホームの構築等を実施しました。今年度は、地下化に必要なトンネル本体の構築工事を完了させたうえで、2013年中の既存線路の地下化を目指し、設備工事についても鋭意進めてまいります。(複々線化事業の進捗状況は別紙をご参照ください)。

 (2) 各駅停車の10両化に向けた工事の推進
  朝のラッシュピーク時間帯における輸送力をさらに増強するため、複々線完成後は、現在8両編成で運転している近郊区間の各駅停車を10両編成で運転する予定です。今年度は参宮橋と五月台、黒川の各駅でホーム延伸工事などに着手します。

2.安全対策の強化
 (1) 耐震補強の推進

  大規模地震による被害を最小限に抑えるため、鉄道構造物の耐震補強を推進しています。今年度は、代々木八幡〜代々木上原駅間、狛江〜和泉多摩川駅間、本厚木〜愛甲石田駅間および多摩線の高架区間と、相模川橋梁において耐震補強工事を進めます。

 (2) D−ATS−P※の導入
  列車運行の安全性を一層高めるため、現在使用しているATSに替え、連続的で細かい速度制御により、急曲線、下り勾配等の制限速度の設定が可能となる、より安全性の高い新たな列車制御システム(D−ATS−P)の全線設置を目指しています。今年度は、昨年度使用開始した多摩線に引き続き、江ノ島線での地上設備工事を進めます。
※D−ATS−P:Digital Automatic Train Stop Pattern の略

 (3) デジタル列車無線の導入
  老朽化した列車無線の更新工事に着手します。更新が完了すると、現在のアナログ方式からデジタル方式に変更されるため、情報伝達の迅速化が図られるほか、乗務員やお客さまに対してより正確な情報提供を行うことが可能となります。今年度は、車両側の設備更新を進めます。

 (4) ホーム柵および内方線付き点状ブロックの整備
  駅ホーム上におけるお客さまの安全性の向上を図るため、新宿駅の4、5番ホームに可動式ホーム柵の設置工事を進めており、今年度中の使用開始を予定しています。また、内方線付き点状ブロックの全駅への整備に向けて、未整備駅に設置を進めます。

 (5) その他
  自然災害による被害を最小限に抑えるため、相武台前〜座間駅間で法面防護工事を実施するほか、第一菖蒲トンネル(渋沢〜新松田駅間)の改修工事を引き続き進めます。また、新宿駅の地上ホームと本厚木駅でホーム改修工事を進めます。

NEWS RELEASE:JR&私鉄    3
No.5852 (Re:5851) 【小田急】2012年度の鉄道事業設備投資計画(2/3)
ほりうち(ccbu8181) 2012-05-02 19:28:18
3.サービスの向上
 (1) 車両の製造とリニューアル
  1)通勤車両の製造

    最新型通勤車両の4000形を10両(10両×1編成)製造します。
  2)通勤車両のリニューアル
    8000形通勤車両を12両(4両×3編成)リニューアルし、車いすスペース、車内LED表示器、自動放送装置を設置します。また制御装置を変更することで、運行に使用する消費電力を削減するほか、補助電源装置、コンプレッサーなどの床下機器の低騒音化を図るなど環境面にも配慮します。
  3)車内LED照明の導入
   今年度、製造する4000形およびリニューアルする8000形通勤車両にLED照明を搭載し、節電に向けた取組みを進めます。

 (2) 駅施設の改良、サービス向上
  1)ホーム上家の増設

   駅におけるお客さまへのサービスの向上を図るため、ホーム上家の増設(延伸)を行います。今年度は、愛甲石田駅で引き続き工事を進めるほか、伊勢原と藤沢の各駅で工事に着手します。
  2)行先表示装置の新設
   現在、主要駅を中心に設置している行先案内表示装置を、全駅に設置する工事を引き続き進めます。今年度は小田急線の生田〜厚木駅間の9駅と、江ノ島線の東林間〜鵠沼海岸駅間の10駅の合計19駅に設置を予定しています。
  3)お客さまトイレの改修
   老朽化したお客さまトイレを改修して、サービスの向上を図ります。今年度は、相模大野駅で工事を実施します。

 (3) 運行異常時における情報提供の改善
  1)運行情報ディスプレイの設置

    事故情報や振替輸送経路などを視覚的に表示する運行情報ディスプレイを、主要駅をはじめとした15駅に設置します。
  2)遠隔放送装置の導入
    当社線全70駅の構内に事故情報や運転状況等を一括して放送することができる遠隔放送装置を導入する工事に着手します。今年度は、システム構築工事等を行います。

以上

NEWS RELEASE:JR&私鉄    3
No.5853 (Re:5851) 【小田急】2012年度の鉄道事業設備投資計画(3/3)
ほりうち(ccbu8181) 2012-05-02 19:30:32
別紙(複々線化事業の進捗状況について)

 当社では、快適な輸送サービスを提供するための抜本的な輸送改善策として、東北沢〜和泉多摩川間(10.4km)の複々線化事業を進めており、現在までに世田谷代田〜和泉多摩川間(8.8km)が完成しています。これにより、朝のラッシュピーク時間帯における向ヶ丘遊園→新宿の所要時間は事業着手前と比較し、急行で8分程度、各駅停車で4分程度、また、日中時間帯の各駅停車についても7分程度の短縮が図られ、速達性が向上するなどの効果を発揮しています。
 残る、東北沢〜世田谷代田間(1.6km)は、2004年9月に工事着手し、現在、4線地下式による複々線化工事を鋭意推進しています。当区間が完成すると、すでに完成している複々線施設と繋がることにより、列車の増発が可能となり、大幅な混雑の緩和が図られるとともに、所要時間がさらに短縮します。
 また、この事業は、東京都の都市計画事業である連続立体交差事業と一体的に進められています。これにより、踏切での慢性的な交通渋滞の解消、鉄道と道路の安全性向上が図られるとともに、鉄道によって隔てられていた市街地の一体化や、駅周辺の整備が進むなど、事業による効果は高く、早期完成が求められています。

(東北沢〜世田谷代田間2012年度工事予定)
 本工事区間(下北沢地区)では現在線の地下化に向けて、昨年度までに営業線直下での掘削工事を完了させ、トンネル本体の構築工事を進めてまいりました。2012年度は世田谷代田駅から梅ヶ丘駅間で地下化にむけて最後となる仮線路切替工事を6月8日(金)終電後に実施するほか、地下化に必要な箇所のトンネル構築工事が完了します。さらに、地下化時に使用開始する各駅のホームや仮駅舎を含む駅関係工事や、営業運転の開始に必要な軌道・電気・信号関連工事が最盛期となります。
 また、本事業に併せて改築が必要となる下北沢駅の京王・井の頭線施設については、昨年度から工事着手しており、京王電鉄と地下化時の乗換通路や駅出入口等の調整を踏まえて工事を進めるなど、2013年中に地下化での営業運転が開始できるよう開業設備工事を進めます。一日も早い地下線切替に向けて鋭意工事を進めてまいります。


※入力者注:別紙pdfファイルに含まれる画像の内容は、掲示板発言に添付可能なサイズでは詳細が不明になるため、pdfファイル自体をデータライブラリに収録しました。下記からご覧ください。

小田急ニュースリリース
2012年度の鉄道事業設備投資計画 輸送サービスの向上に291億円