ほりうち(ccbu8181) 2010-11-26 17:34:10 |
Rising East Project NEWS RELEASE http://www.rising-east.jp 2010年11月19日 「東京スカイツリー地区」熱供給(地域冷暖房:DHC)事業 世界最高水準の高効率・省エネ・省CO2性能の大型熱源機器を発注 DHC全体システムの最終仕様を決定 我が国の環境・省エネ技術・成果を世界へ発信 株式会社 東武エネルギーマネジメント 東武鉄道株式会社 東武鉄道(株)(本社:東京都墨田区)100%子会社の(株)東武エネルギーマネジメント(本社:東京都墨田区)(※1)は、「東京スカイツリー地区」(別図1)における熱供給(地域冷暖房、またはDHCとも称する)システム(※3)の導入・事業化に向け、設備工事等を進めております。この度その一環で「メインプラント」に設置する大型熱源機器(「ターボ冷凍機」、「ヒーティングタワーヒートポンプ」、「水熱源ヒートポンプ」(※5))の発注メーカーを、メインプラント工事の発注先である新菱冷熱工業(株)経由で、三菱重工業(株)、荏原冷熱システム(株)、(株)神戸製鋼所の各社に決定しました。合わせて、DHC全体システムの最終仕様を決定しました。 今回、発注した大型熱源機器は、我が国の技術力を結集した、世界最高水準の高効率・省エネ・省CO2性能を備える機種であり、今回の機器導入と共に、国内DHC初の地中熱利用システム(別紙2の3(3))、※4)の導入、夜間電力を有効活用する大容量水蓄熱槽(保有水量約7千トン、※6)の設置によって、「メインプラント」稼動時における年間総合エネルギー効率(COP)は、国内DHC最高レベルの「1.35」以上を実現させていく計画です(国内DHCの平均値は、「0.749」、別紙2の4)。 また、年間一次エネルギー消費量は個別方式と比べて約44%減、年間CO2排出量は同約48%減と大幅に削減していく計画です(別紙2の4)。 そして、我が国の優れた技術の集積により成り立つ本システムの内容や、その成果を、建物の取り組みと共に、国内外から訪れたお客さまに対して、見える化等により情報発信していく計画です。 発注した大型熱源機器の概要は別紙1、DHC全体システムの概要は別紙2の通りです。 |
|
|
ほりうち(ccbu8181) 2010-11-26 17:35:04 |
<別紙1> ○今回発注した大型熱源機器の概要について 1.発注した機器の概要 機器名称 :ターボ冷凍機 能力 :冷却能力:1,350RT <冷凍トン>(17,089MJ<メガジュール>/h) 定格性能 機器COP(注):冷水製造時 6.4 発注先<機種名> :三菱重工業(株)<AART-120> 特長 :冷水製造専用機。世界最高レベルの高効率機を採用。主に圧縮機内の羽根車の形状を改良し、性能と制御性をさらに向上させた。改良した羽根車の採用は、本プラントが初となる。 機器名称 :ターボ冷凍機 能力 :冷却能力:1,350RT(17,089MJ/h) 定格性能 機器COP(注):冷水製造時 6.4 発注先<機種名> :荏原冷熱システム(株)<RTBF135> 特長 :冷水製造専用機。高性能圧縮機の採用により、世界最高レベルの高い省エネ性を実現。同シリーズ1,000RT以上の大型機器は、本地区向けが初導入となる。 機器名称 :インバータターボ冷凍機 能力 :冷却能力:1,350RT(17,089MJ/h) 定格性能 機器COP(注):冷水製造時 6.3 同乗部分負荷時最高 24.2 発注先<機種名> :三菱重工業(株)<AART-120I> 特長 :冷水製造専用機。圧縮機の回転数制御により、部分負荷時に極めて高効率な運転を実現。さらに、冷却水温度が低い場合には、部分負荷時最高COP24.2と、定格COPと比べ約4倍の性能を発揮。 機器名称 :ヒーティングタワーヒートポンプ 能力 :冷却能力:1,000RT(12,658MJ/h) 加熱能力:11,520MJ/h 定格性能 機器COP(注):冷水製造時 4.3 温水製造時 3.2 冷水温水同時製造時 6.8 発注先<機種名> :荏原冷熱システム(株)<RTDS427ES> 特長 :冷水・温水製造機(同時製造も可)。3台の高性能圧縮機を各運転モードに合わせ、組み合わせることで大容量かつコンパクト化を実現。冷水・温水同時製造を可能にし、春秋期などの冷水・温水同時製造時に高い省エネ性を発揮。 機器名称 :ヒーティングタワーヒートポンプ 能力 :冷却能力:960RT(12,152MJ/h) 加熱能力:12,240MJ/h 定格性能 機器COP(注):冷水製造時 5.4 温水製造時 3.7 発注先<機種名> :(株)神戸製鋼所<KHT1200> 特長 :冷水・温水製造機。高性能圧縮機・熱交換器の採用により、冷水・温水製造共に高い省エネ性能を発揮。特に使用時間の長い温水製造の仕様に合わせた圧縮機を採用し、温水製造時の省エネ性能を高めた。同シリーズ機種では本地区は最大規模の導入となる(本機は8モジュール構成)。 機器名称 :ヒーティングタワーヒートポンプ 能力 :冷却能力:480RT(6,076MJ/h) 加熱能力:6,120MJ/h 定格性能 機器COP(注):冷水製造時 5.5 温水製造時 3.8 発注先<機種名> :(株)神戸製鋼所<KHT600> 特長 :<KHT1200>に同じ(本機は4モジュール構成)。 機器名称 :水熱源ヒートポンプ(地中熱利用) 能力 :冷却能力:50RT(632MJ/h) 加熱能力:800MJ/h 定格性能 機器COP(注):冷水製造時 5.1 温水製造時 4.4 発注先<機種名> :荏原冷熱システム(株)<RHSDW201M1> 特長 :地中熱利用システム用冷水・温水製造機。高効率水冷モジュールチラーで、特に温水製造時に他の熱源機と比べ高い省エネ性能を発揮。冷水製造時にはヒートアイランド抑制に寄与。 (注) 機器COP=冷却(加熱)能力(kW)/消費電力(kW) <温度条件はJIS基準に準じる。> 値が大きいほど省エネルギー性が高い。 COP=Coefficient Of Performance=成績係数。 |
|
|
|
|
ほりうち(ccbu8181) 2010-11-26 17:38:19 |
2.機器メーカーの概要 (1)三菱重工業(株) ・創立 1884(明治17)年7月7日 ・設立 1950(昭和25)年1月11日 ・本社所在地 東京都港区港南二丁目16番5号(三菱重工ビル) ・代表取締役社長 大宮 英明 ・事業内容 船舶、発電プラント、環境装置、産業用機械、航空・宇宙機器、大型冷凍機などの製造・販売・エンジニアリング ・熱源機器への取組み ターボ冷凍機の国内トップメーカー。50年以上にわたりターボ冷凍機の開発、製造、販売を行っており、日夜技術革新に取り組み、ターボ冷凍機=高効率熱源機という認識を生み出した。 ・お問い合わせ先 三菱重工業(株)広報・IR 部 広報グループ(柳部)TEL 03−6716−2168 三菱重工冷熱システム(株)営業本部東京本店(小野)TEL 03−3516−8873 (2)荏原冷熱システム(株) ・設立 2002(平成14)年9月2日 ・本社所在地 東京都大田区大森北三丁目2番16号 ・代表取締役社長 大谷 広司 ・事業内容 ターボ冷凍機、スクリュー冷凍機、ヒートポンプシステム、吸収式冷凍機、冷却塔、排熱利用ヒートポンプシステム並びにこれらを含む装置類に関する製造、販売、メンテナンス _ ターボ冷凍機 <RTBFシリーズ> ・熱源機器への取組み (株)荏原製作所から冷熱機器の製造・販売部門が独立。1930(昭和5)年に国内初のターボ冷凍機を世に送り出した荏原から日本の大型冷凍機の歴史は始まり、その後著しい技術進歩が図られた。 ・お問い合わせ先 荏原冷熱システム(株)製品営業統括 製品営業部(古庄 こしょう)TEL03-6384-8123 (株)荏原製作所広報室広報グループ(鈴木)TEL 03−6275−7141 (3)(株)神戸製鋼所 ・創立 1905(明治38)年9月1日 ・設立 1911(明治44)年6月28日 ・本社所在地(東京本社) 東京都品川区北品川5丁目9−12 ・代表取締役社長 佐藤 廣士 ・事業内容 鉄鋼事業部門、アルミ・銅事業部門、機械事業部門、建設機械、環境ソリューション、電力卸供給、不動産、電子材料等 ・熱源機器への取組み 1915(大正4)年国産第一号機の高圧レシプロ圧縮機を製作して以来、30万台を超える圧縮機の納入実績を有しており、その高い技術水準と信頼性が認められている。また、スクリュー冷凍機については1963(昭和38)年製作開始以来、産業・空調用途に1万台超の実績。レシプロ、スクリュー、ターボと代表的な3タイプの圧縮機メニューを有する世界唯一のメーカー。 ・お問い合わせ先 機械事業部門 圧縮機事業部 回転機営業部冷熱グループ(石川、三浦) TEL 03−5739−6774 以上 |
|
|
ほりうち(ccbu8181) 2010-11-26 17:41:02 |
<別紙2> ○「東京スカイツリー地区」熱供給施設(DHC全体システム最終仕様)の概要について 1.供給開始 サブプラント 2009年10月26日 メインプラント 2012年1月(予定) 2.供給区域 東京都墨田区押上一丁目1・9〜11街区、押上二丁目17・18街区 (約10.2ha)(別図1) 3.設備概要(別図2) (1) 熱源設備、蓄熱槽 メインプラント(開発プロジェクト西街区<仮称>地下2F) 機器名称:ターボ冷凍機 基数 :2 仕様 :冷却能力:1,350RT<冷凍トン>(17,089MJ<メガジュール>/h) ×2 機器名称:インバータターボ冷凍機 基数 :1 仕様 :冷却能力:1,350RT(17,089MJ/h) 機器名称:ヒーティングタワーヒートポンプ 基数 :1 仕様 :冷却能力:1,000RT(12,658MJ/h) 加熱能力:11,520MJ/h 機器名称:ヒーティングタワーヒートポンプ 基数 :1 仕様 :冷却能力:960RT(12,152MJ/h) 加熱能力:12,240MJ/h 機器名称:ヒーティングタワーヒートポンプ 基数 :1 仕様 :冷却能力:480RT(6,076MJ/h) 加熱能力:6,120MJ/h 機器名称:水熱源ヒートポンプ(地中熱利用) 基数 :1 仕様 :冷却能力:50RT(632MJ/h) 加熱能力:800MJ/h 機器名称:水蓄熱槽 基数 :− 仕様 :温度成層型 冷水槽・冷温水槽 合計水量:7,000トン 蓄熱容量:冷水260GJ、温水160GJ サブプラント(東武鉄道(株)本社ビル地下1階) 機器名称:ターボ冷凍機 基数 :2 仕様 :冷却能力:350RT(4,430MJ/h)×2 機器名称:温水ボイラー 基数 :3 仕様 :加熱能力:1,674MJ/h×3 (2) 地域導管 冷水・温水4管式 総延長 約2,800m(冷水管往還計 約1,400m、温水管同 約1,400m) (直埋設、建物トレンチ内、地下鉄躯体内他) (3) 地中熱利用システム (1)の熱源設備中、「水熱源ヒートポンプ」、並びに地中において採放熱を行う熱交換用チューブ(総延長約12,000m)で構成。 熱交換用チューブを地中に敷設する方式として、「基礎杭利用方式」(大成建設(株)施工、同社特許工法)、「ボアホール方式」((株)大林組<三菱マテリアルテクノ(株)>施工)の両方式を採用。 ○「基礎杭利用方式」…基礎杭を利用、杭に採放熱用の熱交換用チューブを取り付ける方式。 基礎杭利用本数:6本(杭径:1,900〜2,200mmΦ 杭長:18.6m) Uチューブ10対方式 採放熱量:基礎杭1本当たり 最大 冷熱:300W/m、温熱:235W/m ○「ボアホール方式」…地下に掘削した垂直孔の中に採放熱用の熱交換用チューブを挿入する方式。 ボアホール利用本数:21本(掘削径:179mmΦ×深さ120m) ダブルUチューブ方式(2対) 採放熱量:ボアホール1本当たり 最大 冷熱:48W/m、温熱:40W/m 充填剤:珪砂 |
|
|
|
|
ほりうち(ccbu8181) 2010-11-26 17:43:39 |
4.省エネルギー・省CO2効果 1) 省エネルギー効果 年間総合エネルギー効率(COP)1.35以上 <*> 国内DHCのCOP平均値 0.749<* *> 年間一次エネルギー消費量 約44%減 <*><* * *> 2) 省CO2効果 年間CO2排出量 約48%(約3,391トン-CO2)減 <*><* * *> <*> メインプラント稼働、熱供給事業許可における需要想定建物供給時 <* *> 2008年3月 経済産業省資源エネルギー庁「未利用エネルギー面的活用熱供給の実態と次世代に向 けた方向性」より(2006年度実績データを基に分析) <* * *> 個別方式(従来の個別分散的な熱源システム、当社試算)との比較 <年間総合エネルギー効率(COP)> 年間総合エネルギー効率(COP=Coefficient Of Performance=成績係数)とは、冷凍機、ヒートポンプ、ボイラー 等の年間入力エネルギー(電気・ガス等)に対する年間出力エネルギー(冷水・温水等)の比を表わし、数値が大きいほ ど高効率であることを示します。 「年間総合エネルギー効率(COP)」=年間出力エネルギー÷年間入力エネルギー 5.設計・施工 (1) 設計 (株)日建設計 (2) 施工 メインプラント・サブプラント新設…新菱冷熱工業(株) 地域導管新設…大林・東武谷内田建設共同企業体、新菱冷熱工業(株) 地中熱利用……大成建設(株)、(株)大林組(三菱マテリアルテクノ(株)) 6.経緯、並びに今後の予定 2006年 9月20日 (株)東武エネルギーマネジメント 設立 2008年 4月25日 東京都地域冷暖房計画区域指定決定告示 「押上・業平橋地域冷暖房計画区域」 2008年11月11日 国土交通省「住宅・建築物省CO2推進モデル事業」採択決定(※8) 2009年 1月15日 墨田区都市計画決定告示「押上・業平橋地区地域冷暖房施設」 2009年 2月17日 経済産業大臣より「東京スカイツリー地区」熱供給事業許可 2009年 5月11日 墨田区長より道路占用許可 2009年10月 8日 経済産業大臣より供給規程(熱料熱)認可 2009年10月26日 サブプラントからの供給開始 2010年 9月24日 経済産業大臣より施設変更許可(DHC全体システム最終仕様決定) 2011年春(予定) メインプラントへ大型熱源機器を搬入 2012年1月(予定) メインプラントからの供給開始 以上 |
|
|
ほりうち(ccbu8181) 2010-11-26 17:44:57 |
<別図>
「Rising East Project」 について 東京都墨田区業平橋・押上地区では、2012年春の開業に向け、東武鉄道(株)、東武タワースカイツリー(株)の両社が自立式電波塔としては世界一の高さ(634m)を誇る「東京スカイツリー」、その足元では商業・文化・教育など様々な機能を備える「タワーのある街づくり」を進めております。合わせて、環境面においても我が国を代表する街づくりを進めております。 |
|
|
ほりうち(ccbu8181) 2010-11-26 17:46:02 |
別図1
供給区域図 熱供給事業許可供給区域(東京スカイツリー地区)※赤破線囲み |
|
|
ほりうち(ccbu8181) 2010-11-26 17:47:04 |
別図2
システムフロー図 |
|
|
ほりうち(ccbu8181) 2010-11-26 17:49:16 |
<ご参考> ※1「(株)東武エネルギーマネジメント」会社概要について 設立年月日 2006年9月20日 本社事務所 東京都墨田区向島一丁目32番9号 代表取締役社長 冨岡 建治 資本金 2億5千万円(東武鉄道(株)100%出資) 事業目的 地域熱供給に関する事業 他 ☆東武鉄道(株)では、街づくりや環境分野において貢献する熱供給事業に長年にわたり積極的に関わり、取組んでおり、1984年8月には、西池袋熱供給(株)を設立(1985年6月、西池袋地区にて熱供給開始)し、さらに2002年4月には、錦糸町熱供給(株)(1997年6月、錦糸町駅北口地区にて熱供給開始)に経営参画しております。 ※2「熱供給事業法」について 複数の建物に、冷水、温水等を供給し、その加熱能力が時間当たり21GJ(ギガジュール)以上のものを熱供給事業と定め、経済産業大臣からの事業許可、料金認可、保安の確保、安定供給が義務づけられています。 ※3 熱供給(地域冷暖房、DHC)システムについて 「熱供給システム」は、1か所または複数のプラントで冷水、温水等を作り、地域導管を通して一定地域内のお客様の冷暖房や給湯を行うシステムです。 「地域冷暖房システム」、「DHC=DistrictHeating & Cooling」とも呼ばれています。省エネルギー、省CO2、ヒートアイランド抑制、防災性向上、さらには経済性の面など多くのメリットがあります。本年11月1日現在、全国に145地区存在し、今日、地球温暖化対策の切り札として、熱供給システムをはじめとしたエネルギーの面的利 用に大きな期待が寄せられています。 ※4 地中熱利用システムについて 地中熱利用とは、水熱源ヒートポンプを用いて、地中から熱を取り出したり、熱を放出したりするシステムです。地中温度は、夏期は外気温より低く、冬期は外気温より高いことから、こうした性質を利用し、エネルギー消費効率を大幅に向上させることが可能なシステムです。さらに大気に熱を放出せず、ヒートアイランド抑制にも寄与するものです。欧米では広く普及しており、我が国においても施工方法等について研究・開発が進み、実用化の取り組みがなされております。本地区では、別紙2の33)の通り、採放熱方式として、基礎杭利用、ボアホールの両方式を採用しております。 |
|
|
ほりうち(ccbu8181) 2010-11-26 17:50:37 |
※5 熱源機器・設備について 「ターボ冷凍機」…ターボ式圧縮機(遠心圧縮機)を用いた水冷却装置です。大容量に適するものであり、技術の進歩により近年著しい性能向上が図られております。 「ヒーティングタワーヒートポンプ」「水熱源ヒートポンプ」…空気中の熱、あるいは地中にある熱(=ヒート)をくみ上げて(=ポンプ)、その熱エネルギーをより高いレベルに上げたり、低いレベルに下げる技術を用いて、エネルギー効率の高い冷暖房を可能にする装置です。 ※6 大容量水蓄熱槽、並びに大規模災害時の蓄熱槽水の提供について 蓄熱システムは、夜間電力を利用して冷房時は冷水、暖房時には温水を蓄熱槽に蓄え、この蓄えた熱エネルギーを昼間に使う経済的なシステムです。夜間に熱エネルギーを蓄えるため、受変電設備や熱源機器の容量が小さくて済み、熱源機器の定格運転で効率向上が図れます。さらに本地区においては、火災はもとより地震等大規模災害時に、約7,000トンの蓄熱槽水を消防用水、生活用水として提供する計画です。これは、25Mプール(標準水量約400トン)換算で約17杯分の量であり、1日に成人が使用する生活用水は約30Lと言われていることから、生活用水としては約23万人/日の量になるものです。 ※7 環境省「クールシティ中枢街区パイロット事業」について 本事業は、環境省が認定する「モデル街区」において、ヒートアイランド対策を行う事業者を対象とするパイロット事業であり、その導入費用の一部に対して補助金を交付することで、ヒートアイランド対策技術の普及促進効果等を目的としたものです。同省は、2007年11月、「押上・業平橋駅周辺地区」を「モデル街区」とし、その後、本DHCの地中熱工事に対し交付決定がなされております。 ※8 国土交通省「住宅・建築物省CO2先導事業」について 本モデル事業は、住宅・建築物における省CO2対策を強力に推進するため、省エネ性能の高い住宅・建築物の普及を促進すべく、先進的かつ効果的な省CO2技術が導入される住宅・建築物のモデルプロジェクトを、国が公募により募り、採択するものです。 本DHCは、開発プロジェクト(西街区・東街区<仮称>)と共に省CO2対策の実現性に優れたリーディングプロジェクトとして評価いただき、2008年11月、同事業の採択決定を受けております。建物、DHC、並びに両者が共同で行う取り組みの概要は左図の通りです。 * 図中のLCEM(=エルセム)ツールとは、国土交通省が開発した空調エネルギーシミュレーションシステムです。 以上 |
|
|