NEWS RELEASE:JR&私鉄    3
No.25 【JR東海】定例社長会見(平成19年4月・東京)
ほりうち(ccbu8181) 2007-04-24 15:20:01


JR東海 ニュースリリース
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                                 平成19年4月20日

           定例社長会見(平成19年4月・東京)

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MgB(二ホウ化マグネシウム)を用いた超電導磁石の開発に成功

JR東海は、金属系の新しい超電導物質として注目を集めているMgB(二ホウ化マグネシウム)超電導線材において、これを用いた大型の超電導コイルを株式会社日立製作所と共同開発しました。また、このコイルを使って、伝導冷却方式により超電導磁石として機能させる試験に、世界で初めて成功しました。

MgBは、2001年1月に青山学院大学の 秋光 純(あきみつ じゅん)教授が発見した超電導物質で、現在、超電導リニアモーターカーで使用しているニオブ・チタン合金と比較して、超電導状態となる温度が摂氏マイナス234度と約30度も高い物質です。これは、金属系素材としては最高温度で、Mg(マグネシウム)とB(ボロン:ホウ素)という原材料が自然界に豊富に存在していることから材料調達も容易なため、低コスト化の可能性も高く、世界中から注目されています。

なお、セラミックス系のビスマス系については、当社が超電導磁石を開発し、平成17年秋に山梨実験線の超電導リニアモーターカーに搭載、時速500キロの試験走行に成功しています。但し、ビスマス系は、金属系と比べてもろく、製造に要する時間、重量、コストなどの面で課題があります。

今回の開発のポイントは2つあります。1つは、コイルを従来よりも大型化(直径30mm ⇒ 直径500mm)できたことです。もう1つは、従来は液体ヘリウムなどの液体冷媒に直接浸して冷却していたのを、液体冷媒を使用せず、冷凍機による伝導冷却方式により超電導磁石として機能させられたことです。超電導磁石としての機能確認試験では、当社が新たに開発した試験装置にこの超電導コイルを組み込み、重さ約630kgの錘(おもり)を浮上させることに成功しました。

現在の中心磁界は0.05T(テスラ)程度と想定しており、まだ実用レベルにはありません。今後は、実用レベルの超電導コイルとして、更なる大型化や磁界強度の向上(中心磁界1〜2T程度)が必要となり、そのためには、線材の長尺化と、線材自体の超電導電流特性の一層の向上が必要となりますが、実用化分野として、超電導フライホイールや医療診断機器MRIなどへの応用も期待できます。

今回の成功は、今後の開発に向けての大きな成果と評価でき、既に実用レベルの技術として確立しているニオブ・チタン合金、高温超電導磁石として一定の成果を確認したビスマス系と合わせ、MgBの実用化の可能性も含め、幅広く追求していきます。


奈良キャンペーンが「奈良県観光PR大賞 最優秀賞」を受賞

JR東海が2006年10月から展開している「うまし うるわし 奈良」キャンペーンが、このたび、「社団法人 奈良県観光連盟」主催の「第8回 奈良県観光PR大賞 最優秀賞」を受賞することとなりました。「奈良県観光PR大賞」の受賞は、昨年度の優秀賞に続き、2年連続の受賞となります。なお、表彰式は本年5月29日に奈良県で行われる予定です。

「奈良県観光PR大賞」とは、全国のマスコミ等により発信された奈良県の観光情報に関する記事・広告等の中から、奈良県観光のPRに多大な貢献のあったものを公募し、表彰する制度です。

「社団法人 奈良県観光連盟」によると、受賞理由は「東大寺編、薬師寺編、法隆寺編と一年を通じて各種ポスター・ドアステッカー及びホームページのほか、テレビCMや奈良学文化講座など立体的なキャンペーンとして展開され、奈良県の観光PRはもとより実際に多くの観光客を誘致し、奈良県の観光振興に大きく貢献いただいたこと」であり、主な旅行会社の奈良向け商品の2006年度の販売実績は、対前年で7割強プラスと大きく伸びています。

「うましうるわし奈良」キャンペーンは、千数百年の時の流れが育んだ豊かな歴史と自然が残る悠久の都「奈良」の魅力をあらためて掘り起こし、日本人の原点を発見する旅に誘うキャンペーンで、平城京遷都1300年を迎える2010年までTVCMを中心に展開する予定です。

現在は「興福寺」編を展開中で、TVCMでは、天平期の仏像を代表する国宝「阿修羅像」を中心に、五重塔・東金堂などの建築物、能楽界最高の行事とされる「薪御能(たきぎおのう)」などを、魅力を凝縮して紹介しています。ぜひ一度、奈良におでかけください。 

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