パシフィック(xndp5699) 2007-10-17 19:23:51 |
みなさん、こんばんは。
吉松に到着。跨線橋を渡って2番線の「しんぺい2号」に乗り込む。指定席は満席だそうだ。まわりは観光の団体さんらしい。おなじボックスの3人は個人旅行かな? 内部はJR九州の車両らしく、木をふんだんに使っている。天井に並ぶ半円形すりガラスカバーの白熱灯がなかなかよい。座席は木の板で、ボックスの仕切りの上部は縦の纂が並ぶ。これで客室係が絣の浴衣姿だったら、民芸風居酒屋と間違えそうな感じもする微妙なデザイン(爆)。 かつてのキハ31しんぺい、その前の一般気動車でゆったりと過ぎたスイッチバックとループ線の旅は、今では改造された専用車両が投入され、まったくの観光列車になっている。途中の京町温泉郷、霧島連山、とおく桜島(雲で見えず)を見渡せるところで停車するのは、キハ31のしんぺい号の時と同じだが、なんと線路際には、見えている山や町をイラストで示した展望案内板が設置されている。さらに、車内には前面展望モニターが車端に付いているのだが、それには晴天時の風景が映し出され、さきほどから案内放送や車内販売や検札に忙しかった乗務員が、桜島が写ったパネルを持って客室を説明しながら回っていく。いたれりつくせりのサービス。しかしそれが以前「つばめ」の中で見た、非常に自然な接客を受け継いで行われているのは好印象である。どこかで、ツバメレディとして鍛え上げられたサービスを..というのを見た覚えがあるが、まさにそうであり、この観光列車の中でこそ本領発揮というところである。 ルート最長、列車名の出自となった2人の名士の扁額がある矢岳第一トンネル、展望ビデオは、トンネルに入るとこのルートとなった経緯や2人の書の扁額を写すビデオ映像に切り替わる。飽きさせない観光案内はかなり練られたものであろう。キハ31しんぺいのときにもらったA4両面の路線案内は健在だが、案内放送やビデオによる紹介に加えて、お弁当や飲み物の販売がさらに旅を楽しくさせている。こちらも嘉例川で買ったお弁当で昼食タイム。中にはガネという揚げ物が入っている。ガネは方言で蟹を指すのは揚げた形から。中はサツマイモがベースで、炊き込みご飯に地元の料理がおかずに入っているが、この揚げ物があるので、量的にも満足する。 トンネルを出て矢岳駅でまたしばし停車。みなカメラ片手に駅舎や列車やSL館を見学している。ここからは人吉へ向けて下りだ。途中停車するのは、大畑駅が見えるところ。遠くに線路が見えている。これも線路部分が拡大されたパネルをもって、「この線路を探してください」と乗務員が回っていく。キハ31しんぺいでも停まったところで、ここもループ線のイラスト看板が線路脇にある。JR九州の所有地であろうと思われるが、大畑駅が見えるように木々が切られているのはまあ仕方ないところ。前もそうだったし。 さらに駅に着く前にもう一箇所停車。こちらは前に記憶がない。見ているのは、球磨川の谷だ。調査で泊まっていた免田はその谷にあり、ずっと奥は市房山、右手が調査で登った白髪岳である。もちろんここにも展望案内板がある。ループを回って折り返し線に突っ込み、スイッチバックして大畑駅着。 |
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