【談話室】汽車旅全般のわだい   11
No.122 (Re:13)【大人の休日倶楽部会員きっぷ】の旅 8
ひろやす/伊藤(vnnc8158) 2008-10-06 23:53:41
今泉駅で山形鉄道に乗り換えます。
跨線橋を渡ったところに山形鉄道の車両は停車しており、すぐに乗り込める・・・と思ったら、扉が開いてない(?_?)
まさか手動では? と開けてみるけど、当然のことながらダメ。
運転士のところまで行こうとしたところで、別の乗客も来られたので戻ると、今度は開いてました。どうやら、長時間の待ち合わせのため、残暑が厳しいこともあって扉を閉めて車内を涼しくしていたようです。

山形鉄道は、国鉄長井線時代もふくめて見事に一度も乗ったことがない珍しいローカル線です。久しぶりの乗り潰しは、楽しいですねぇ(^^)
家並みはすぐに途切れるものの、全く人家が無くなることもない光景が続きます。一方、停まる各駅は国鉄時代からの駅と判るもので、つい下車したくなりますが、下車してしまったら今日はこのさき山形鉄道だけで終わってしまいます。ここはグッと我慢して乗り続けましょう。

と、いきなり改装された立派な駅前をもつ駅に到着しました。
鮎貝駅です。
ここまでの各駅とは全く趣が異なります。
車両の右前方には山が近づいていて、その辺りが終点の荒砥であろうと予想します。発車してすぐに右カーブしたら、一気に加速かと思いきや、すぐに減速。あれ? と思ったら「四季の郷」でした。そういえば、新興住宅街用の新駅がここにできると鉄道フォーラムで話題になったことを思い出しました。なるほど、駅前には何もないけど、新興住宅用と思われる更地が駅前に広がっています。
四季の郷駅を発車すると一気に加速。ローカル線には似つかわしくないほどの立派で長い最上川橋梁を渡ります。橋を渡り終えて左カーブをすると、すぐに荒砥駅に到着します。先端に車庫がある立派な構内をもった駅で、国鉄時代に造られた駅であることがよく判ります。
ただし、駅舎は新しくなっていて、改札横には資料館があるほか、駅舎そのものが交流施設や公民館になっています。ローカル線の限られた利用客のために駅を維持するのは大変なだけに、こういった地元民も活用できる施設にするのはよいことですね。

山形鉄道の列車は、車庫のあるこの荒砥駅ですぐに折り返してしまいます。
そこで、一本見送ることにして駅舎を眺め、それからとぼとぼと歩き始めました。大型時刻表はもっていないので、隣駅「四季の郷」までの距離が判りませんが、さきほどの車窓から判断すると3kmはない。1.5〜2kmくらいかな? であれば、次の列車の走りを撮ったあと、折り返しの列車に乗れるので効率的だ・・・と思ったのです。
歩き始めるとすぐに最上川橋梁です。広い河原のうち水が流れている上には見事な3連トラスが架かっています。改めてその立派さに驚きましたが、後刻、東海道本線の木曽川橋梁から移設されたものと知り、なるほどと納得しました。箱根登山鉄道の「出山の鉄橋」が東海道本線の天竜川橋梁を移設したものですが、同じように移設後に再活用されている例ということですね。

少々歩き疲れた頃に「四季の郷」駅に到着しました。
予想はしていたものの、やはり何一つ周りにない無人駅です。
近くで撮っても今一つの光線状態だったので、ついでにもう一駅先となる鮎貝駅まで歩くことにしました。
ちなみに、荒砥〜四季の郷は駅間1.9km、四季の郷〜鮎貝の駅間は0.7km。誤差範囲でしょうか(^^;
さきほど列車内から随分と整備された駅前とみた鮎貝駅ですが、実際に行ってみると、駅というより駅前整備でした。ここも駅舎は公民館になっています。

日影で汗が引いてきた頃、荒砥行の列車がやってきました。
スイングガールズ号でした。
その入線するところを撮り、荒砥で折り返してきた列車に乗り込みます。
今度は、のんびりと終点の赤湯まで乗り通します。
今泉〜赤湯は車できて撮影したことはあるものの初乗りでした。赤湯到着でようやく完乗です。
駅では西側にも出口があることが判り、引き返して山形新幹線を撮ろるには便利と朝コインロッカーに荷物を入れた改札とは反対側に下車してみます。すると、驚いたことにこちらはウッディーな駅舎ではないですか。東側はJR東日本管轄の駅舎で、こちらは山形鉄道管轄の駅舎でした。駅前もきれいに整備されています。車で駅前に来る程度では、やはりその駅を判ったことにはならないんだなぁ〜と改めて感じ入ったのでした。

夕日が沈むまであと少し時間があるので、山形新幹線を写します。
写し終えたら、コインロッカーから荷物を出して、「つばさ」で都内に向かえば、今回の「大人の休日倶楽部会員きっぷ」の旅は終了です。

伊藤 博康