牛乳たか(sfzm9381) 2008-11-11 00:09:51 |
〜出発〜 この旅行については子供たちには内緒にしていました。驚かせたいという気持ちもありますし、あまり早くに言ってしまうと気持ちだけ高ぶってしまい日常がおろそかになる心配、そして、万一の不慮の旅行中止の時のダメージが大きいですからね。 前日に子供たちに「たびのしおり」を配布します。この「たびのしおり」修学旅行のしおりよろしく乗る交通機関の時刻や着席場所、ルールなどを書いた冊子です。我が家では遠出の際にネットから集めた写真を使ってこのような冊子を作ることで事前に車内の様子や車両のイメージをつかみ、子供たちがある程度自分で行動できるようにしています。長男の障害「先の予定がわからないと不安を感じてパニックになる」ということの予防にもなりますが、家族全員が予定をわかっていた方が引率者としては楽なんですよね。(ネットから集めた写真を使っているので他人に渡せないのが難点ですが・・・)今回はこれを1日ずつ作成し、毎日1冊配布とします。新鮮さが長続きというわけです。 11月1日朝、早速出発です。 ●学園都市線 新琴似07:53−札幌08:09 北斗星に乗るのに朝早く出発?なんですね。いつもの新琴似駅からスタートです。「いい夫婦パス」はJR東日本では自動改札が利用可能、JR北海道では係員の通路へと記載されていましたので、係員通路に行きましたら「多分自動改札OKですよ」とのこと。実際に通してみましたら何事もなく通過できました。試してはいませんが「無人駅の簡易改札機が未対応なのでは」と係員さん。これで混雑する札幌駅の有人改札を通過する必要も無く便利です。 少々大きい荷物を持っていますが土曜日だけあって車内は立ち客がちらほら程度、いつもの混雑した平日ならどこに荷物を置こうかと迷うところですが、今日は気楽です。札幌駅に着いたら事前に計測しておいた大型コインロッカーに荷物を入れて身軽になりました。 ●旭山動物園号 札幌08:26−旭川10:07 本来は連休のはじまる前日10月31日を出発としたかったんです。しかし「いい夫婦パス」の利用開始日は11月1日、それならと北斗星までの時間は北海道内でお出かけとしました。「いい夫婦パス」は本州内と北海道と本州を結ぶ列車の指定席は4回までですが、北海道内の列車の指定席発行は制限がないのです。そこで今回以前から子供たちを乗せてみたかった「旭山動物園号」を予約してみました。ちなみにこの指定席券を発券するのに「道内の列車の指定席券発行は無制限」が浸透していないようでかなり時間がかかりました。個人的にはあわせて4列車でも充分な気がするのですけどね。 旭山動物園号は5両編成、1号車ホッキョクグマ号、2号車オオカミ号、3号車ライオン号、4号車チンパンジー号、5号車ペンギン号です。外装も内装もカラフルに塗り替えられています。シートカバーや注意書きシールなど細かなところまでどうぶつの絵がふんだんに使われていて気合いが入った改造だなと思いますね。ちなみに1号車ホッキョクグマ号は全車がフリースペースとなっていてこういう列車は子連れでも気持ちが楽です。 車内は家族連れでいっぱいです。みな写真撮影に熱心。各車両にハグハグチェアと言われる写真撮影用座席がありますので、車両を移動する人も多いのです。 ハグハグチェアは ・1号車ホッキョクグマ・シマフクロウ ・2号車オオカミ ・3号車ライオン・キリン ・4号車チンパンジー・ヒョウ ・5号車ペンギン があり、1号車にはスタンプ台や写真撮影パネルもあります。 ファンとしては車両にも目がいきますが、各車自動ドアがマットスイッチから光電によるタッチスイッチに変わっており、無用なドア開閉が減っているのと、今年増結されたオオカミ号には自動販売機が設置され、車内販売がないのを補っています。「ちゃいるどさろん」から改造されたホッキョクグマ号もすべてフリースペースになったことで親としても気遣う部分が減ったのはいいことだと思います。また、5号車ペンギン号には業務用室を利用した授乳室があり、これまた小さな子供連れにはいいですね。 それにしても年期の入った旧式の特急気動車に「ソフトウエア面の改良」を加えることでこれほど楽しい列車になるとはすばらしいことです。シートカバーのどうぶつの絵が隣同士重複しないようになっているなど、整備面でも気を遣うことが多いのではないかと感心します。 私たちは岩見沢を過ぎて車内が落ち着いてきたので写真撮影に出かけます。子供たちも見慣れない車内の様子に興味津々、いつもは車内は騒がないと注意するところですが、この列車は大目に見てもいいかなぁ。さすがにこの列車で子供の声がうるさいと言われることはないでしょうからね。 動物園を紹介するアテンダントさんも乗っていて、クイズがあったり乗車証明書の配付を行っていました。そういえば検札もなかったですが、全車指定席ですし問題ないのでしょうね。 多くの特急列車よりゆっくり走る旭山動物園号ですが、あっという間という感じで旭川駅に到着です。旭川駅は出口の前1番線に到着するのはいいですね。 ●42番線臨時バス 旭川駅10:25−旭山動物園10:50 旭川駅から旭山動物園までのバスは駅から少し離れた旧アサヒビル前から出発です。何度か乗ったことのある人にはいいのですが、ちょっとわかりにくいかなと思いますね。まぁ動物園号から降りた人に付いていけばいいですが。乗り場に行くとかなりの列ができています。そういえば先ほどの車内でアテンダントさんに「バスは何台出るんだ、座れるのか」と高圧的に聞いていた大人げない人もいましたが、まあわからないでもありません。程なく「臨時」と幕をつけたバスが到着します。残念ながら座れませんが、このあたりはもう少し連絡が密でもいいような気がします。満席で200人以上乗る旭山動物園号ですから、単純に4台バスを用意しておけば思うのですが、難しいのでしょうかね。 バスは途中無停車で動物園に向かいます。長男は最近バスのブザー音が苦手で、バスに乗りたくないようですが、途中無停車ならブザー音は1度で済みます。普段バスの走らない裏道のような場所を抜けて思ったより早く動物園に到着です。ここは別途運賃を支払います。 ●旭山動物園 最近では全国的な人気スポットになっている旭山動物園、10日ほど閉園していて今日1日から冬の営業がスタートします。天気も良く思ったより寒くなかったのはありがたいです。入場すると早速各動物舎に入場者の列ができています。「もぐもぐタイム」と言われるエサの給仕とその解説が行われる時間帯で、並ばないと見れないほどの人気の時間帯です。早速ホッキョクグマ館の列に並びます。確かに「もぐもぐタイム」の威力は抜群。ホッキョクグマがどのようにえさを食べるのか、よくわかります。ダイナミックなホッキョクグマの動きに子供たちびっくり。 旭山動物園の混雑の最たるものが昼食。これは「11時台のうちに食事を取ってしまう」につきます。比較的新しい東門の「モグモグテラス」のランチメニューを紹介します。 ・moumoguプレート:メインディッシュ3品+ライスorパン+スープ+サラダ 1200円 ・moumoguプレート:メインディッシュ4品+ライスorパン+スープ+サラダ 1500円 ・moumoguプレート:メインディッシュ5品+ライスorパン+スープ+サラダ 1800円 ・お子様プレート:メインディッシュ2品+ライスorパン+スープ+サラダ 700円 ちょっとお高めに感じるかもしれませんが、3品でも充分な量ですし、本格的なスープカレーも選べます。想像していたよりずっとおいしく、セルフサービススタイルですが、係員の方も親切です。観光地の食事としてはかなりポイント高く感じました。ここも私たちが食事を終えて出る頃には長蛇の列です。 旭山動物園は何度か来ていますが、来るたびに新しい展示スペースが増えています。今回もオオカミの森が完成していますし、エゾシカの森が現在建設中です。ここに来ると、なぜか「また来たくなる」動物園なんですよね。夜はどうなんだろう、冬はどうなんだろう。そして、多分それが満たされてもまた新しい「どうなんだろう」が生まれてくる、そんな動物園。できたら平日にゆっくり来たいなというのがお父さんの感想です。 順番にどうぶつを見て、ちょっと後ろ髪引かれる思いで動物園を後にしました。 ●42番線急行バス 旭山動物園14:15−旭川駅14:50 帰りは分散しますので座れましが、出発間際は続々と乗り込んできて満員になりました。このバスは様々などうぶつが描かれた「旭山どうぶつ園号」でしたが、車内は一般のバスと変わらないようです。乗車している人はJRの乗車券を持っている人多数。これはJR北海道が発売している「旭山動物園きっぷ」のバス券のよう。このきっぷは札幌−旭川を動物園入園券込みで5700円で発売しており、さらに先の「モグモグテラス」でソフトドリンク1杯のサービスを受けられます。かなり格安です。特に夏場は道路の渋滞が酷いのでJR+バスのアクセスは好評のようですから、なおのこと旭川駅での乗り継ぎの利便を高めてほしいですね。 ●L特急スーパーカムイ38号 旭川15:30−札幌16:50 1本早い便に乗れたのですが、意外と車内が混雑していたので1本落としました。Uシートの乗り心地体験がしたかったのですが、旭川からの帰りの分も指定席を取っておけば良かったですね。あまり予想していなかったスーパーカムイの指定席満席、Uシートは受け入れられているようです。 旭川駅は現在高架新駅建設中、数年後には駅も新しくなります。旭川駅の2番3番ホームには年期の入った売店とそば屋があり、この売店でホットコーヒーを買うのが楽しみなんですよね。この売店は新駅舎に移行するのでしょうか。 今日のスーパーカムイ38号は789系電車。785系電車と2種類の車両で運行されていますが、どちらが来るかはお楽しみです。加速も鋭く静かな新しい電車、旭山動物園号とは違った「本来の札幌旭川間の姿」を見たような気がします。ただ、電車は静かなのに隣の青年、携帯ゲーム機でトントンタッチパネルをたたく音がうるさい。音を出していないのにやっているソフトが「リズム天国ゴールド」とわかるほどで、さすがに一言言いに行こうかと思ったところで青年の隣に途中駅から客が座りやっと静かになりました。車内マナーって難しいですよねぇ。 さて、「札幌に着いたら先はお楽しみ」となっていた「たびのしおり2日目分を車内で配布です。「ほくとせいに とまって とうきょうにいこう」とタイトルがある「たびのしおり」に子供たちびっくりです。まさか泊まるとは思っていなかったでしょうからね。 |
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