福山からは、いよいよ「0系こだま」の乗車となります。21時33分、福山駅のホームに「こだま674号」の入線を告げる放送が流れました。私は緊張しながら0系の勇姿を撮影しました。そして、発車ベルがなり終える寸前に乗車が出来てほっとしました。私の席がある4号車に移動すると、乗客は5人しかおらず全員惜別乗車で乗られているようでした。自由席も空席が目立ち、引退1ヶ月にしては淋しい雰囲気でした。さて、ここでは0系に乗ることを意識して撮影のほかには何もしませんでした。その中で特に撮影したかったのが、追い越しシーン。「こだま674号」では新倉敷、相生で「ひかりレールスター」に進路を譲るのでその撮影に挑みました。まずは新倉敷でその様子をスローシャッターで撮影したのですが、カメラが微かに揺れてしまったために失敗。相生で再度挑戦することになりました。列車が相生に到着する直前に私は6号車まで移動し、デッキで到着を待ちました。すると、0系特有のATCのベルの音が聞こえて、旅の気分を盛り上げてくれました。
22時27分、こだま674号が相生に到着し、私はすぐに先頭へ向かいました。私のほかにも0系の隅々を撮影している人もいました。相生に到着してから約2分ほどして「ひかり486号」が通過し、その瞬間を撮影しました。結果は成功でした。「こだま674号」はこの後は後続の列車に追い越されること無く新大阪に到着。福山から1時間46分で到着したことになりますが、この時間は私にとってはかなり短く感じました。でも、その時間内では0系の従来の姿を見出せる工夫が多く(車内放送のチャイムや外装色)、デッキ周辺は従来の姿で残っているところも多いので、0系の魅力を十分に堪能できました。出来れば博多〜新大阪間で乗れれば最高なのですが、時間に余裕の無い私にとっては厳しいものになりそうです。 |