【談話室】汽車旅全般のわだい   11
No.287 (Re:253)【八重山】ぶらりのんびりの旅(4)
柾岡 淳夫(dtft2462) 2008-12-28 18:47:28
伊原間への訪問目的は「新垣食堂」での昼食でした。車内でのドライバーとのやり取りは

ドライバー:「伊原間では乗り換えですか?」
柾岡:「新垣食堂です。平野線の折り返しで戻る予定です。」
ドライバー:「牛そばですね。」

でした。この「新垣食堂」は牧場オーナーの直営で、沖縄の地方によくある「なんでも屋」のスペース半分を平日・土曜の昼間だけ食堂として営業しているところです。牧場直営だけに、メニューは「牛そば」「牛汁」「カレーライス」の3種類だけで、リーズナブルな値段で石垣牛が食べられるというわけです。

ここに営業時間にあわせてバスで来ようと思ったら、選択肢は2つしかありません。午前中の西回り伊原間線に乗るか、昼の平野線に乗るかです。西回り伊原間線の方がわずかに早く着きますので、今回はそちらを選んだわけですが、早く出発したので、ヤシ林・川平と寄り道してこのバスを待ち受けたわけです。店に入ってしばらくしたら平野線のバスがやってきて店の前に停車します。平野線の伊原間停留所はこの食堂の前で、停留所名の下にカッコ書きで「(新垣商店前)」とありました。この説明で、「一度行ってみよう」と思われた方も迷わず足を運ぶことができるのではないかと(笑)

この食堂、シーズンの土曜日などは長蛇の列ができるそうなんですが、さすがにシーズンオフの平日だけあって待つことなくすんなり入店・オーダーできました。頼んだのは「牛そば」ではなく、ごはん付きの「牛汁」です。どんぶりに入った汁には、シチュー用の角切りの牛肉がたっぷり。シチューよろしく野菜もたっぷりで、内臓肉も入っていて、栄養のバランスは非常にいい感じ…若干脂肪と塩分は多そうですが…でした。

満足して店を後にします。目的地であっさりと事がすんだもので、折り返し25分の西回り伊原間線のバスはまだ待機していました。が、待機場所隣の伊原間郵便局で貯金したり沖縄版の絵入り年賀状を買ったりしていたら出て行ってしまいました。元々予定の行動ではあったのですが、ちょっと残念でした(笑)

待ち時間は50分ほど。その間海岸へ出たり消防署の出張所に停まっているベテラン消防車の様子を眺めたりして時間つぶししました。ほぼ時間通りに平野線のターミナル行きがやってきました。予想通り誰も乗っていませんでした。「みちくさフリー」を提示してターミナルまでと申告します。

バスは東海岸沿いを南に走っていきます。途中おばあさんが乗車。白保までとのことで、ドライバー氏も運賃表を出して運賃を探していますが、私の頭上に貼ってある運賃表で検索した私の方が探すのが早かった(^^;

そのおばあさんが乗車した区間はちょうど新石垣空港の工事の真っ最中のところで、高台には「工事現場見学場所」の看板もありました。現在の石垣空港は滑走路が短く、就航できる機材が限られるばかりか離陸重量の制限が厳しく石垣発の本土への直行便が設定できないなどかなりのハンデを負った空港で、観光誘致するにもこれがかなりネックになっているようです。ということで地元は新空港への期待が大きいようですけれど、空港計画による自然破壊の問題などで賛否が分かれてやっと計画がまとまって着工にこぎつけたということのようです。

白保では先ほどのおばあさんが降りて行かれたのですが、ドライバー氏に郵便局の場所を確認して降りたのはいいものの、郵便局とは反対側に歩いていかれたので、改めてドライバー氏が降りておばあさんに再確認に行かれました。結局「郵便局に行く前に別の用事がある」ということで決着したのですが(笑)

ここからは30分おきに白保線のバスがあり、地方としては屈指の運転回数を誇る便利な区間です。そこに割り込んでいく形で運転される平野線のバスにも途中の停留所から乗ってこられる方も多かったです。

ターミナルに着いてから一旦宿に戻りました。

(つづく)

    柾岡 淳夫

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