【談話室】汽車旅全般のわだい   11
No.435 (Re:430)【富士】さよなら乗車の旅(その2)
佐藤 邦昭(pndu3792) 2009-02-27 21:23:42
 日付は変わって2月9日になっています。

 寝ていて「長く停まっているな」という感じがあったのですが、気のせいだろうと思っていました。
 ふと目が覚めて時計を見ると3時30分でした。そこで予定にはなかったのですが、福山駅の通過を見届ける事にしました。新幹線では福山駅を通過するのはたくさんありますが、在来線では下りの「はやぶさ」「富士」しかありません。これが無くなるともう見られなくなります。
 この時間ですと岡山駅を過ぎているはずと思って外を見ると全く違う場所のようでした。駅を通過したのですが、どうも岡山付近の駅ではありませんでした。こうなると嫌な予感がしてきて、長時間停車は気のせいでは無く、現実にあった事で列車は遅れているのではないかと。すると次の駅が見えてきました。山側に新幹線の駅があり、在来線と平行していました。この付近で該当するのは新倉敷駅と相生駅しかありませんが、もし新倉敷駅ならば、先ほど通過したのは西阿知駅になりますが、構内が明らかに違っていました。見えてきた駅は駅名が確認でき、なんと相生駅でした。
 この事から1時間程度の遅れは確実で、これはもう回復はできない事をこの時点で知りました。

 とにかく福山駅通過までは起きていようと思いました。4時16分頃に岡山駅に運転停車し、ここで運転士が交代します。
 東福山駅の手前で福山からの始発電車とすれ違いました。もう2月9日の鉄道が動き始めています。福山駅通過は4時57分で、駅の灯りが光になって流れて行きます。この光景はもう2度と見ることは無いでしょう。3時半から起きていましたから、少し寝る事にしました。
 周囲がザワザワして目が覚めると、もうすぐ広島駅でした。大きく遅れているのは明らかで、定刻なら柳井付近を走っているはずです。車内放送があり、人身事故で遅れている事と、新幹線による継走を予定している事が伝えられました。
 広島から西では海のそばを走る場所があり、瀬戸内海がよく見えます。次第に明るくなり、瀬戸の朝が車内から見えます。寝台特急の車内から見るのは格別ですが、これももうすぐ見られなくなります。岩国を過ぎますと朝日が見えました。
 実は天気予報ではこの日は曇りで、西に行くほど早くから曇り、日の出を見る事はできないはずでした。もし定刻で走っていたならこの光景は見られなかったはずです。実際、しばらくは見えた朝日は雲に隠れました。列車が遅れたお詫びに天からの贈り物だったのかもしれません。

 つづく

 福山市 佐藤邦昭

-- CMN v0.50gβ --
山口県の屋代島と朝日。この後曇りました。 撮影日: 2009年02月09日
撮影場所: 寝台特急「富士」の車内より 神代駅付近走行中
キャプション: 山口県の屋代島と朝日。この後曇りました。
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