【談話室】汽車旅全般のわだい   11
No.622 (Re:552)【バス旅】周山街道
石田 敏弘(dnmp2980) 2009-05-07 02:01:04
こんにちは、石田 敏弘です。

場所を移して関西地方の路線バスです。時刻表の路線図をみていますと、さすがに多種多様な路線バスをすべて網羅しているときりがないので、大きく割愛されています。掲載されているのは高速バスと国鉄バスや伝統的?路線のみ。奈良県を縦断する十津川村の路線は有名ですが、今回紹介するのは京都駅から北部の京北町(今は合併で京都市内になっています)を結ぶ路線です。

今でも汽車旅ばかりで、バス路線に疎い私ですが、この路線には何度もお世話になっています。その理由は、もちろん終点の周山にビールがあるから。ビール自体も美味しくて、多くのビール巡礼者が訪ねていますが、皆が同じく言うのは、京都からバスで1時間以上という交通の便の悪さです。でも私は違う!。この路線が展開する景色が良くて、またバス旅としてちょうど良い長さと合わせて、お気に入りの路線になっているからです。

京都駅を発車して暫くは、京都市街地を走ります。碁盤目の京都市街ですが、路線の関係で交差点で右に左に曲がります。このあたりの動作は、大柄なバスにはまどろっこしいです。途中の立命館大学あたりから、市街地をぬけて京都を囲む山越えのルートへ。北山杉の美しい木立が囲む道路は決して広くないですが、バスの運転手さんは大きなハンドルを回して、右に左にと進めていきます。最前列のシートから眺めている私にはとても気持ち良し。時にはこの道を行くの?という難所?を難なくクリアしていきます。目的地の周山を前に、栗尾峠を越えます。峠を越えれば旧京北町の中心地、周山の町並みが一望出来るのです。町並みを目指して坂を下りて行けば、終点の周山は目前です。

周山は国鉄バス時代には周山駅として機能していました。今でも広い構内には洗車機などが備えられています。JRバスになって京都からの路線は維持されていますが、周山を起点としている枝線は町営バスに切り替えられました。ちょうど高校生が帰る時間帯だったので3つの路線が高校生を満載して発車していきます。かつての華やかな時代を彷彿させるようでした。

私の目的地は駅から徒歩数分の羽田酒造さん。3階建のビルが建てられて、最上階はレストランになっています。山あいの季節の料理が楽しめます。今回は近所の山で採ってきたという筍の料理を美味しくいただきました。さらに酒蔵の日本酒とビールも美味しいのですが、それ以上に良いのが、このレストランを切盛りしている女将の存在でしょう。お子さんが大学生という年齢なので決して若くはないのですが、多くのビール巡礼者を魅了しています。

帰りは同じ道を引き返しますが、いつも料理と酔いで居眠りして、行きの景色を味わうことが出来ません。気がつけば京都の市街地に入っているのがいつものパターン。このまま終点の京都駅まで乗っていても良いのですが、市街地の渋滞が怖いので、山陰線の円町か二条で下りて電車に乗り換えます。バス旅としては尻切れトンボですが、これは私のいつものパターン。だらだらと続けたバス旅の紹介もこれで終えることにしましょう。

JRバス周山駅 撮影日: 2009年04月06日
撮影場所:
キャプション: JRバス周山駅
画像サイズ: 600×400(53%表示)