ひろやす/伊藤(vnnc8158) 2024-06-27 11:59:24 |
2024年6月25日 東海旅客鉄道株式会社 東海道新幹線 保全作業の省力化を実現する新しい磁器がいしについて 東海道新幹線では、電線と支持物(電柱など)との間に電気が流れないよう絶縁するため、多くの磁器がいし(以下「がいし」)を使用しています。がいしの汚損による絶縁性能の低下を防止するため、5万個以上のがいしに専用塗料を塗布しています。この塗布・塗替作業は高所での作業など身体的負担が大きく、一つ一つ手作業で行っているため多大な労力をかけています。当社では、将来の労働力人口減少を見据え、業務改革の一環として、この作業を廃止できる「コーティングがいし」の活用に向けて、日本ガイシ株式会社(本社:愛知県名古屋市、代表取締役社長:小林 茂)と実証試験を重ねてきました。 このたび、この実証試験で十分な性能を確認でき、東海道新幹線への導入の目途が立ちましたので、お知らせします。コーティングがいしの鉄道での導入は国内初となります。 1.概要(別紙) ・海水に含まれる塩等の汚損物質が付着したり、表面が濡れたりすると、汚損物質や水分を通して電気が流れるなど、がいしの絶縁性能が低下します。 ・表面に付着した汚損物質を取り込むとともに、水分が付着しにくいというシリコーンの性質は、がいしの絶縁性能を維持するために有効です。 ・現在はシリコーンを主成分とする専用塗料をがいしに塗布していますが、コーティングがいしは、予め工場でシリコーンゴムをがいしにコーティングしたものです。 ・東海道新幹線沿線の塩害区間など過酷な環境下においてコーティングがいしの性能を評価するため、2017年から様々な環境下で長期間の実証試験を行い、十分な絶縁性能を有していることを確認しました。 2.導入効果 ・コーティングがいしを導入することで、身体的負担の大きい専用塗料の塗替作業がなくなり、東海道新幹線の保全作業の省力化につながるとともに、塗替作業に要するコストを削減できる見込みです。 3.今後 ・2025年度から順次、対象箇所に導入を予定しています。 |
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