NEWS RELEASE:JR&私鉄    5
No.861【JR海】緩み止め性能を向上させた新しい電車線金具を開発
ひろやす/伊藤(vnnc8158) 2024-10-11 22:16:51
                          2024年10月10日
                           東海旅客鉄道株式会社

     緩み止め性能を向上させた新しい電車線金具の開発について

 東海道新幹線では、金具によってトロリ線を一定の高さに保つことで、パンタグラフを介して列車に安定した電気を供給しています。この金具(電車線金具)の健全性を維持するため、全ての金具について定期的に締結ボルトの状態等を検査しています。この検査は作業員が至近距離から行う必要があるため、列車が走行しない夜間の限られた時間帯にしか実施できず、また、電車線金具は全線で 40万個を超えるため、検査に多大な人員と時間を要しています。そこで、今後の労働力不足を見据えた検査の省力化を目的に、緩み止め性能を向上させた新しい電車線金具を開発し、営業線での性能確認試験を開始しましたので、お知らせします。

1.概要(別紙1、2)
・夜間に行う電車線金具の検査では、列車通過時の振動で金具の締結ボルトに緩みが発生していないかなどを確認するため、至近距離での目視確認や工具で金具の取付部を叩く打点検を行っています。また必要により、締結ボルトの増し締めも行っています。
・これらの作業を削減することを目的に、株式会社 NejiLaw(本社:東京都文京区、代表取締役社長:道脇裕)が開発した一度締めると振動では緩まない L/Rネジの締結技術と、当社が持つ電車線金具に関する技術を組み合わせて、新しい金具を開発しました。(特許出願済)
・当社の小牧研究施設などで振動試験を行い、振動で締結ボルトが緩むことなく電車線金具として必要な性能を有していることを確認し、その上で営業線での性能確認試験を開始しました。

2.導入効果
・電車線金具の緩み止め性能が向上するため、設備の健全性がより一層向上します。
・電車線金具の締結ボルトの緩み確認の削減が見込まれ、検査の省力化が期待できます。
・また、増し締め作業が不要になり、作業にかかっていたコストについても削減できる見込みです。

3.今後の予定
・2026年12月まで営業線での性能確認試験を行う予定です。
・並行して、三和テッキ株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:野島正)、株式会社 NejiLaw MO IP Innovation(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:道脇裕)、ジェイアール東海商事株式会社(本社:愛知県名古屋市、代表取締役社長:稲葉秀夫)とJR東海で、量産化の検討を行い、2027年度以降の導入を目指します。
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