NEWS RELEASE:JR&私鉄 3 |
ほりうち(ccbu8181) 2008-11-26 00:39:00 |
JR東海 ニュースリリース
┃2008.11.25 ┃定例社長会見(平成20年11月・東京) ■東海道新幹線 総合事故復旧訓練の実施について 当社では、万一、災害や事故が発生した場合に、連絡協調体制と事故復旧即応体制の充実、併せて協力会社を含めた関係社員の技術力向上と若手社員への技術継承を図ることを目的とし、JR東海発足以来、毎年、「新幹線総合事故復旧訓練」を実施しています。今年は12月3日に三島車両所で行います。この訓練も今回で21回目を数え、これまで毎年、東京・三島・名古屋・大阪の各車両所で順番に実施してきました。三島での訓練は平成15年以来の5年ぶりとなります。 今年度は、 ・各系統間の連絡体制や、事故復旧体制を充実させること ・昨年7月に導入された、N700系車両を使用した訓練を実施すること ・繰り返し作業を行う訓練については、より多くの社員の訓練見学者に実体験させること を基本として実施します。 訓練項目は32項目と多岐に渡りますが、そのうち主な訓練項目は以下のとおりです。 ・自力走行不能となった列車の他の列車による救援・併結訓練 ・車内に搭載されているAEDの乗務員による取扱い訓練 ・脱線した車両を油圧ジャッキ及び横送り装置で載線する訓練 ・自力走行不能となった車両を特殊な連結器を用いて保守用車と連結する訓練 新規の訓練として、車両搭載AED取扱い訓練や、簡易風速計仮設訓練なども実施します。特に、車両搭載AED取扱い訓練については、本年11月末までに、東海道・山陽新幹線の全車両に搭載されるAED(自動体外式除細動器)について、車内で実践に即した救命活動の訓練を実施します。 毎年のことではありますが、このような訓練を継続し、積み重ねるとともに、逐次新たな課題に取り組んでいくことは、安全・安定輸送の確保のために大変重要なことと考えています。 ■東海道新幹線の雪対策について 12月を迎えいよいよ冬が到来しますが、今年も東海道新幹線でこれまで培った技術を活かして、雪対策を実施します。基本的な考え方としては、各種雪対策設備の活用や雪対策要員の適切配置などにより東海道新幹線の輸送機能を維持するほか、適切な速度規制により、降積雪による列車遅延の被害・影響を抑制することです。 過去10年間を見ると、運休列車は1本もなく、また、昨年度は降積雪の日数が30日と、その前年度の倍以上となっていますが、降積雪のために行った速度規制による遅延時分は、1列車あたり平均1.7分程度と、列車運行への影響を最小限に留めることができています。 (1)「スプリンクラーの設置」について 東海道新幹線は盛土区間が多いため、関が原地区では雪を溶かすほどの大量散水を行うのではなく、盛土に影響を与えない程度にスプリンクラーによる散水で雪を湿らせ、列車通過時に舞い上がる雪が車両床下に付着することを防止するとともに、積雪の状況に応じて列車の速度規制を実施してきています。 (2)「ラッセル車の改良」「除雪機械(ロータリーブラシ式)の導入」について 平成5年度からロータリーブラシ式の除雪機械を本格的に導入しています。従来のラッセル車ではレール面下7cmまでの除雪しかできなかったのに対し、ロータリーブラシではレール面下12cmまでの除雪が可能となりました。これらの機械を最大限に活用し、雪の舞い上がりを抑えてきました。 (3)「着雪監視ITVの設置」について 車両床下の着雪監視用のITV計27台を名古屋・岐阜羽島・米原・京都の各駅に設置し、光伝送回線を通じてリアルタイムに中央指令で確認し適切な指令を出すというシステムも導入しています。 (4)「高温高圧洗浄機の導入」について 名古屋駅及び新大阪駅での雪落とし作業には、昭和63年度以降、ケルヒャーという高温の水を高圧で吹き出す洗浄機を導入しています。 (5)「上り回送列車の運行」について 米原地区に早朝の降積雪がある際には、始発前に上り回送列車を「雪払い列車」として運行させ、営業列車への着雪量の軽減を図っています。 (6)「降雪検知器の設置」、「電気融雪機の設置」、「バラスト飛散防止マット等の敷設」について 各種の対策を行うことで、先ほどのグラフのとおり、運休列車もなくなり、降積雪による列車影響も極めて小さくなってきています。 また、運転士や駅係員からの目視情報を含めた降雪情報や、着雪情報などをもとに中央指令で総合的に判断して、上記の各種対策を適宜指示しています。 なお、12月1日から3月31日の間は「冬期輸送対策本部」を新幹線鉄道事業本部内に設置します。 雪との戦いは開業以来継続していますが、着雪メカニズムを分析するなど、一層の研究を続け、今後とも雪対策の充実につなげていきたいと考えています。 |
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