NEWS RELEASE:JR&私鉄 3 |
ほりうち(ccbu8181) 2008-11-26 00:23:41 |
JR東海 ニュースリリース
┃2008.11.25 ┃東海道新幹線の雪対策について 東海道新幹線では、冬季において岐阜羽島〜京都間の「関ヶ原地区」(岐阜県大垣市西部から滋賀県野洲市にかけて)における降積雪により列車が遅れることがあります。当社では、降積雪による列車運行への影響を最小限に食い止めるため、これまで線路内の除雪や車両への着雪防止などの観点から様々な対策を実施してきました。 東海道新幹線は、「盛土構造」が多いため、雪を溶かすほどの散水を行うのでなく、盛土に影響を与えない程度にスプリンクラーによる散水を行い、雪の舞い上がりを抑えることで、車両への着雪防止を図っています。 また、名古屋駅などで実施する雪落とし作業では、作業人員を増やして体制を強化したり、高温高圧洗浄機を導入するなど、作業時間の短縮を図っています。 このほかにもラッセル車等の除雪車を用いて除雪を実施しています。 さらに、これらの様々な設備により、除雪を行うばかりでなく、降雪検知器や着雪監視ITV等により関ヶ原地区の降積雪状況や車両への着雪状況などの情報を細やかに収集することで、適時適切な除雪や速度規制※を実施し、列車の遅れが極力生じないようにしています。 このような取組みの結果、降積雪の時にも、列車の運休は平成6年度以降1本もなく、一列車あたりの平均遅延時分も、過去11年間は5分以内に抑えられています。(別紙1) 今年度も安全・安定輸送の確保に向け、ハード・ソフト両面から冬期輸送対策を万全に実施していきます。 ※速度規制の基準 降積雪及び車両着雪状況により、列車の速度を70、120、170、230km/hに規制しています。 ※詳細は別紙をご覧下さい |
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ほりうち(ccbu8181) 2008-11-26 00:24:53 |
別紙3
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ほりうち(ccbu8181) 2008-11-26 00:26:24 |
[別紙2] これまでの取組み (1)スプリンクラーの設置(図1・図2) 昭和42年度に関ケ原地区の8.3km の区間にスプリンクラーを設置し、その後、昭和53年度までに68.5kmの区間まで設置箇所を拡大しました。 (2)ラッセル車の改良(図3) ラッセル車はレール面までの除雪しかできず、雪が降り止んだ後も、雪が溶けるまで時間がかかっていましたが、平成2年までにフランジャーウィング(除雪先頭部)を自動昇降できるよう改良し、レール面下7cm まで除雪できるようになりました。 その後、自動昇降できる区間の拡大や、高出力タイプのラッセル車の導入など、順次、除雪能力を向上させています。 |
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ほりうち(ccbu8181) 2008-11-26 00:27:30 |
(3)除雪機械(ロータリーブラシ式)の導入(図4) ラッセル車では、改良を行ってもレール面下7cm までの除雪しかできず、どうしても10cm 程度は雪が残ってしまいます。これを除雪するために、回転ブラシを装備した除雪機械(ロータリーブラシ式)を平成5年度から本格的に導入しました。この機械は、回転ブラシでまきあげた雪を吸い上げることで、レール面下12cmまでの除雪が可能となりました。 |
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ほりうち(ccbu8181) 2008-11-26 00:28:37 |
(4)着雪監視ITVの設置(図5) 降積雪時における運行管理では、天候や降積雪状況、車両の床下着雪量等の把握が必要となります。当社では、リアルタイムで車両の床下着雪量を総合指令所に情報伝送するため、平成11〜12年度にかけて光伝送路を活用した着雪監視用ITVを名古屋、岐阜羽島、米原、京都駅に設置し、きめ細やかな運行管理を行っています。 |
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ほりうち(ccbu8181) 2008-11-26 00:29:46 |
(5)高温高圧洗浄機の導入(図6) 車両の雪落しは、人力作業により行ってきましたが、昭和63年度以降、高圧の温水を吹きつけて車両の床下に付着した雪を取り除く洗浄機を名古屋駅、新大阪駅に導入し、雪落し作業の時間短縮を図っています。 |
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ほりうち(ccbu8181) 2008-11-26 00:30:43 |
(6)上り回送列車の運行 早朝から関ヶ原地区に降積雪がある時は、営業初列車への着雪量が多くなるため、平成4年度から上り回送列車を運行し、営業列車への着雪量を極力減らすようにしています。これにより営業列車の雪落し時間の短縮を図っています。 (7)降雪検知器の設置(図7) 雪が降り始めたとき、雪片が検知器の光線を横切ることによって生じる変化を、電子回路により処理し、これによって降雪の有無を検知すると共に、その時の降雪の強度を測定して関係箇所に出力する装置で、昭和58年以降12 箇所に設置しました。この情報を参考に、スプリンクラーによる散水を行っています。 |
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ほりうち(ccbu8181) 2008-11-26 00:32:17 |
(8)電気融雪器の設置(図8) 雪が分岐器の可動部分に詰まると転換できなくなることがあります。分岐器の不転換を防止するため、過去の降雪状況を踏まえ、電気ヒーターにより分岐器の雪を溶かす電気融雪器を設置しています。 (9)バラスト飛散防止マット等の敷設(図9) 降雪区間を走行中の車両の床下に雪が付着し、列車が降雪区間を過ぎた暖かい区間を走行しているときに、その付着していた雪が落下し、これがバラストを跳ね上げて車両の床下機器等を破損することがあります。この対策として、昭和63年度以降バラスト飛散防止マット及びネットを敷設して、バラストの飛散防止を行っています。 |
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